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浅生鴨の短編Z

月に二本の短編を掲載します。一篇ずつでも購入できますが、マガジンをご購読いただくと、ほんの少し割引になります。あとコメントは励みになります。誤字脱字の指摘も喜んで!(あまり喜ばな… もっと読む
僕は締切りがないとぜんぜん書かないので、短篇集の担当編集者から「noteで連載しろ!」と強制されて… もっと詳しく
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2023年7月の記事一覧

八時のベル

 人の行き来する気配を感じてシュンヤは目を覚ました。ベッド脇に置いてある時計をみるとまだ…

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浅生鴨
10か月前
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三大テノール

 デパートの催し物会場に三大テノールが来ると聞いて、日曜の午後、車を出すことにした。まさ…

浅生鴨
10か月前
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お久しぶりね

 二次会が終わるともう午前〇時近かった。木寺が店を出ると先に出た十人ほどの男たちがなんと…

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浅生鴨
10か月前
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かとうの悩み

 かとうは仲がよかった。あまりにも仲がよいので二人組なのに一人だと思われることも少なくな…

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浅生鴨
10か月前
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第六話

【前回までのあらすじ】  しのぶ産業の社内ビンゴ大会で一等賞のゲーム機を当てた飯尾拓也は…

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浅生鴨
10か月前
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白い息

 従業員用に与えられているスペースに車を駐めた比嘉隆は、牛革であつらえた厚手の手袋を嵌め…

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浅生鴨
10か月前
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不祥事の始末

 広報部のドアが激しく開き、転がるように井塚匡が飛び込んできた。ドアのすぐ近くに立っていた乳酸飲料の販売員とぶつかりそうになる。 「うわあ、すみません、すみませんッ!」  叫びながら体を捩り、なんとか販売員をやり過ごしたところで、床を張っていた電源コードに爪先が引っかかった。 「あああ、ごめんなさいいいッ!」  絶叫して床に倒れ込んだかと思いきや、そのままゴロゴロと三回転してパッと飛び上がり、体操選手のように両手を広げてポーズを決める。 「申しわけないッ!」  そう言って深々

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ペダルを踏み込む

 男の子たちは一列になって懸命にペダルを漕いでいた。最後を走る建萌から見ると全員がぴった…

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浅生鴨
11か月前
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