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プロスポーツクラブの営業は、広告枠を売るだけの仕事ではない!

 バスケ好きが高じて、ヒューマンリソシアからヒューマンプランニングに転籍したという石原圭祐さん。Bリーグ所属「大阪エヴェッサ」の新規パートナー企業獲得に邁進し、優秀社員賞に輝きました。「すべてはエヴェッサ優勝のために」と考える石原さんの熱い想いを語っていただきました。

ヒューマンプラニング株式会社  営業部 |  石原 圭祐さん

——優秀社員賞受賞、おめでとうございます。個人での受賞は3度目だそうですね。
 
 ありがとうございます。その都度、自分がやってきたことが間違いではなかったという確認にもなるので、何度いただいてもうれしいものです。前の2回はコロナ禍だったため、授賞式に出席することができませんでした。今回、初めて出席できたのでそれもうれしかったです。
 
——新規パートナーの獲得数や、127%の計画達成率などが評価されての受賞だそうですが、その要因はどこにあったとお考えですか?
 
 行動量を落とさなかったことだと思っています。企業からのパートナー契約に関する問合せはごくまれで、とにかくこちらが動かないと契約にはつながりません。日々少なくとも1、2件はアポを入れ、1週間で10社ほど回るようにしていました。調子のいいときでも、契約に至るのは5社のうち1社くらい。新規パートナーの開拓は、とにかく数をこなすことが大切なんです。
 
——そもそもパートナー営業とはどのようなお仕事ですか?
 
 プロバスケットクラブ「大阪エヴェッサ」の協賛企業を募って、年間契約をいただくのが主な役割です。お金を出していただくだけでなく、私たちの思いに共感していただき、共にエヴェッサを盛り上げてほしいとお願いしています。その企業とエヴェッサのビジョンが一致して、同じ方向に向かっているかどうかを大切にしています。


 ——パートナー企業にとってのメリットがないと、なかなか契約に至らないのではないですか?
 
 プロ野球やサッカーJリーグは誰もが知るメジャースポーツですが、残念ながらプロバスケは、まだそこまでに至っておりません。けれど2023年夏に行われたW杯の盛り上がりでもわかる通り、ものすごいポテンシャルを秘めています。いま、まさに、どんどん人気が高まってきている時期にあると思います。そこで訪問先では、「私たちと一緒にクラブを育て、何年後かに一緒に喜びませんか?」と声をかけさせてもらっています。
 
——なかなか魅力的な提案ですが、それでも納得していただけない企業に対しては?
 
 まったく手応えがなければ、ねばらずに次の企業へ向かいますね。あと一押しで納得いただけそうなときは、とにかく試合を観てもらうのがいちばん大きい。試合こそが、エヴェッサをPRできる最大の場ですから。本拠地の「おおきにアリーナ舞洲」(舞洲アリーナ)のパートナー席にご招待し、試合の熱量や迫力を生で感じてもらうんです。社長さまだけでなく、場合によっては従業員の皆さんもご招待します。ほとんどの方が初めてのバスケ観戦ですから、かなり大きな効果がありますね。
 
——エヴェッサのパートナー企業数は、B1リーグでもトップクラスの460社以上(※1)。なぜ、これほどの企業に支援していただけるのでしょう?
 
 パートナー企業の多くは「ユニフォームやアリーナに企業名を出して目立たせたい」というより、「エヴェッサの勝利のために地元企業としてできることをしたい」という思いのほうが強いと思っています。大阪という地域柄もあると思いますが、「自分たちの会社が、地元のクラブを応援している」という誇りを持っていらっしゃる。そのような企業さまが多いのかもしれません。私たちも、ただ広告枠を売るだけの仕事ではないと自負しています。
 
——先ほど、行動量を増やしたことが目標達成の要因と仰っていましたが、他に心がけていたことはありますか?
 
 企業訪問数をキープするためにも、日々の時間の管理を徹底しました。開幕が近づくにつれ、社員はみんな開催準備に追われますが、営業だからといってそこが免除されるわけではありません。そうした仕事をする時間を確保しつつ、営業の時間も減らさないよう効率性を重視して仕事に取り組んでいました。

 ——お仕事で大変なことは?
 
 実は昨年、外の世界はどうなっているのかと興味がわいて、当社を退職しているんです。別の広告関連企業で働いてみて、あらためてエヴェッサのパートナー企業営業という仕事が自分に向いているとわかり、3〜4カ月くらいで復職しました。外部の企業で働いていたときがとてもつらかったので、いま大変だと感じることはありません。小学生の頃から大学まで、自分でもバスケをプレーしていました。その大好きなバスケに携われる喜びをあらためて感じています。
 
——やりがいを感じるときは?
 
 最初は「バスケなんて知らない、興味もない」と言っていたお客さまが、試合観戦をきっかけにエヴェッサのファンになってくれることですね。エヴェッサのキーホルダーを鞄につけたり、個人でもファンクラブに入会したり、とても楽しんでいらっしゃる。スポンサー契約に結びついたことはもちろん、自分の営業によって、ある人の人生にバスケを観る楽しみを加えられたことは、とても大きな喜びとなっています。
 
——今後の課題について教えてください。
 
 新規パートナー企業の獲得業務は、いい意味でルーティンになっているので自然と体が動きます。でも、それだけやっていればいいわけじゃない。エヴェッサはまだまだ発展途上のクラブですから、マーケティング部など他部署とも連携して、新しい企画を考える必要があります。パートナー企業さまをはじめとするステークホルダーに対して、新たな付加価値を生み出す提案です。そうした提案力をつけることが、いまの私の課題です。


——まだ大阪エヴェッサの試合を観戦したことがない人にメッセージをお願いします。
 
 W杯の影響もあり、ますますバスケの人気が高まっています。まだ試合を観戦したことがない人は、とにかく一度アリーナに来て欲しい。そうしたら絶対に楽しさをわかってもらえます。試合の迫力や応援の一体感、飲食や演出も含めて、日常生活では味わえない体験をお約束します。とくにうちのクラブは、いろいろなところで「大阪らしさ」を感じてもらえると思います。大阪エヴェッサのB1リーグ優勝に向け、どうか皆さんも一緒に盛り上げてください!


※2023年10月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。
 肩書き・部署名等は取材時のものとなります。

※1 2023年5月実績の数値


<ヒューマンプランニング株式会社・会社概要>
ヒューマンプランニングは、2005年の設立以来、B1リーグ プロバスケットボールクラブ「大阪エヴェッサ」の運営やアリーナ運営をはじめ、広告代理業、購買事業を展開しています。
日本国内初として設立されたbjリーグ(日本プロバスケットボールリーグ)では、初代王者となり、そこからリーグ3連覇を果たしました。また、2016年4月に本拠地を現在の舞洲アリーナに移し プロバスケットボール試合会場並びに、クラブ練習会場としてアリーナの運営を行っております。

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