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浅生鴨の短編Z

月に二本の短編を掲載します。一篇ずつでも購入できますが、マガジンをご購読いただくと、ほんの少し割引になります。あとコメントは励みになります。誤字脱字の指摘も喜んで!(あまり喜ばな… もっと読む
僕は締切りがないとぜんぜん書かないので、短篇集の担当編集者から「noteで連載しろ!」と強制されて… もっと詳しく
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2024年1月の記事一覧

お弁当は

 レジカウンターに弁当を置くと、女性の店員が 「温めはいかがなさいますか?」 と、尋ねてき…

浅生鴨
4か月前
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DVDを見るつもり

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浅生鴨
4か月前
21

ヘソの横の赤いボタン

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浅生鴨
4か月前
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タイミングが合えば

 もう夕方だというのに病院の待合室はまだまだ混み合っていた。会計の窓口にはずらりと人が並…

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浅生鴨
4か月前
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リップスティック

 出勤してデスクの引き出しを開けた菱代は、まるで覚えのないリップスティックを見つけた。週…

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浅生鴨
4か月前
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休暇の終りに

 まもなく長い連休が終わる。木寺は上着のポケットから小さな紙片を取り出し飛行機の便名と座…

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浅生鴨
4か月前
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つぐみ

 部屋に招き入れられた天豊は、両手を顔の横で大きく広げながら、室内をぐるりと見回し、それから驚きの声を上げた。 「凄いじゃないですか、部長」 「部長がここまで本格的な店をされるとは思ってもみませんでしたよ」  すぐ後ろにいる能雅も負けじと声を出す。  あきらかに媚びるような口調だったが、伊福は満更でもない顔で二人に向けてパタパタと手を振った。 「もう退職したんだから部長はよしてくれ」  そう言って紺色に染められた作務衣の前を合わせ直し、エプロンの裾を指で引っ張る。 「いえいえ

飛び込んだ先に

 それは明後日の中に飛び込んでいくゲームだった。 「もしかするとどこかが痛いな」  井間賀…

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浅生鴨
5か月前
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ターンテーブル

 エスカレーターを降りて通路をまっすぐ進むと手荷物受取所に行き当たる。砂原は機内から持っ…

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浅生鴨
5か月前
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