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この一年で見えたこと

Rutenを創業してから4ヵ月が経ち、やっとの想いで初めての売り上げができた!

世の中に対して初めて価値を生み出せたこの喜びと感謝は一生忘れない!


そして最近はCochoというメディア事業も始め、流転という言葉をキーワードに自分たちの世界観で進んでいる。

サテライトオフィス事業も水面下で前進している。

ひとつひとつ着実にいい方向に動き始めた。これからワクワクすることがまだまだ待っている!


でも正直な話、ここ数か月間は精神的に苦しい場面が多かった…色々なものに押しつぶされそうになっていた…

そして先日、東京で苦しむ若手スタートアップの記事を見てとても共感した。

こういうことを言うと、「自己責任」という言葉が必ず返ってくる。

特に起業家となると「起業家は精神が強く志が高いものだから、それが無理なら向いてない。」という言葉も飛んできそうだ。

確かに一理あるが、必ずしもそうではないと思う。

僕は去年の今頃、アメリカでホームレス生活をしていた。

当時はこれ以上の苦しみはないと思っていたし、起業するときもホームレス生活よりも苦しい事なんてないから大丈夫だと思っていた。

でも実際は、当時の苦しみは時間と共に忘れていき、目の前の問題の方が圧倒的にストレスだった。

ここ数か月で学んだことは、結局人間である以上そういうモノなんだってことだった。

大事なのはストレスを押し殺すことではなく、ストレスの原因を知り、自分の感情をコントロールすることなんだと学んだ。

だから今日は、様々なストレスに押しつぶされそうだった数か月前の自分に言ってあげたいことを書こうと思う。

当時の自分のように、どこかで挑戦して苦しんでいる人がいたら、そんな人に届いてほしいと思う。

※これから書くことは「絶対こうだ!」という意見ではなく、ただ数か月前の苦しんでいた自分に掛けてあげたい言葉です。ご理解ください。



まず最初にストレスの原因は何かを知ることが大切だ。

自分のことでいうと、現状に対する焦燥感とプレッシャー、他のスタートアップに対する劣等感、お金の問題、批判、リジェクトなど、様々なものを恐れて苦しんでいた

でも、恐れることは悪いことでも、恥ずかしいことでもないと伝えたい。

多くの人は何かを恐れて生きている。将来のこと、怖い上司、嫌われること、失敗など。

日本語には「幸せすぎて怖い」という特殊な言葉もあり、そういったものだと思えるマインドセットが大事。


そして何かを恐れて苦しむのは、その正体を知らないからだった。

その正体を知ると、そんなものだったのかと楽になる。

例えば、失敗を恐れている人がいたら、失敗によってどうなるかを書いてみるといい。

そこに書いたことに対して、できる限り Why do I fear?を繰りかえして自分に問う。

そうすることで意外と大したことがなかったとか、その時の対処法が見えてくる。

可視化して正体を知るだけでストレスは結構軽減される。


お金とかの問題に苦しむ人も多いと思う。お金の問題は僕自身もすごく苦しんだからよくわかる。

それも同じで、そのお金がないとなぜ困るのか、なぜ苦しいのかを書き出してみるといい。

そしてそれはどういったことなのかを徹底的に調べる。友人や信頼できる人に相談してみることが大事。

お金のことは言いづらいというのはわかる。けど、その一つのアクションで解決することは多い。

以前に、ヤフーの小澤さんは大学3年生の時に60億円の借金を背負っていたという話を聞いた。

でも小澤さんはその過去に感謝していると言っていた。

苦しんでいるものの正体がわかればそういうものなんだと思った。

大事なのはその正体を知ることと、大丈夫だと自分に言ってあげること。

「大丈夫。世の中の殆どのことは、本当に大丈夫だから。」


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そして次に、ストレスはその大きさよりも、抱えている時間の長さで厄介になるという事を知った。

なのでまずは長く抱えている問題から解決していくことが大切だ。

以前に安藤美冬さんが独立するとき、最初に謝罪行脚(しゃざいあんぎゃ)をしたと言っていた。

過去にしてきた過ちや、自分の中でモヤモヤしている人に対して、怖いけど連絡をして謝っていったという。

こんな感じで長く抱えているストレス(モヤモヤ)を先に解決していくということが大事だと思う。

自分には解決したと言いきかせているが、潜在的にモヤモヤしていることがあるなら、それもきちんと決着をつけたほうがいい。

僕もそのアクションは勇気が必要だったが、信頼する先輩に相談したときにその人が背中を押してくれた。

そしてその謝罪行脚を行ったとき、一気に気持ちが楽になった。これは本当に大事なことだと思う。


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気持ちが安定した要因として一番大きかったのはチームの存在だった。一人でやっていたら、もっと苦しんでいたと思う。

チームがいることでもっと頑張ろうという気持ちも芽生えたし、何よりも少しの成功でもみんなで共に喜べたことが次へのモチベーションに繋がった。

僕たち(Ruten)のチームは特殊で、SNS上でお互いを知らない状態から繋がり結成された。

正直、業務的なことで言うと、スタートアップがフルリモートでやるのは本当に難しい。チームビルディング的にも難しすぎる。

僕たちが上手くいっているのは、メンバーそれぞれが求めているものがRutenだからだと思う。

メンバーそれぞれが、プロダクトとしてのRuten組織としてのRutenを求めているからだ。

抽象的な表現で難しいが、具体的なことで言うと、

就職を悲観して、就職活動したくないと言うメンバーが「Rutenだったらどんな作業でも楽しい」と言っていたり、

あるイベントで3か月ぶりに直接会うメンバー同士が、別れ際に「もっと一緒に話したい」と遠距離カップルのような会話したりする。

こんな感じだ。

これは自分たちが信じるプロダクトを確立させる過程として、なんでも楽しめるということと、同じ価値観で同じビジョンを目指すこの組織に属していたいということだと思う。

今回、ある方から仕事を貰うことができ、初めての売り上げができたという話をメンバーにすると、皆すべてを成し遂げたかのように飛び跳ねて喜んだ!

こういったことの積み重ねが自分や会社の存在意義を改めて感じさせてくれ、モチベーションや自尊心に繋がった。


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こういったことで今は以前に比べて精神的に安定している。そして心の中に余裕があるからこそ、次のステップを考えることができる。

余裕を持った人が一番強い!

これは資本主義を理解している人は皆わかっていることだと思う。

アメリカの有名な投資家ウォーレンバフェットは焦って投資なんかしない。

余裕があり、周りからの影響を受けないから常に本心の意思決定が出来る。大事なのはそういう事だ。個としての精神の安定性。

そしてこういったことは自分自身で体現して多くの人に知らせたいと思う。


僕はいま、大学で里山資本主義と地域住民の幸福度について研究している。

そこで見つけたことは経済安定性と幸福度は関係ないということ。

幸せも不幸もすべては主観

全人類が求める究極の欲求「幸せ」はただの主観だった。

その主観のコントロールが難しいから悩み苦しむ人が多いように思う。


ただ最後に言っておきたいのが、こうはいっても僕は一切何のストレスもなく経済的に安定しているわけでもない。

でも上記で言ったようなことのお陰で精神的に安定し、そこから身の回りのことが上手くいき始めた。

以前に紹介した、ポジティブループに入ることができた。

僕はコーチングができるわけでも、メンタルヘルスの専門家でもない。でもどこかで同じように苦しんでいる人がいるなら相談に乗りたいと思う。

聞くことは僕でもできるし、話すだけでも気は楽になる。そういったコミュニティやセーフティネットが大事だと思う。

そして余裕を持つことで、クリエイティブにいいプロダクトを作れる場をRutenで作りたいと考えている。

ポジティブループを広げていくこと。それが僕たちにできること。

日本に帰ってきて、ほぼ1年が経とうとしている。今年1年は本当に一瞬だった。

ただ、そのなかで学んだ事はたくさんあった。

来年はもっと強強の1年にする!


貴重な時間を使って読んでいただけるだけで嬉しいです!!ありがとうございます!