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「面倒くさっ!」から生まれる魅力

先日とあるラーメン屋さんでこんなものを見ました。

「拉麺胡椒」
ずいぶん前からあって有名らしいのですが僕は知らなくて、
思わず手にとってしまいました。

「●●専用」って魅力的ですよね。
刺身用醤油とか、アウトドア専用スパイスとか……
僕はこういうものにめちゃくちゃ弱いのです。
なんでかな? と考えると、たぶん、
自分がすごい“面倒くさがり”だからだと思います。

考えたり調べたり選んだり決めたりするのは、なかなか面倒です。
「これが最高ですよ」と決めてくれたほうが、はるかに楽チン。
面倒なことの裏側には価値があります。

ジャパネットたかたの2代目社長・高田旭人さんは
「合理的じゃないことに魅力がある」
と言っていました。

ジャパネットたかたのテレビ通販では
1ジャンル1商品に絞って、徹底的に魅力化するそうです。

Amazonには無数の商品があって、レビューも見られて比較し放題ですが、
それが面倒な人もいる。
だからジャパネットでは「これ最高ですよ」と1つの商品を紹介します。
ネットショップにも777商品しか載せないように決めているそうです。

しかもジャパネットたかたはテレビやエアコンの設置もやってくれるし、
いまどきコールセンターで電話での問い合わせも受けています。

合理的じゃないこと=面倒くさいことを引き受けて
Amazonとは明らかに違う魅力を磨いているのだとわかります。

テレビのニュースも同じかもしれません。
自分で調べればいろんな情報が手に入りますが、
テレビはスイッチ1つで情報が一方的に流されてきます。
今はテレビなんていらないという人も多いでしょうが、テレビが気楽だという人もいるんです。

ジブリの宮崎駿監督はNHKのドキュメンタリーで「面倒くさい」「面倒くさい」と連発しながら製作に向き合っていました。
曰く、大事なことって大抵は面倒くさいもの、だそうです。

受け手が面倒くさいと思うことを
作り手は面倒くさくてもやる。

僕は面倒くさがりなので、「面倒くさっ!」と思うことほど価値があると信じてよけいに頑張ろうと思います。


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