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ドーピングしやすい性格はあるのか

割引あり

汚職や詐欺や不正行為は,私たちの社会全体のシステムに大きな脅威をもたらす行為です。しかし,これらの行為が社会の中でなくなることはありません。日本の中で生活していても,フィッシングメールや特殊詐欺に,いつどこかのタイミングでひっかかってしまう可能性が常に存在しています。


ドーピング

スポーツの世界では,ドーピングが不正行為の代表です。ドーピングは競技場の規則違反であり,ドイツなど国によっては重い罪に問われます。ドーピングは,禁止物質や禁止された方法の使用や使用未遂,居場所不明などが含まれます。

ドーピングを行った個人を特定することは,競技において不当な利益を得たり,フェアプレーの原則を損なったりすることを防ぐために不可欠です。そこで近年,このような不正行為を起こしそうな人物を推測しようとする研究や動きも見られるようになっているそうです。しかし,それはなかなか難しいことです。
 


入り口仮説

ドーピングの入り口として,栄養補助食品の大量摂取があるそうです。もちろんこれは違反物質を摂取することではありません。しかし,競技によい影響を与えそうな補助食品を必要以上に摂取することは,そこから違反物質の摂取へとステップを上がっていく(下がっていく?)可能性があるとのことです。これは,ドーピングの入り口仮説と呼ばれることがあるようです。

では,パーソナリティ特性や態度などの心理的要因その他の要因が,栄養補助食品の使用や使用動機に関連するのでしょうか。このような検討を行った研究があります。こちらの論文を見てみましょう(Approaching the gateway to doping hypothesis through personality analysis)。

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