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作業療法士に向いている人・向いてない人 OTは全員手先が器用?

精神科作業療法士×切り絵作家として活動しているくのいちです。

いつもnoteに原稿を書く→動画を撮るという流れにしていますので、動画のほうが話が入ってきやすいという方はYouTubeへおすすみくださいませ(*^_^*)


以下、2480文字の記事になります。

この記事では、「作業療法士に向いている人・向いていない人」というテーマでお話していこうと思います。作業療法士に向いている人の特徴は5つあります。

作業療法士に向いている人

①共感能力が高い人

どの接客業もそうだと思いますが、患者さんと向き合う仕事なので共感能力が高い人は向いています。作業療法士は患者さんの気持ちに寄り添って、身体面と精神面の両面からサポートをしていく仕事です。


②想像力がある人

患者さんが元いた生活をより細かく想像したり、患者さんがやりたいことをするためにはどんな能力が必要なのかを想像する必要があります。例えば、患者さんの目標が、「一人で買い物に行く」だったら、まずは買い物に行くまでの過程を想像します。

立ち上がって、整容をして、服を着替えて、買い物に必要なものをバッグに詰めて、靴を履く。床からの立ち上がり能力はどうかな?整容の時、前かがみの姿勢を保っていられるかな?服を着替える時、関節可動域の制限によって制限を受けている動作はないかな?季節に応じた服を自分で選ぶことができるかな?杖を持っているならその時両手は空いていたほうが良いから、バッグはリュックの方が良いな。買い物に何が必要か分かるかな?靴はより歩きやすいものが良いな。おっと、患者さんの家の玄関には高さ20㎝の上がり框があるぞ。最低20㎝の段差昇降の訓練を取り入れて置こう。玄関は引き戸だから、手を伸ばしてドアの操作をすることが必要だね。この時も転倒注意!

車に乗るまでには砂利道があるぞ。転倒したら大変、歩くときの足の上がり方はよく観察しておこう。

はい。ここまでで、ようやく、患者さんは家を出発することができました。移動をして、実際に買い物をして、家に帰って来るとなれば、またその都度その都度生活を細かく想像することが必要です。

患者さんのやりたいことを叶えるにはどんな認知機能・精神機能・身体機能・環境が必要かを想像します。

想像力が豊かな人は作業療法士に向いています。


③自己分析・自己研鑽ができる人

作業療法士は自分自身のことをよく理解しておく必要があります。作業療法には自己の治療的利用という治療原則があります。自己の治療的利用についてはあとでお話をします。

自分のことをよく分かっていると、必要以上に患者さんに影響され過ぎることがなくなります。

自己分析が全くできていないと、最悪患者さんと共依存関係になったり、影響され過ぎて自分のメンタルに不調をきたしたりすることがあります。

でも自己分析はゆっくりと進んでいくので、焦る必要はありません。物事を深く考えるタイプの人であれば、遅かれ早かれ自分と向き合う時がくると思います。

自分のことを最大限に理解し、自分を高めようと努力することができ、真摯に患者さんと向き合うことができる人が向いています。


④臨機応変な対応が得意な人

同じ疾患名と言えど、誰一人として同じ人はいません。患者さん一人一人に臨機応変な対応が必要です。他の職種でもそうですが、医療の現場でルーティンワークだけという日は少ないので、臨機応変に動ける人は作業療法士に向いています。


⑤HSP

感受性が豊かで、よく気が利くHSPの人は作業療法士に向いていると思います。HSPの人は患者さんが発するサインに気付きやすいです。でも、自分自身のメンタルのために気をつけないといけないことがあるので、これについてはまた後日、詳しく動画に撮りたいと思います。

ここまで、作業療法士に向いている人の特徴を5つご紹介してきました。


手先の器用さはそこまで重要ではない

作業療法では、手工芸を取り扱ったり、巧緻機能にアプローチしたりする場面が多いので、よく「作業療法士は手先が器用だよね」と言われます。たまたまですが、私も昔から手先は器用なほうでした。

しかし、不器用だからといって、作業療法士に向いていないわけではありません。私も、切り絵は得意ですが、折り紙は苦手です。折り紙とか編み物とか、説明書きが難解なものは苦手です。

私の同僚は、スポーツは得意だけど、手工芸は全くできない人もいます。

作業療法士は自分の得意不得意を活かして患者さんと向き合えば良いかなと思っています。苦手なものを練習していく過程で、何が難しいのか、どうすればその問題をクリアできるのかが分かるので、むしろ不器用さんのほうが患者さんへの説明が上手だったりします。

作業療法では、自分自身を治療の手段として使う「自己の治療的利用( the therapeutic use of self)」という治療原則があります。 作業療法士の年齢、性別、人生経験などの自分自身の特性を、作業療法の中で自然に生かすことです。

器用でも不器用でも、治療的意義をもって誠実に患者さんと向き合えばOKです。

ただ最後に、手先が器用だと、他の職種や他の作業療法士から頼りにされます。一緒に活動に入っている他の職員から「ここどうするの?」って聞かれたら、嬉しいです。器用な人のメリットですね(*^_^*)



作業療法士に向いていない人

妬み、恨み、嫉み等、負の感情もりもりの人、向上心がない人


こういう人は、作業療法士よりも他に向いている仕事があると思います。



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記事を読んでくださりありがとうございました。辛い思いをしている人が少しでも楽になりますように。