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Evernoteの乗り換え先は用途によって違うはず

ポッドキャスト「アシカガCAST」第719回の要約記事です。

Evernoteからの乗り換え先を考える

Evernoteの使い勝手が悪くなったり、先行きが不安だったりすることから、乗り換え先を探している人が多いようです。

特に無料プランの仕様変更によって、保存できるノート数が10万から50に制限されたことは大きなインパクトがありました。実質無料プランはお試しプランになってしまったので、無料で使いたい人は特に乗り換えを検討する時期なのかなと思います。

Evernoteから乗り換えるなら、今勢いのあるNotionがおすすめという声をよく耳にしますが、そう単純な話ではないとわたしは考えています。Evernoteをどのような用途で使っていたかによって、最適な乗り換え先は変わってくるはずです。

Evernoteからのデータの移行

Evernoteからの乗り換えを検討するときに、まず気になるのはデータの移行だと思います。Evernoteからデータ移行が可能なツールは複数あります。

たとえば、NotionはEvernoteと直接連携してデータをインポートする機能を備えています。また、AppleのメモアプリはEvernoteでエクスポートしたデータを取り込むことができます。さらに、OneNoteは、マイクロソフト公式のOneNote Importerというツールを使ってEvernoteのファイルをインポートできるとのことです。さらに、サードパーティ製のインポートツールもあります。

データ移行の手段はあるものの、Evernoteの代替としてひとつのツールを選ぶのは難しいかもしれません。Evernoteは、メモ、Webクリッピング、文書共有など、様々な用途に使えるツールです。同じことをやるために、特定の用途に特化したツールを複数使い分けた方が良いのかもしれません。

紙の書類をデジタル化して保管する場合

わたしがEvernoteを使う上で最も重視していたのは、紙の書類をデジタル化して保管し、必要な時に検索して取り出せる使い方です。スキャニングした画像の中の文字をテキストとして検索できるのは当時としては画期的でした。

この使い方には、Evernoteと連携するドキュメントスキャナ「ScanSnap」の存在が欠かせませんでした。ScanSnapは自動両面スキャンやオートフィーダー機能を備えており、紙の書類を連続スキャンできる優れものです。しかも、スキャンしたデータをPDFや画像ファイルとして自動的にEvernoteに保存できました。

スキャンした画像内の文字検索ができるかどうか実験してみましたが、Macのファイル検索もDropboxのウェブ版の検索でも無理でした。しかし、Googleドライブでは可能だったので、この用途の場合の乗り換え候補になるかと思います。他にも同様なことができるツールはあるはずなので、知っている人がいたら教えてほしいです。

Webクリッピングに使う場合

EvernoteのWebクリッピング機能も当時人気の機能だったはずです。Webページ全体あるいは一部を画像なども含んだ状態で保存できるのは画期的で便利でした。元のページが消滅しても内容が残りますし、もちろんEvernote上での検索にひっかかります。

Webクリッピングと同等の機能を備えたツールとしてはNotionが筆頭でしょう。さらに、Webクリッピングに特化したツールも登場しています。いわゆる「あとで読む」系のサービスの中にも、ページの内容をそのままコピーして保存できるものがあるので、そういうツールに乗り換える手もあると思います。

文書共有に使う場合

Evernoteをチームでのドキュメント共有に使っていたり、Webに公開して共有していたりした場合、同様のことができるツールを選ぶ必要があります。この用途ならば、やはりNotionが最有力候補と言えるでしょう。柔軟なページ作成機能と、充実した共有・公開機能を備えているからです。

個人的には、Dropboxが提供するDropbox Paperも悪くないと思います。Evernoteと同時期に登場したクラウドサービスの先駆者であるDropboxですが、Dropbox Paperという文書作成の機能が登場し、Web版も機能が充実するなど発展していきました。今ではEvernoteができることをある程度カバーしていると思います。

また、文書共有ではCraftなどのツールも選択肢に入るでしょう。

メモツールのタグ付け機能

メモツールとして考えた場合、Appleのメモアプリ、Notion、OneNoteがあるよねと話しましたが、シンプルなメモツールとしてGoogle Keepも乗り換え候補になります。

Evernoteといえばタグ付け機能が特徴的でした。ノートをフォルダに分類するのではなく、タグを複数付けられることで、より柔軟な管理が可能になります。

Notionにはタグ付け機能がありませんが、データベースを活用することで同等のことは可能です。ただし、データベース機能は初心者にはハードルが高いかもしれません。OneNoteにもタグ機能は備わっていませんが、「ノートシール」と呼ばれる機能でタグのようなことができるそうです。

Google Keepにはラベル機能というタグ付け機能と同様の機能があります。また、Appleのメモアプリは、ハッシュタグを使ったタグ付けが可能です。

用途ごとにツールを分散させることのススメ

ということで、Evernoteをどういうふうに使ってるかによって、乗り換え先は当然変わってくるよねという話でした。

個人的には用途ごとにツールを分散させて、本当に必要な自分のメモツール/ノートツールにノイズが入らないようにするのがオススメだと思っています。


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