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ルワンダの5つ星ホテルに泊まってみた。|5月6日〜5月12日

はじめに


アマクル(元気?)?

今週も試合に向けて取り組みつつ、
久しぶりにキガリに上がり、とても大切な先輩隊員さんと高級ホテルで
ゆったり過ごすことができ、かなり心も体もリフレッシュされました。

ではスタート!
タイトルの5つ星ホテルが気になる方は、5月9日の記事へ飛んでください!


5月6日|試合の振り返り

昨日の試合、選手の活躍は嬉しかったものの、
やはりカウンターパートという信頼していた存在からの裏切りのダメージは結構大きくて。

いやあ、だいぶ参っているなあ。
でも、ここで怒りを向けたところで何も意味がないことはわかっている。

嘘を嘘と思っていないだろうし、悪いとすら思っていないだろう。
「謝る」ことなんて、想像すらできなかった。

その後、何事もなかったように「Give me the list」とメッセージアプリ上で指示される始末。

そのメッセージを受け取り、さらに気持ちが下がってしまった。
結局、活動開始ギリギリまでベッドで横になっていた。

泣いて、美味しいもの食べて、いっぱい寝て。
切り替えられたと思ったのだけどなあ。

今週の土曜日は、陸連主催の大会が控えている。
その大会の内容が少し変更され、ユース選手も出場できることに。

急遽カウンターパートから、ユース選手のリストについて相談があった。

ただ今日はどうしても動く気になれず、メッセージは曖昧に返事してしまった。明日、一緒に考えることになりそう。

今日は練習はオフ。
その代わりに、昨日の試合の振り返りを行うことにした。


昨日の試合では審判の担当はなかった。
そのため、ほとんどの選手の動画を撮影することができた。

こうして試合の動画を残すことで、振り返りが行える。

一人ひとりの動画を見ながら、選手に感想を述べてもらった。

悪い点、良い点は何か。
全国大会に向けてのチャレンジポイントは何か。

最後に、全国大会での目標タイムを設定した。

自分の走りを見て、選手それぞれ思うことがあったはず。

こうした機会づくりも大切にしたい。


5月7日|ルワンダのマッサージ師


生徒から「マッサージしてもらいたい。このままじゃ怪我してしまう。」

確かに・・・。
今週末は陸連主催の大会、下旬には全国大会。
間違いなくマッサージが必要だ。

というわけで、実業団で選手として活躍していた男性選手兼コーチのセレスティンに頼み、マッサージ師を紹介してもらった。

マッサージ師ならば、何か道具を持ってくるのであろうと思っていたら、
学校の門に現れた彼は、手ぶらでサンダル姿。
Tシャツにジーンズというラフすぎる格好。

マッサージなどできるはずがない。
そう思った。

「マッサージにはクリームが必要だ。」と言われた。

「で?あなたマッサージ師でしょ?必要なら買いにいけば?」と伝えた。

私はユース選手のトレーニングがあったので、場所探しはマッサージ師と選手に任せた。

練習後、選手とそのマッサージ師は同じ場所に突っ立っていた。

どうやらマッサージはマットレスがある場所でないと行えないとのことで、場所が見つからなくて、どうしようかと相談していたらしい。

時間はどんどん過ぎていくので、マットレスがある私の家でマッサージを行うことになった。

マッサージの腕前はどんなものか?と思ったが、
筋肉の筋など何も気にせず、ただただ強くもんでいるだけのように見えた。

堪える選手たち。
果たしてこのマッサージに、価値はあるのだろうか。

と思ったが、お金を払うのは私。
価値があると信じるしかない。

無事全員分のマッサージが終わった。

20000RWF・・・安くはない。


「〇〇だから、こうしてほしい。」と頼まれたら、私は助けると決めている。
もちろん助ける人はしっかり選んでいるけど。


ただ「〇〇がない。」「〇〇が大変だ。」という言葉には
「私が求めていることを察して、助けてね。」という相手側のメッセージがある。こうしたはっきりと自分の要望を伝えられなかった場合は、申し訳ないが、助けたいとは思えない。

もちろん伝えにくさはあるだろう。
それでも、何かお願いがあるのであれば、しっかりはっきりと私は伝えてほしい。

選手はこうした希望をしっかり伝えてくれた。
なので、もちろん快く受け入れた。

自分の願いと共に、なぜ必要なのかという事情をしっかり伝えられる大人になってほしい。

5月8日|自信を持って、教育実習生!

最近は、陸上競技の試合や手続きが多いこともあり
なかなか体育の授業のアシスタントを行えていない。

ただ今日は教育実習生の授業を見て、フィードバックをしてほしいということをお願いされたため、授業見学へ。

しっかりと授業の指導案を考えていたことにまずは驚いた。

素晴らしい内容だが、明らかに内容が詰め込まれ過ぎていて、
60分の授業(実際は80分あるが、はじめの20分は着替えのため)で行える内容ではなかった。

人の授業を観察していると気づくことが多い。

・ウォーミングアップの長さ
・体調不良の生徒への対応
・出席確認の有無
・タイムマネジメント
・説明の長さ(生徒の身体活動時間が短い。)
・デモンストレーションがなく、説明が伝わっていない。
・一度にポイントを伝え過ぎている

etc…

ただ、一番気になったことは、
何かあるたびに、私に確認しにくることである。

例えば「もう次に進んでいいかな?」など
今回で言えば、ハンドボールのドリブル、パス、シュートの練習をしていたが、どのタイミングで次の練習にうつるのか。

「あなたはどう思う?」と聞くと、
「自分から見て生徒がコツやポイントをつかんで取り組んでいれば、いいんじゃない?」とのこと。

自分なりのスタンスを持って指示を出したり、接していかないと生徒が困るよ。ということ、最後のふりかえりでは「もっと自信持っていいんだよ!」と伝えた。

この先の授業も楽しみ!

5月9日|ホカンス

この日があるから、なんとか踏ん張ってこれた。

今日は、先輩隊員さんとキガリの五つ星ホテルに行ってきた。

昼から合流し、美味しいピザを食べながら生ビールを飲む。


そして、ホテルへ。

Radisson Blu Hotel

https://www.radissonhotels.com/en-us/hotels/radisson-blu-convention-kigali

ルワンダ・キガリのランドマークである
キガリコンベンションセンターが隣接されている。

ホテルに入ると、ルワンダでは嗅いだことのないとても良い匂いが・・・!
落ち着く香りで癒された。

フカフカのベッドに、温かいシャワー、
瓶に入ったお水に、スパークリング・・・。


「ここはルワンダなのか?」と思わず疑ってしまうほど、全てが洗礼されていた。

スタッフの多くは英語を話し、接客もルワンダの中ではトップだろう。

ルワンダに来てから、初めてプールで泳いだ。
お客さんもそこまで多くなく、ほとんど貸し切り状態。

心も身体も癒された・・・。

スパやジムもついており、1日楽しめるホテルだった・・・。

夜は、コンベンションセンターがよく見えるバーでビールを飲み、
近くの施設でアイスを食べ、ワインやおつまみを買い、部屋でゆっくりと時間を過ごした。


最近の疲れが一気に吹き飛んだ。

最高の贅沢空間でした。

5月10日|全てが前日に決まる。

朝起きて、向かう先は朝食会場。

スモークサーモン、焼き立てオムレツ、カレーにサラダにフルーツ
柔らかくて、フカフカしたパン、
しぼりたてのジュース・・・。

日本の朝食バイキングも大好きだが、ここルワンダでこの贅沢が味わえることが感慨深い。

ルワンダのホテルの朝食と言えば、
パサパサのパンにフルーツ、茹で卵にアフリカンティー。
そもそも朝食が提供されるだけありがたい。

いやあ、本当に美味しかった。


チェックアウトは12時ということで、部屋に戻り二度寝。
この時間も最高だった。


帰らなければ、任地に。

無事に帰宅し、学校に行くと授業は行われていなかった。
今日はメモリアルデーで、近隣の学校の生徒や校長が活動先のメインホールに集まり、式典が行われていた。

JICAのルールとして、こうした式典への参加は禁止されているため、
参加はせず、バレーボールコートの様子を見ていた。

日曜日に行う大会のために、バスケットボールのコートとして使用していたコートにバレーボールの支柱が建てられるよう工事していた。

それにしても、ギリギリすぎる。

放課後は、現地コーチと共に校長に大会の遠征費用の交渉へ。

この書類はもともと3月末に提出して、承認をいただいていた。
しかし、前日の今日まで費用をいただけることはなく、ずっと待っている状態だった。

急遽、連盟からの指示で、ユースの試合も同時で開催されることになったため、出場人数が増えることに。

事情を説明したが、当初の人数分の遠征費用で話はまとまった。
そもそも遠征費用がいただけるだけでありがたいのだが・・・。

それから選手を集め、出場に必要な書類を持っているかどうかの確認。
保護者に電話で確認し、必要書類をWhatsappで送ってもらう。
出発時間が早いため、近隣の学校に通っている生徒は、活動先の寮に泊まる。近隣学校の校長、寮のスタッフにも許可をもらう。

こういう時、普段からの付き合いを大切にしていてよかったなと思う。

何もかもが直前、バタバタのルワンダ。
バスの手配も無事に完了し、家に着いたのは10時。

明日は4時起き・・・。

ひやひやしっぱなしだったが、
ひとまずどうにかなってよかった!


5月11日|ルワンダ陸上競技選手権大会

昨年は出場することができなかった本大会。

ルワンダ陸上競技選手権。

結果は、
女子100m 4位
女子走り幅跳び 3位
男子400m 3位
男子槍投げ 3位

ユース男子200m 2位
ユース男子400m 2位


 先週は水曜日、日曜日と試合が行われていた。
正直なところ、みんな試合の疲れがあり、万全な状態ではなかった。

メダル有力候補だった選手も望むような結果を得ることはできなかった。

タレント発掘した選手たちは初めての試合。
まだまだ陸上競技初心者であるため、今後も継続的に練習を続けていく必要があるなと感じさせられた。


試合の運営については、フライングをとる姿が見られたり、少しずつ改善されている点もあるように感じた。
こうした点は、3ヶ月ごとに提出している報告書の中でも触れてきた点なので、もし改善に貢献できていたら嬉しい。(直接、感謝を伝えられることなんて、決してないけどね。)

また、ウォーミングアップを行う選手も増えたように思う。

ルワンダの陸上競技はまだまだ発展途中。
それでも、彼らなりのスピードで少しずつ変わりつつある点もある。

こうした点はしっかり評価していきたいし、その一方で、変えた方が良いと思う点は報告書や彼らとのコミュニケーションの中で伝えていきたい。

彼らだって分かっていることがたくさんある。
お金があれば、解決できることがたくさんある。

本当に彼らにとって必要なことは何か。
それを見極めることにも意味があると信じて、
大きなことはできなくても、現場に一番近い立場だからこそ
彼らの本音に触れ、今後将来の活動に生かしていきたい。



そういえば、ルワンダの大会は基本的に、個人で出場することはできない。
どこかのクラブチームに所属している必要がある。

ルワンダの強豪クラブは、Police(ルワンダナショナルポリス)、APR(Armée Patriotique Rwandaise)、Sina Gerard(ルワンダの民間企業)。

PoliceとAPRについては、陸上競技に限らず、サッカーやバレーボールといった他のスポーツチームも持っている。

資金も十分にあるため、選手育成、選手強化がしっかりと行われている。
若手選手の獲得にも積極的だ。実際、私のクラブからも移籍した事例がある。

試合後は、仲良くしてもらっているコーチと、昨年東アフリカ大会でヘッドコーチをしていたAPRのコーチとビールを飲みに行った。


互いのチームの状況、資金などいろいろな話が聞けた。

この先、ルワマガナ陸上競技クラブはどうなるのだろうか。
校長が変わり、郡庁勤務でクラブ創設者もいなくなった今、
クラブの舵取りをする人が不在なこの状況。

まとまりのない文章になってしまった。

大会を通じて、いろいろ考えることができてよかった。


5月12日|ケニアでのクロスカントリー大会に出場


金曜日の朝、クラブの選手がケニアへ。


春休み最終日に行われたクロスカントリーの試合で彼は3位に入賞した。
3位までの選手はクロスカントリーの東アフリカ大会に出場できる。

実現しないだろうと8割諦めていたのだが、実現した。

行けるかどうかすら分からない大会のために、彼の保護者と連絡をとったりしながら、必要書類の準備を必死にしてきた。

いやあ、本当に実現してよかった。


一番左にいるのが、パピー。

本日が試合当日。

私は現地に行けないため、遠くから応援することしかできない。

明日、結果を聞くのが楽しみだ!


おわり

あっという間の1週間。

週の途中で、リフレッシュすることができたので
5月、6月と続く大会もなんとか乗り切ります。

来週は試合がないため、大会に向けた練習をすることになる。
少しだけ落ち着いた週になりそうです。

それでは!


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