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選手がルワンダ代表に選出された!|1月15日〜1月21日

アマクル?(元気ですか?)

ルワンダでは最近雨が多く、日差しをいっぱい浴びることができず
テンションが上がらない日もあります(笑)

学校では通常授業が始まりました!

ではスタート!



1月15日|かんじんなことは、目に見えないんだよ

はじめに…
書きたいこと、思ったことをそのままザッと書いたので、かなり読みづらいと思います。

キガリでスポーツアカデミーを展開しているGuyさんとインターンのたいがくんが学校を訪問してくれた。

3クラス150人合同の体育。
しかも教員は一人、サポートの私。

いつも通りの授業。

「変化がない。」

その通りだと思った。

「こんな体育は意味がない。」

その言葉には「本当にそうなのか?」と感じた。

現状の体育を行う意味は2つある。

1つは、身体活動量を確保している点。

2つめは、リフレッシュの時間を確保している点。

当たり前だ。と言われてしまいそう。

実際、当たり前なことではある。

でも、ルワンダで体育を行うことの壁も分かっているから、これでも努力していると思ってしまう。

プライベートスクールではないため、多くの体育教員を雇うことは難しい。
(難しいと思っているだけなのかもしれないけど。)

ましてや、ナショナルエグザムには含まれていない体育を重要視している学校は少ない。

テストが近ければ、他の科目の先生から「テスト前だからコマをちょーだい。」と言われることもある体育。

施設、そして、ボールなどの教具が不足している。

たくさん課題はある。


だけど、私は変えられない理由、やらない理由、できない理由を探しているだけで、何も変えることができていないなと思った。

そもそも体育を通じて、彼は、私は何を伝えたいのだろうか。

聞いてみても、大学の授業で習ったであろう理想的な答えを話す彼。

規律?達成感?チームワーク?

体育で伝えられることはたくさんあるけど、体育だからこそ伝えられることはなんだろう?

ルワンダには体育のシラバス、教員用の教科書がある。そして、教員は年間の学習計画(スキームオブワーク)や学習指導案も作成しなければならない。さらに、その日の授業で何をしたのかというクラスダイアリーも書く必要がある。

これらは定期的に確認されるものだから、教員は必ず業務として行っている。

学習計画には、器械体操やシッティングバレーやゴールボール…教具も施設がなくても記入して、どういった流れで授業を行うのかなどを含め、素晴らしい年間計画を作成している。

こうした土台はたしかに大切かもしれない。
やらないよりはやった方がいいのは確かだ。

見えるものを良くすることはできても、見えないものは見えない、それでいい。っていう考えがどこかにある気がしている。

星の王子さまに出てくる言葉に
「かんじんなことは、目に見えないんだよ」

目に見えないものにこそ、価値がある。その価値は、見よう(考えよう)としないと見えない(答えは出ない)。

もう少し、ルワンダの体育と向き合ってみよう。

1月16日|ルワンダ代表に選出!

選手のひとりが東アフリカ大会のルワンダの代表として選出された。

セカンダリースクールの選手を対象とした大会では選出された経験のある彼女だから、シニアも含めたルワンダ人代表として選出されたのは今回が初めてである。

さらに、彼女のお姉さんもリレーメンバーとして選出されたので、姉妹でのバトンパスが観れるかもしれないと思うと、もうワクワクが止まらない。

2月にルワンダで開催される本大会。


私も審判として呼ばれている。

大会当日まで彼女のサポートを行う予定だ。

おめでとう、タビタ!

1月17日|子どもたちはよく見ている。

イェール大学がアフリカのセカンダリースクールの生徒を対象としたプログラムを提供している。

シニア5の生徒がアプライしたいとのことで、最近は練習後にそのお手伝いをしている。

「もっと質の高い教育を受けて、海外の大学や大学院に進学したい。」

「この学校はルワンダの中でも優秀な学校の一つだと思うけど、そう思うのはなんで?」と聞いてみた。

「私はシニア1からこの学校に通っている。だけど、教員も授業内容も何も変化がないし、発展していないなって感じる。」

「英語で学んできた世代の先生が少ないし、もっと専門性の高い先生から学んでみたい。」

私の学校だけなのかもしれないけど、ルワンダの生徒たちの学習に対する意欲はものすごく高い。

ただ彼らのニーズに応えることができていないのが現在の教育現状なのかもしれない。

量よりも質。

経済的に豊かであれば、プライベートスクールに通ったりと選択肢も増えるが、いまだに限られた家庭の子だ。


その一方で、ミドル層?というか、経済的に豊かではないが、勉強に対する意欲が高い層が増えてきているのも確かだと思う。

生徒たちはしっかり大人や社会を見ている。

「私たちが社会を変えるんだ」

うなずきながら、まっすぐ前を見つめる目に、私は吸い寄せられた。


1月18日|新年会へ…!

今日はキガリにて、ほとんど全てのボランティアが集まり、安全対策会議が行われた。

その後は大使館の新年会へ。

久しぶりにお会いするボランティアの方もいて、たくさん話して、楽しく過ごせた。

1月19日|日本食最高!

キガリからルリンドと呼ばれる地域へ…!

ずっと行ってみたかった地域のひとつだ。

ルワンダの中でも大手企業のひとつSina Gerardの発祥の地で、陸上競技クラブも保有している。

この陸上競技クラブはルワンダの中で最も選手数が多く、さらに競合チームだ。

北部に位置するルリンドは標高も1800と、私が暮らすルワマガナと比較しても高いのが特徴で、たしかに長距離選手の育成に適した地域だといえる。

ここで暮らすボランティアの方のご自宅にお邪魔し、日本食をご馳走していただいた。


このルワンダの地で、こんな美味しいご飯を味わえてとても幸せな気分になった。

自宅で家庭菜園もされていて、ネギやかぼちゃ、いちごに紫蘇などが育っていた。

いただいたネギや小松菜をおウチでも美味しくいただこう。

1月20日|褒められる経験こそ、子どもたちに必要なのでは?

バレーボールクラブの練習の見学をした。

コーチはバレーボール連盟から派遣されており、これまでに何十名もの選手をルワンダ代表に送り出した素晴らしい方だ。

彼の練習を見て、そして普段の学校生活を思い出して思ったことがある。

ルワンダでは生徒を「褒める」先生、大人がほとんどいないと。

ルワンダだけでなく、日本だって他の国もそうなのかもしれない。

練習中、ミスをすれば怒られる。
ミスせず、良いプレーが行われれば、練習は続く。

良いプレーができる=当たり前という認識なのだろうか。

悪いことをすると徹底的に怒られる。

それは、怒らなければいけない場面もたくさんあるけど。

大きな声で叱責され、時には叩かれる。
「できない」「うまくいかない」はコーチのせいではなく、選手のせい。

そんな認識がどこかにある。

「I'm boss」
「They should always respect me」
「Don't waste my time」

指導時の彼らの言葉から彼らの考え方が見えてくる。

ただ、ルワンダの文化や社会を知る中で
「そのやり方は違う、ダメだ」とは言えなくなった。

社会や時代に応じて指導の在り方は変わっていくものだ。

先進的なスポーツ指導や日本のスポーツ指導スタイルが発展に結びつくとは限らない。

ファッションのようにスポーツ指導の在り方が容易に変わることはよくないとも思うから、変えるべきところ、変わらず大切にすべきところのバランスが重要だ。

ただ私の中で、スポーツ指導や教育の現場において、国とか関係なく、変わらずに大切にすべきだと思うことがある。

それは「褒められる機会づくり」だ。

「褒める」観点は時代や社会、そして何より指導者によって多様であっていいと思う。褒められると、自尊感情が高まる。その結果として、揺るがない自信を手に入れることができたり、少し難しいと思えることにも挑戦できるようになる。

最近の日本人の若者は「冷めている」「捻くれている」「おとなしい」

こういった印象を抱く人も多いのかもしれない。

それは、褒められる経験の欠如の結果なのではないだろうか。

一人ひとり気づいていないだけで、素晴らしいことがある。
こうした行動や言動、考え方が素晴らしいということに気づかせてあげる存在が増えれば、子どもたちが変わり、結果的に社会を変えられるきっかけになるのではないかなと思った。

話が大きく、抽象的になってしまった。

自分の中で揺るがない価値観に気づくきっかけを得られただけでも、私はルワンダにきて良かったと思っている。

1月21日|アンガーマネジメント研修を受けた


日本スポーツ協会の公認スポーツ指導者資格の更新を目的に、アンガーマネジメント研修をオンラインで受けた。

時差があり朝6:00からの参加は、早起きが苦手な私にとっては少しキツかったが、それでも受けて良かったと思える研修だった。

アンガーマネジメントとは、怒らないことを目指すわけではなく、怒る必要のあることは上手に怒り、怒る必要のないことは怒らないようになること。怒りで後悔しないことを目指す。

怒りの発生のメカニズムを知り、とても納得した。

怒りは、自分のなかにある「こうすべき」が裏切られたから発生する。

それからコミュニケーションの手法や怒りが発生した時の考え方のトレーニングなどを知ることができ、早速指導の現場で生かしたいと思った。

この研修を受ける中で「お金を支払ってまで研修を受ける」ってある意味特殊なことだよなと思った。

会議に出席、研修を受けることでお金がもらえる国だってある中で、安くはない研修の費用を支払って受ける。

もちろん資格更新のためとか、受ける理由は様々あるけど、それでも自らの指導力向上のために研修に参加する人は多い。

この研修を受けて、受けられる研修にはどんどん参加して、スポーツに限らずたくさんのことを学び続けようと思った。


おわり

今週は考えさせられる出来事が多い1週間でした。

日本のスポーツ指導の現場で働いている中でも、たくさんの気づきがあり、こうした気づきを言語化して、言葉に残すことの大切さを改めて実感しました。

あ、そういえば、ニワトリが4匹の赤ちゃんを産んでいました。


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