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アスノバ荒井 個別活動

こんにちは、アスノバ荒井の理学療法士・吉野です。
今回は当事業所で行っている個別活動についてご紹介したいと思います。



デジリハでビジョントレーニング

まずは「デジリハ」です!
デジリハとはデジタルアートと、センサーを用いたリハビリツールで、手足や眼球の動きに合わせて、色とりどりの画面上の対象物が動き、楽しんで必要な動きを引き出すことができます。

当事業所では視覚センサーを使用したゲームアプリを取り入れています。
見え方って人と比べようがないですよね。
そのため、子どもの「見る力」に躓きがあっても気付きにくいです。
ただ、生活の中でサインはたくさんあるはずで・・・
例えば「ボールがとれない」「本を読む時に指でたどる」などなど。
ただ、目を動かすのも「筋肉」なので、苦手な眼球運動を続けることで、さきほどのような困りごとも改善する可能性はあります。
ただ、続けるって難しいですよね。
よく、3か月位は続けないとトレーニングの効果は表れない!と本などでは紹介されていますが・・・ご本人様やご家族様のモチベーションが高くないと難しいですよね。
それを解決してくれたのが、デジリハです!

視覚センサーを用いたゲームに取り組む様子

パソコンと視覚センサーを使用して行います。
トビーという、マグネットで後付けできるセンサーがプレイヤーの目の動きを感知し、眼球運動でゲームを進めます。
当事業所では1人10分程度行っていますよ。
そして、上の写真のお子さんが顔を乗せている物は、100円均一で購入した背もたれです。ちなみに500円商品。
より正確な眼球運動をうながすため、顔を固定して行っています。

目と手の協調性を高めながら取り組む様子

使い方は色々です!目だけを動かす事が難しいというお子さんに対しては、棒を使ってポイントを差しながらゲームを進めます。タッチペン感覚で楽しむ事ができていますよ。
ゲームのデザインや音楽など、お子さんの興味を引きますが、決して興奮し過ぎることなく取り組めています。娯楽を追求するゲームは「もっとやりたい」という欲を生みますが、デジリハは違いますよ。実施した後のお子さんは、集中力が高まったようすで、次の課題にすぐに移行できています。



デジリハの意外な効果

次にデジリハをきっかけに、運筆練習に取り組めたお子さんを紹介します。
鉛筆の課題に難しさを抱えていたお子さんです。

薬指と小指の握りが不十分で鉛筆がグラグラ

運筆の課題だけではあまり興味を示さず、悩んでおりました。
ある日、デジリハ後に運筆の課題を提案すると、
「やるー!」と黙々と取り組んでくれました。

デジリハ後の運筆練習
ホースグリップを使用して課題に取り組む
ホースグリップ

この時使った道具は「ホースグリップ」です。
「みんなでつなぐ読み書き支援プログラム」という本で紹介されていた、支援グッズです。ホースはホームセンターで測り売りしてくれるので、誰でも安価に制作できますよ。ちなみに、この本は文房具の環境支援の内容が豊富で、常々参考にさせていただいています。おすすめです。

練習を開始してから1か月
ホースグリップからゴム製の鉛筆グリップに変更しても薬指と小指の握りが安定してきた

遊びの中でも、鉛筆の持ち方を意識できるようになってきました。
「学校での授業はどうかな?」と聞いてみると、
「ちょっとまだ難しい」と書字はまだハードルが高い様子です。
ただ、「今できること」「ちょっと難しいこと」を自分で判断できるのは、素晴らしいと思います。なぜならば、本人と対話しながらプログラムを考えていけることは、困りごとの解決への近道だからです。


「集団活動」と「個別活動」

お子さん1人1人が抱える課題は違いますよね。その課題の効果が集団でしか得られないものもあれば、1人でじっくり取り組むことでしか得られないものも同様にあります。
その両方をバランスよく経験できるように、スタッフは日々努めています。
その一つが毎日のレクレーション活動です。小集団で、工作や調理、ボール遊びなどさまざまなプログラムを実施していますよ。
学校やお家では取り組みが難しいことも、アスノバでは少しずつコツコツと継続した支援ができるように頑張っていきます。
そして、集団活動、個別活動の両方の経験が必要なお子さん、アスノバ荒井のご利用をお待ちしております。


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