”葛藤”こそが人生だ(村上春樹『約束された場所で』書評)
村上春樹氏がオウム真理教に入信していた人たちにインタビューした本がある。
この本では、オウム真理教に出家していた人たちが、どんな風に生きてきて、どんな経緯で宗教にはまることになって、そのことを例の地下鉄サリン事件の後にどう捉えているのかといったことが、細かく語られている。
その中で僕にとって興味深かったのは、オウム真理教にはまる人たちは「オウム真理教ではすべての疑問に答えが用意されている」という点にすごさを感じていたということだ。
例えば、あるインタビュイーは下記のよう