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うれしはずかし、はじめましてのフクアリで迎えた3→4の節目。ー五輪の裏側、天皇杯日記ー【重要お知らせもあり!】

近くて遠かった、フクアリ

フクダ電子アリーナ、略してフクアリ。そこはJリーグファンには言わずと知れた、ジェフユナイテッド千葉の試合が行われるスタジアムです。

そしてフクアリに訪れる日を、私は今か今かと待っていました。なぜなら......。

・自宅から比較的気軽に行ける距離の上、駅から近い
・見やすさなど、スタジアム機能の評判が良い(体感)
・フロンターレサポーターに愛される、GKの新井章太選手がいる
・有名スタグルのひとつである、喜作のソーセージにかぶりつきたい
・魔境と言われるJ2で百戦錬磨の戦いを見せる、ジェフの試合が気になる
・ジェフユナイテッド千葉で夢を叶えたい......かもしれない?

などなど、気になる要素が多くあったのです。何かにつけて「この試合に行こう」などと計画したこともありました。しかしなぜ今までフクアリが私にとって未踏の地だったかというと、「なぜか毎度観戦までたどり着けなかった」のです。

気になるカードの試合は絶妙にスケジュールが合わなかったり、行こうと思ってた時期に扁桃炎になって死にかけたり、ようやく予定を繰り合わせたと思ったら無観客開催になってしまったり......などなど。それはもう、「私ってフクアリに嫌われてる......?」とぼんやり思ってしまうほどでした。

そんな私の元に、ついに福音がもたらされたのです。

「天皇杯の千葉戦、チケット取れたけど行く?」

フロサポの友人こと女神からのその言葉は、私をこれまでない程に歓喜させました。ただでさえ争奪戦が激しく、販売開始4秒で「ご希望のチケットをご用意することができませんでした」と非情なメッセージが表示されたほどのレアなチケットです。そんなチケットをシェアしてもらえるなんて!それに加えてようやくフクアリに行けるなんて!!

「ぜひ行かせてください!万難を排して向かう所存です。」張り切ってそう友人に伝えた私は、試合当日の会議を最大限調整した上で、最後の会議終了1分後には業務日報を送り、そそくさと千葉方面に向かったのでした。

しかし、るんるん気分で向かっている電車の中で、はたと「ある事実」に気付いたのです。

「もしや今のジェフの監督って......尹さんでは!?」

そう、フロンターレは尹晶煥監督が率いる、もしくは率いていたチームと相性が悪い印象があり、尹監督が監督だった頃のセレッソ大阪には勝てるイメージは持てず、かつて率いていたサガン鳥栖にも苦手意識がありました。苦い思い出を持つ試合も枚挙に暇がないほどです。

初タイトルがかかったルヴァンの決勝で負けたり、リーグ優勝がかかった試合で負けたり......などの記憶が走馬灯のように駆け巡り、一気に不安が押し寄せます。

「尹さんがJ2に行ったことですっかり忘れていた......。うっ、頭が。」

私はそれでもなお、喜作のソーセージを食べること、そして新井選手のプレーを見ることという、フクアリでの観戦体験に期待を寄せていました。

「ソーセージを頬張りながら、新井選手と推しである谷口彰悟選手の活躍が見られればこの気持ちも乗り切れる!新井選手はPK戦で負けたことないって何かのインタビューで言ってたのが少し怖いけど、前回の長野パルセイロ戦でPKまで戦ったことだし、さすがに2戦連続PK戦までもつれこむことはないでしょう!」

そんなことを思いながら、フクアリとの距離を順調に縮めていきました。

既にお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんね。今の私の思考が、まさかのとんでもないフラグだということに......。


等々力劇場ならぬ、フクアリ劇場

そんなこんなでフクアリに到着しました。天気は快晴!日中の暑さもやや和らいで、夏女の私にとってはこれ以上ないコンディションです。

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ここから、満を持して先ほどのフラグ回収が始まります。思い出すとまた頭が痛くなってしまうので、旅情やサッカーの観戦体験をみっちり記すべき身としてはまったくもってあり得ないことだと思いつつも、一挙に回収作業をして参りたいと思います。

喜作のソーセージ、販売無し!
新井選手、谷口選手、ベンチ!
枠内シュートが全く打てないほどの大苦戦、PK戦にもつれこむ!

完膚なきまでのフラグの回収っぷりです。ここまで来ると、もはやある種の芸術性すら感じませんか?「フロンターレは尹監督が苦手ジンクス」が奇しくも現実味をもって目の前に横たわり、私はPK戦に向けて円陣を組む選手たちを、ただ茫然と見つめることしかできませんでした。

PK戦に勝たねば、次に駒を進められない......。

しかし相手はちばぎんカップでPK戦慣れをしている上に、ここまで大苦戦を強いられたジェフ......。

もはや不安を通り越した恐怖の感情が込み上がってきました。延長戦も含めた120分にわたり「なんとかなるさ」と楽観を貫いていた私ですが、喜作のソーセージを食べることもできず、ピッチに立つ新井選手の姿も見ることができなかったしょんぼりも相まって、もうメンタルはボロボロです。

いや、待てよ?

もしやフラグを回収しきったことで、「PK戦負けなし」の新井選手がゴールマウスに立っていない......?

これは......勝機!?

というわけでドキドキハラハラの中見守ったPK戦ですが、私が感じた勝機は正しかったようで、我らがフロンターレは4-3で無事にPK戦を制しました。あードキドキした。フロンターレは私に生きる活力を与えてくれる一方で、幾度とないドキドキハラハラも与えてくれるので、寿命が少しずつ縮まっている気もします。言い換えれば、これ以上ないエンターテイメントですね!

そして余談ですが、どうやらこのPK戦は五輪におけるなでしこのPK獲得と、時を同じく発生していたようだということを後で知りました。なでしこもなかなか苦しい戦いだったようですが、負けなくてほっとしています。

五輪ネタは少しお久しぶりのほりけんさんが、浦和サポーター視点で素敵な記事を書いてくだったのでぜひ見てください!

さて、話をフクアリに戻しましょう。そんなこんなで色々な想定外が続いたフクアリですが、喜作のソーセージがなくても、新井選手がピッチに立っていなくても魅力がたくさんありました!

やはり駅から近いのは素敵ですし、座席の角度やピッチまでの距離も含め、とても見やすいスタジアムだなと思いました。サッカーの戦術やら詳しいことは基本的に分からない私ですが、フクアリでは見やすさゆえか「各選手の動きの意図」などが、いつもより少しだけ見えた気がしました。

そしてジェフのサポーターのみなさんからも、歴史のあるチームならではの一体感や迫力を感じましたし、「フクアリはジェフのホームなんだ」と実感する雰囲気がビシバシと漂っていました。

さらに喜作についても、ソーセージはなかったものの、代わりにいただいた冷やしたぬきうどんも「つるつるもっちり」でとても美味しかったです!

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そんなわけでフクアリにはぜひまたいつか、ビール片手にソーセージを頬張りながら、新井選手の活躍を見るために足を運びたいなと思いました。

フロンターレも無事3回戦を突破してめでたしめでたし!いざ4回戦へ!!

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3→4に寄せて

ここで唐突ですが、タイトルの「3→4」とはなんだったのでしょうか。

フロンターレが天皇杯3回戦を突破し、4回戦に駒を進めたこと?

それもそうです。そして実は、もうひとつの意味を込めていたのです。

実は私、明日である7月25日に34歳を迎えます!

とても私信で恐縮ですが、33歳→34歳という「3→4」の意味も含めていたのです。このめでたい?節目に際して、せっかくなので一言述べさせてください。

2020年6月、1年少々前に編集長に就任いたしました。ここまで紆余曲折ありましたが、今年も無事にこうして誕生日を迎えられるのは、ひとえに周りで支えてくれるみなさまのおかげだな、とひしひしと感じている今日この頃です。

私自身もそうですし、みなさまも、世界も、OWL magazineも色々と変わってきた中で、明日という日を迎えられることが本当にありがたいです!

そしてこれから同じように、私自身も、みなさまも、世界も、OWL magazineもどんどん変わっていくと思います。しかし、私もOWL magazineも「変わっていくのは良い方に」をモットーに、みなさまにより良いものをお届けできるよう、これからも試行錯誤をしていきたいと思います。

というわけで今夜、3→4をまたぐことになる私ですが、34歳の大澤あすかも引き続きよろしくお願いいたします!

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主役は最後に!重大発表!!

今いい感じに締めくくったと思いましたよね?実は最後に、主役級の発表がございます......!

我らが宇都宮さんにOWL magazineで寄稿いただいていた、「47都道府県のサッカーがある風景」を綿密な取材に基づき紐解いた、人気連載「白地図シリーズ」。その白地図シリーズを元にした書籍「蹴日本紀行」が、きたる7/31(土)に発売となります!

そしてその出版イベントが8/1(日)20:00~にオンラインで行われることになりました!更に宇都宮さんからOWL magazineの読者の方向けに、限定ご招待もいただいております!

イベントは2部制なのですが、2部にはOWL magazineから、看板ライターの五十嵐メイさん、そして私という「元祖女子会コンビ」も一部出演させていただきます。

他ゲストがクラブの社長など、宇都宮さんに縁がありつつも驚くほど豪華なので今から緊張しています。私、本当に出てもいいのかな......。

そんなわけで、OWL magazine読者のみなさまには、ぜひ奮ってご参加をいただければと思っています。ここでしか聞けない情報も盛りだくさん!になる予定です!

「イベントに興味はあるけど、私購読していない......。」という方も、今からのご購読でも十分間に合いますよ!

イベント詳細をまとめた記事はこちらです。

念のためこちらにも直接貼りますね。

1部:https://youtu.be/QyS3wjmCKWE

2部:https.......おっと、これは読者の方向けでした!

というわけでここからは、今さらですが読者の方限定公開とさせていただきます。

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