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パッションフルーツが教えてくれた

つながっていれば日陰でも花が咲く

ガラスの無い窓からパッションフルーツが
にょきにょきと入って来ます。
そしてとうとう花をつけました。

にょっきり!これは花をつける前。

幹の元気がいいのか
おひさまがそこまで当たらない
屋内でもどんどん伸びて行きます。

根っこさえしっかり張れば
放っておいても立派に育つ
植物の力強さ

小学生時代に通っていた教会学校で
スローガンのように読まれていた
聖書の一節を思い出しました。

わたしはぶどうの木、
あなたがたはその枝である。
もし人がわたしにつながっており、
またわたしがその人とつながっておれば、
その人は豊かに実を結ぶようになる。
わたしから離れては、あなたがたは
何一つできないからである。

新約聖書:ヨハネによる福音書第15章5節

キリスト教から離れて久しくなった今でも
一言一句覚えているのに自分でも感心しつつ、
土と根と幹が繋がっていれば
日陰の環境でも葉っぱは茂るし
花は咲くのが印象的でした。

見ればみる見るほど神秘的。名前は情熱のパッションでは無くキリストの受難(passion)から。ブラジルに到着した宣教師らが先住民たちにに布教するため、おしべの形がキリストの5つの聖痕を現しているとして命名。ブラジルではMaracujáというトゥピー語で呼ばれる。

パッションフルーツの不思議

ブラジルのパッションフルーツは
マンガンガー(または別名ママンガーバなど)
という種類の大きなハチのような
カブトムシの一種たちにしか
受粉ができない仕組みになっています。

(Besouro Mangangá - vídeo no YouTube por César Barbosa)

しかし花をつけ始めの時期は
マンガンガーたちにまだ気づかれないので
花は咲いても実はつけません。

そんな折、
マラクジャー(葡語でパッションフルーツ)
の受粉は超簡単!と実演する
とあるブラジル人発信の動画を見て
それを真似して花粉をおしべに
付けてみました。果たしてその結果は…

物忘れがひどいマンガンガー?

そんなマンガンガーたちは
地中に棲んでいるらしく
パッションフルーツの蜜をいただいても
蝋として少量だけ貯蔵するのみで、
ミツバチたちのように多くの蜜を
巣の中に貯蔵することは無いそうです。

それで物忘れの激しいハチとも
揶揄されている
、と我が師匠コブラ先生。
カポエイラの師匠は彼のように
自然界の仕組みに詳しい人がよくいます。

そんな話をコブラ先生から聞いて
なんとしてでも果物が欲しくて
花粉を必死で弄る私の強欲さの方が
物忘れが激しいよりもよっぽど浅ましいぜ…
と恥ずかしくなりました…

自分たちは職業農家さんでも無いレベルで
自らがいただく用に野菜や果物作りに
挑戦しているので、今のところは
なるべく自然にできたものを頂ければ
良いわけで、強欲さ丸出しよりは
物忘れが激しい方がいい
なと…
自然は謙虚ですね。

神秘的なマンガンガー

カポエイラつながりで…
マンガンガーカブトムシはポルトガル語では
Besouro Mangangáといい、
カポエイラをする人ならば誰もが知っている
20世紀初頭バイーアに実在した、
しかしその強さが伝説とまで言われ
映画にもなり、歌にも歌われるほどの
カポエイリスタ(カポエイラプレイヤー)。

Besouro:João Daniel Tikhomifoff監督 (2009)。

名前の由来は、
危険な目にあってもいざという時には
ビゾウロマンガンガーのように
空中を飛び回って逃げたという伝説…
上作品ではカンフー映画のスペシャリストを招いて
ワイヤーアクションでビゾウロが
空中を舞い闘っています。

ビゾウロマンガンガーが
伝説のカポエイリスタと言われた由来は
その神秘的な言い伝えにもよります。
彼はナイフや拳銃にもやられず、
呪術によって護られていた、
corpo fechado(直訳:閉じた体)
を持っていたと言われます。

唯一彼を殺めることができるのは
チクンTicumというトゲトゲで硬い
木で出来た棒だったという、
これまた神秘的な言い伝えもあり、
そのチクンはカポエイラの楽器
ビリンバウを弾く時にも使われたりします。

パッションフルーツの教え

去年から放置栽培でも豊作だった
マラクジャー Maracujá パッションフルーツ。
今では全てすっかり枯れて逝きました。

乾燥したツルを使ってカゴなどを編むことも
できるそうなのでそろそろ取り込んで保存してみます。
これもコブラ先生からの情報。

そしていつの間にか地面に落ちていた種から
すでに後継の子がすくすくと大きく育っていました。

自然と種から芽を出して、
育ちまくって、
実りまくって、
自然と生涯を終えたマラクジャーさんは
いつの間にかたくさんのいいものを
残してくれていました。

枯れていくのを見て悲しくなっていましたが
ありがとう、マラクジャ〜
…だとか一喜一憂したり
不思議だ神秘だと騒ぐかと思えば
指で無理やり受粉させようとしたりした私への
パッションフルーツの答えといえば…
私が指で受粉しようとした花は
やはり実ることなく枯れて行きました。

注:プロの農家さんはちゃんと管理栽培して人工授粉でパッションフルーツを作っておられます。↓

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