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作業療法の学校きつかった?

過去の動画に対するコメントで、高校3年生の方から進路に関するご相談をいただきました。


この動画もYouTubeの動画としてまとめました。以下3441文字ありますので、活字よりも動画のほうがお好きな方はぜひこちらをご覧ください。


今回は、
医療系、特に作業療法士の学校について
何がきつかったか
アルバイトする暇はあったか
など、リアルな作業療法の学校事情をお話したいと思います。

「やりたいことがない」という方へメッセージ

をお話していきたいと思いますので、作業療法に興味のある学生の方や、進路に悩んでいる方はぜひ最後までご覧ください。

質問してくださった方へ、私は今から聞いてないこともペラペラ話しますが、どうかお付き合いください。

でははじめに、動画にコメントをしてくださった方のお悩みを読み上げたいと思います。

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はい。ありがとうございます。

進路悩みますよね。私は高校3年生の1月まで「作業療法士」という言葉すら知らずに過ごしていました。作業療法士という仕事と出会うまでは、ずっと進路に悩んでいました。


作業療法士との出会い

作業療法士と出会ったのは、専門学校のオープンキャンパスです。

私ははじめ、理学療法士に興味があってその学校のオープンキャンパスに行きました。中学生の頃母が足を骨折し、理学療法士さんにお世話になったこともあり、私はずっと理学療法士を目指していたんですが、オープンキャンパスで作業療法の説明を受けた時に、「私はこれだ!」と思って、作業療法士を目指すようになりました。


『病気を抱えても、その人がその人らしく生きるためのお手伝いをします。時には外出訓練で一緒にバスに乗ることもあります。時には患者さんと一緒に手工芸をすることもあります。』

『患者さんが退院したあとの生活のことまで考えて治療プログラムを組みます』

そんな仕事があったのかと衝撃でした。

私はオープンキャンパスに行った時、すでに願書を書いていました。第一希望理学療法学科、第二希望作業療法学科で書いていたのですが、家に帰ると二重線を引いて願書を書き変えました。(入試面接の時にこの心境の変化を詳しく聞かれました)

学費のことを考えると断然国立の大学のほうが安かったのですが、医学部保健学科作業療法学部のハードルが私には高すぎたので、私は専門学校を選びました。

学費について

当時国立の大学に行くと年間約50万円×4年間。
私が行った専門学校では年間107万円×3年間+入学金55万円でした。
※2012年の話です。

私は奨学金を借りて学校に通いました。無利子の奨学金の返済が39歳になるまで残っています。

学費を考えると国立の大学のほうが断然良いと思います。専門学校でも、大きな病院と提携していて、「○年間ここで働いたら学費返さなくて良いよ」と独自の奨学金システムがある学校もあります。

専門学校も大学でも、国家試験に受かって、学校を卒業したあとは作業療法士になると思います。

他の仕事に転職しようと思った時は、高卒の人と同じです。作業療法士以外の仕事に就く時は給料の安さにビビると思います。
だから、まだ他にもやりたいことが出てきそうな時は就職先に多様性のある学部のほうが良いのではないかと思います。



とはいえ作業療法士おすすめです


苦労して作業療法士になっても、お給料は大して高くもなく、低くもなくといった感じです。初任給は高いかもしれませんが、そこからなかなか上がりません。40代50代になったら、他の仕事のほうが稼げるんじゃないかと思います。

でも、

・やりがいがある
・人の役に立つ実感を得られる
・患者さんと接する時間が長い
・残業が少ない
・夜勤がない
・自分のQOLを守れる

などのメリットがあります。社会人になった時、自分のQOLが守られるというのはすごく大切です。

また、公務員は法律で副業が禁止されていますが、作業療法士は副業ができます。職場によっては副業NGのところもありますが、それには法的拘束力はありません。

『やりがいのある安定した仕事をしながら、副業で好きなことを仕事にする』という最高の働き方ができます。

また、作業療法の学校では、身体障がい、精神障がい、発達障がい、老年期障がいの他にも沢山のことを学びます。そこで得た知識は、確実に役に立ちます。特に精神科です。私が精神科に勤務したからかもしれませんが、心理学や精神疾患に関する知識は日頃の人間関係で役立てています。



看護師と作業療法士どちらが良いか

今回のご相談ではメンタル面と体力面での心配があられるということでした。看護師さんと比べると、どちらのほうがメンタル的に楽か、体力的に楽かは言えません。どの分野で働くかにもよりますし、職場にもよります。

看護師さんも作業療法士さんも、すごく活躍できる分野が沢山ありますので、メンタル面と体力面で自分に無理のない職場を選ぶのが良いかなと思います。看護師さんでも夜勤なしという働き方をしている方もいますよ^ ^

どちらの仕事にも共通していることは、
学生時代の3年間または4年間がきついということです。

他の学部のように「花の大学生活〜💕」という感じではありません。髪の毛を明るくしたら怒られるし、ネイルなんてもってのほかだし、実習中はバイトをする余裕もないし・・・って感じです。

他の学部の友達を見ては「え、夏休みってそんな長いの!?」「海外旅行とか羨まし過ぎる〜お金も時間もないや」と思っていました。

同じ作業療法士の学生でも、専門学校の学生よりは大学の学生のほうが時間的なゆとりはあるように見えました。

専門学校は4年で習うことを3年にぎゅっと詰め込むので、とにかく時間がありませんでした。40人で入学しましたが、自主退学したり留年したりで、最後は30人になっていました。結構厳しい世界です。

私も実習が辛すぎて、やめようかなと思ったこともありました。実習中はレポートに追われて、2時間眠れれば良いほうでした。


でも、私が学生だったのは7、8年前の話です。
だから今はシステムも学費も違っているかもしれません。学生の睡眠時間を奪わないように配慮もされてきているようですし、怖がる必要はありません。

今回はあくまでも私の体験談をお話させていただきました。


進路に悩んでいる方へ

相談者の方は「まだやりたいことがないのに専門学校に行くのはあまりよくないでしょうか」ということでしたが、ぼんやりと医療系に進みたいと思っているなら、専門学校でも良いと思います。

まだなりたい職業のジャンルも決まっていないなら、その他の大学でも良いんじゃないかなと思います。

高校生、大学生の時はやりたいことが見つからなくても当然だと思います。人生経験が少ないと、自分の中にある選択肢が少ないです。少ない選択肢の中から、欲しいと思うものが見つからなくても、焦らなくて良いですよ。

沢山経験値を増やして、選択肢を広げていけば、いつか自分が好きなこと・やりたいことに出会うと思います。

だから無理に今ある選択肢の中からやりたいことを探そうとしなくても良いです。

自分の中にある選択肢の中から将来について考えていかないといけないんですが、その選択肢を広げるには経験が必要です。
大学に行って、色んなバイトをしたり、色んなコミュニティに参加したり、とにかく視野を広げる4年間を過ごすのが一番有意義な時間の使い方なんじゃないかと思います。

ただ、待っているだけじゃ何も変わりません。

私の旦那は29歳ですが、この前「やりたいことって別にないもんね」と言って昼寝していました。そういう大人もいます。そしてそういう人もそれなりに幸せに暮らしてます。

これはタイプの問題です。

もしも「やりたいこと」を見つけたい方・退屈な毎日が嫌いな方は、なんでも自分から行動してみてください。でも、何も焦る必要はありません。



さいごに

ココナラでは個別でのお悩み相談を行っています。

メール、電話、どちらでも好きなほうをご利用いただけます。どんなお悩みでも構いません。あなたからのメッセージお待ちしています。


campfireコミュニティのメンバーも随時募集しています。障がいグレーゾーンの方を支援するために地域で作業療法を行っているアーティスト・はっとりあすかの応援者さまを募集していますので、ぜひ一度見ていただけると嬉しいです。


記事を読んでくださりありがとうございました。辛い思いをしている人が少しでも楽になりますように。