【観劇日記】ため息しか出ない、劇団四季オペラ座の怪人
こんにちは、小谷りなです。
先日、劇団四季ミュージカル《オペラ座の怪人》へ行って参りました!!!
いやあ、、、、、、ほんと、、、、、ため息が出るほど良かったです、、、、
はぁ、、、、、、、、、、、、、wwww
まあ、有名なお話ですので、ネタバレというか、まあ有名なお話ですので、ネタバレ気にしすぎずに、おさえきれないこの思いを綴っていこうと思います。
あらすじ
知らない方のために。簡単に。
舞台はパリ。オペラ座では、どういうわけかここ3年間異常続き。そんなときプリマドンナのカルロッタが怒って今日の舞台を降りてしまい、代役にコーラスのクリスティーヌが大抜擢される。音楽の天使に毎晩レッスンをしてもらってるとかなんとか。
新しくオペラ座のパトロンとしてやってきたラウルは、クリスティーヌの幼馴染。舞台で歌う彼女を見て気が付く。まあ、お約束パターンですが、後に二人はええ感じになります。
ラウルの登場により、姿を現し動き出したのが、クリスティーヌに想いを寄せる音楽の天使でオペラ座の怪人・ファントム。
3人の恋の行方は!?3人を取り巻く支配人の2人や、バレエダンサーなどにもご注目!!
・・・まあそんな感じです。
詳しくは調べてみてください。
●とにかく華やかな舞台に興奮
オペラ座が舞台ということもあり、オペラハウスのような舞台の額縁??が再現されていて、もうテンション爆上がりです。
また、衣装も超豪華!!!!見るからに華やかな世界観で、仮面舞踏会の場面はキラッキラしてます!!!隣の人は、あのシーンを見た瞬間「はっ・・・・・/////////」って声出してました、分かるよ。
ボックス席も上手いことなってるし、ミュージカル劇場にいながら、オペラハウスにいるような、なんとなく不思議な感覚。素敵。
1幕で歌われる【プリマドンナ】なんかは、映画の時の華やかさとは変わって舞台も割とシンプルで、歌の力みたいなのが試されてるなあと思いました。【支配人のオフィス】、【プリマドンナ】の2曲は、作品を通してみてもなかなかオペラチックに作曲されているので、生で聴くと迫力がありますよね~。あのナンバー好きなんですよね~ww
●役作りがすげえ
ファントム
今回一番感動したのは、ファントムのキャラクターでした。私が見た日は、清水大星さんという方がファントムを演じておられました。
演出家の指示なのか、あの日のキャストの方の匙加減なのかわかりませんが、とにかく、こんなに《オペラ座の怪人》という作品に感情移入したのは初めてでした。
何って、ファントム、建築家で発明家で作曲家で・・・あとは忘れたけどとにかく才能の塊。仮面の下には醜い顔を持つけれど、それと引き換えに人間離れしたような才能の持ち主なんですよね。
ファントムの歌うナンバーはカッコイイ曲ばかりで、マントや衣装も相まって、どーーーーーーーーーしてもカッコイイファントムになってしまうんですけど。もう、クリスティーヌ、ラウルやめてファントムにすれば???って言いたくなってしまうんですけど。
今回のファントムは違いました。
ファントムの抱えている心の闇
執念深い気持ち悪さ
愛されなかった故に愛し方を知らない不器用さ・・・
もうとにかく、ファントムのいやーーーーーーなところ、いや、人間のいやーーーーーーーーなところを詰め込んだようなキャラクターに仕上がっておりました。
たえず、気持ち悪さがどこかにあるんです。
それがですね、もうね、良いんですよ!!!!!!!!!!!!!
《オペラ座の怪人》という作品を始めて知ったのは高校生で、ストーリーの流れは理解してましたが、実際舞台を見ても、映画を見ても、何故か腑に落ちない部分が多かったんですけど、今回舞台で見て、「あ、これがオペラ座の怪人というストーリーなのか・・・」と、初めてしっくりきたんです。
悪魔なんて呼ばれ、人として扱われなかったファントム。クリスティーヌだけがたったひとつの生きがいだったのに、ラウルの登場でどんどん後戻りできなくなっていきます。
考えてみれば、母親にも愛されず蔑まれ、身を潜めて生きてきたファントムの性格が歪んでいるのは当たり前で、歪んだ愛情をクリスティーヌに向けるファントムが、カッコイイだけな訳がないんですよね。
だけどそのマイナスの部分が、逆にファントムをかっこよくするというか(結局かっこいいんかーい)、マイナスな部分がないとファントムじゃないというか。
清水さんの動作ひとつひとつが、ファントムの不器用で歪んだ自己表現にピッタリで、もーーーー思い出すだけでため息がでます(笑)
マダム・ジリー
マダムジリーは正直今まであんまり注目しておらず、謎多いクールで厳しいおばちゃんくらいにしか思ってませんでした・・・が、こちらも、性格がしっかり作られてるというか、厳しいながらも人間らしさが言葉の端々で表現されていて、なかなか刺激を受けました(笑)
今回演じられていたのは、佐和由梨さん。軽やかな声の方でしたが、それを感じさせないような声の使い方でした。
軽率にファントムに報復しようとする男性陣に、ただ厳しく制するだけでなく、懇願するかのような言い回しに、事の重大さを分かっている、ずっとオペラ座を見守ってきた重みみたいなものを感じました。
マダムジリーをキーパーソンのように扱うとなかなか物語が締まりますねww
ラウル
ラウルはまあ、印象がそのまんまといえばといえばそのまんまなんですけど、マダムジリーの演技のお陰で、ラウルの軽率さや、何もわかってない感がすごく滲み出てて良かったです。
人が死んでるのに、「僕がついてるさ」「馬鹿なこと言うなよ」みたいなあの自信、なんなんでしょうね????
ラウルの軽率さが招いた悲劇とでも言えるのではないでしょうか、言い過ぎか。
ただのラウルの悪口になってしまいました。
●ミュージカルに思うこと
色んな感想はありますが、改めてミュージカルは、キャラクター重視でキャストが決まってるなあと思いました。
というのも、オペラやクラシックの声楽では、まず第一に声で役が決まります。どんなに長身でかっこよかろうが、声が軽やかであれば少女の役になりますし、どんなにキュートなビジュアルだろうが、深くて低い声だったら老婆の役があてられます。声によってキャラクターが分類されてます。
ただ、長く歌い続けるためには、自分にあった役の歌を歌うことが大事なので、レパートリーの見極めが大事になるかと思うんですが・・・
ミュージカルはマイクを使うということもあり、多少の無理もきくというか、それ以前に、もちろん厳しい訓練もされていますので、そのお陰で歌い続けられてるのかとは思うんですけど、別ジャンルの歌い手目線で、「大変な世界やな~…」と思いました(笑)
ミュージカルにも声種はあるので、あまりにもかけ離れた役になることはないとは思いますが、でも、”この役がやりたい!!!!!!”という意気込みで、役作りやレパートリーを増やしていける可能性が大きいのは、それはそれで素敵やなと思いました。まあ、どういうふうに配役を決めるのかはわかりませんが…
私は、どんなに頑張っても、かわいい少女役は一生できないので、ちょっとうらやましく思ったりもします。
感想を一言で表すとしたら
「週1で観たい」です(笑)
映像だけでは感じることのできないものを、生の舞台は与えてくれます!!
役者も生きてて、登場人物もそこに生きてて、作曲家や演出家、全てのスタッフもそこに生きるんですよね、舞台は生きてるんですよ。
それを改めて感じることのできた、本当に感動した公演でした。四季の公演は初めてではないですが、スタンディングオベーションで、カーテンコール7回(くらい、長かった。w)もあったのは初めてでした。
A席8800円でしたが、正直安いです、いや、高いけど、それだけの価値は本当にあります、高いけど。(念押し)
なんでも動画で見れるようになった今こそ、自分のこの目で実際に見ることの大切さを大事にすべきだと思いました。高いけ(ry
高校生の学校行事で公演した作品が《オペラ座の怪人》で、友人とあーだこーだ言いながら、最後まで歌や演技に向き合った、私の青春とも言える作品。こうして大人になってまた触れることができて本当に嬉しいです!!!!
週1だと破産するので、あと2回くらいは観にいけると良いなあ…!!!!!
おわり。
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