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ジェンダーが増えていくことへの戸惑い

性の多様性が叫ばれて久しい。

Z世代あたりは、LGBTQの認知度もほぼ100%なんじゃないかと思える。

ただ、わたしが日頃関わっている高齢者の皆さまは、LGBTQをほとんど知らない。そういう人たちがいることを、知ろうとしない。存在しないほうがいいと、思っている人たちだっている。

いまだに、オカマっぽいとか、男なのに女々しくて気持ち悪いとか、そういう言い回しをする。

この前も、大部屋にいる女性患者さんからナースコールがあって対応したら

男性患者が部屋の中に入ってきた!

だった。
認知症でわけわからんちんになってしまった高齢男性患者さんが、うっかり女部屋に入ってしまっただけで、このザマだ。

同じ部屋にLGBTQの誰かが入院しようものなら、排他的な対応をすることがありありと目に浮かぶ。

こういう現実の場にいるせいか

LGBTQの人たちが入院してきたときのイメージがあんまり浮かばない。
10年以上、臨床にいるけれど、そういう患者に出会ったのは数例だけだ。

そりゃ、全患者個室対応ができればいいんだろうけど、そんなの聖路加国際病院くらいしか思い浮かばない。

その聖路加だって、集中治療室や新生児室などケアの優先度が高い部門には大部屋がある。

それくらい、日本の医療機関のほとんどが、場所を有効活用するために大部屋という単位を設けている。幼稚園だって高齢者施設だって、基本は大部屋管理。

それをいまは、女と男で分けている。
小児科でさえそうだ。
例外はない。

混合部屋があるとしたら、重症部屋くらいかな。みんな、自力でベットから起き上がれないような人たちだから、そういうリスクも低いよねってことで同じ部屋に入れられている。

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