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【能登半島地震の話】震災の後片付けに行ってきました。#206

皆様、おはようございます。
佐伯です。

富山県は昨日の午後から雨が降り出し、現在も降り続いています。
私の住んでいる高岡市伏木地区だけかも知れませんが、ナメクジが大量に発生しており梅雨の訪れを感じさせます。

昨日ですが私が所属している一般社団法人「on the Minatogawa」の活動に参加してきました。

こちらの団体は氷見市の湊川沿いにある大正時代に建てられた美しい倉庫を活用して地域の皆様の居場所を提供するという活動を行なっています。

私も今年から参加したのですが、湊川の美しさと大正時代に建設された近代的かつモダンな建物がとても魅力で、その活動は大好きです。

しかしなが、今回の能登半島地震の被害が直撃しました。
幸いにも建物倒壊や致命的な破損は免れました屋内での活動が可能ですが、壁面の壁が剥げれ落ちたりと結構な被害にあっています。

この活動拠点の倉庫は国登録有形文化財(建造物)指定にされていることから、直近の活動は後世にこの建物を残すための活動が中心となっています。

昨日は天気予報では晴れの予定でしたが、見事に外れてしまったので急遽、当初の予定から室内の清掃と片付けを実施しました。

昆虫採取をして遊んでいた息子も自発的に手伝ってくれて嬉しかったです。

ご覧のとおり壁の土が剥がれ落ちてしまっています。
実はこちらの土が今では変えの効かない貴重な建材らしく、全て一旦集めて再度材料にするそうです。

普通の土とは違い、醗酵させる工程を経ているとのこと、また大正時代の土を使用していることから歴史的な価値も大きいため手作業で散在している土を集めました。

剥がれ落ちた壁を見ると中に竹で基礎が編み込んであったり、藁が練り込んであったりと当時としては最先端の技術を使用していたことが分かります。

これらをまた現在に復活させることに疑問を感じること方もおられるでしょう。

しかし、日本には他国には無い長大かつ重厚な歴史があります。
こういった建物もその長い歴史の中では点でしか無いですが、大正時代の人々が知恵を絞り、暮らしを良くするためにリスクを負って大金を払い、事業を起こし、儲け、地域に還元していったという証拠になります。

これは現在100億円払ったとしても全く同じものを用意することができません。お金では測れない価値がそこにあるからです。

身近にいるとこう言った価値を見失いがちです。
そして、これがどんな風に役立つのかも分かりません。

だからこそ、この価値を正面から向き合い、どのようにして現代の価値観に擦り合わせるのかが大切だと思います。

私たち個人ができる街づくりとはとても小さなことかも知れません。
ですが、賛同者が増え、街にこんな素晴らしい価値があると共有してくれる仲間が増えれば少しずつですが、街に個性が生まれ更に良くしようという流れが生まれるのでは無いかと私は考えます。

最初は少数ですが進み続けることが大事だと思います。
失敗しても良いですし、チャレンジは何よりも尊いことだと思います。

今は地震で壊れてしまった建物を修復することが最優先事項ですが、修復後は地域の誰もが集まる楽しい空間にできればと思います。

それでは皆様、ご機嫌よう。

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