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【詩】 僕の歴史は作られる


理不尽なやさしさと
口笛のようなうそに
背中を押されて
呼吸を続ける

9番目の雲から
言葉の雨が降る

雨の光は
いろんな角度から
世界を吸い込み
そして飛び散る

その数だけ
可能性を持つように
瞳を凝らして
記憶する

そこにはひとが
幸福と呼ぶものや
届かなかった手紙や
影響のない決断や
じ曲げた事実が
まるで歴史のように
乱反射している

まるでこんなふうにして
僕は作られていく


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