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スリランカの動物たち

路上で野生と出くわす、この瞬間がたまらない。

アジアで野生のゾウを見るのは初めて。
この道路はミンネリア国立公園に接しており、巨大なフンがそこら中にあり、出くわす予感はあった。

人間とゾウの共生はそううまくいかない。
スリランカでは毎年多くのゾウが人間によって殺され、多くの人間がゾウによって殺されており、その件数は年々増加している。

「elephant attack in sri lanka」で動画検索すると、ゾウが車を襲う動画が多数出てくる。
車が不用意に近づきすぎてゾウを怒らせてしまったパターンよりは、人間の食べ物の味を知ってしまったゾウが自ら車を止めて鼻を車内に突っ込んで物色するパターンの方が圧倒的に多い。

道の風景から、動画の多くがヤーラ国立公園内の道路かと思われる。
仮にも国立公園内の野生動物を餌付けしてしまった代償は大きい。
他国の国立公園では考えられないほど危険度が高まっている。

そのヤーラ国立公園、僕も自転車で突っ込み、1頭だけ遭遇した。

この直後、ゾウは僕に向かって来た。
自転車を置いて、距離をとる。
ゾウは自転車の元へ。
踏み潰されるかと思ったが、ここに食べ物はないと悟ったのか、ちょっと自転車を小突いて、茂みへ姿を消した。

国立公園ではないところでも、湖で水浴びする4頭ほどを目撃。

アフリカをルーツとするゾウ、どのようにしてアジアにやって来たのだろうか。
サハラが砂漠化する以前に歩いて出アフリカしたのか、それとも船で人によって運ばれて来たのか。
インドからスリランカへは、船で運ばれて来た可能性も、海面が低下していた時代に歩いて渡って来た可能性も、両方ありうる。

アフリカゾウとは違い、牙を持つものは7〜8%。
僕が見たものはすべて牙なしだった。

ミズオオトカゲ。

東南アジアでもよく見たオオトカゲと同種っぽい。
これは今まで見たトカゲでは最大。
オーストラリアのゴアナより断然デカイ。
これよりデカイのはコモドドラゴンぐらいだろう。

ふだんよく見かけるオオトカゲはもっと小さく、警戒心が強く、すばしっこく逃げてしまう。
こいつは全然違う。

ここは街中。
すぐ隣は民家で、その家のおじさんがエサでおびき寄せる。

「あなたのペットですか?」と聞いたら、
「いや野生だよ」と。
ここでも餌付けしてしまっているのか。

ようやく食べさせてもらえたね。

原始の風格。
惚れ惚れする。

人間をまったく恐れない。
肉食だが、基本的には人は襲わないらしい。
咬む力はもちろん、尻尾による鞭打に気をつけろ、とおじさんに言われた。

再び川へ。

しばらく見入ってしまった。

ふだんよく見るやつ。

こんなオオトカゲが人間の生活圏で闊歩している。

クジャクも日々よく見かける。

麗しい。

凛。

長い羽を持つのはオス。
メスへの求愛行動として羽を広げるようだが、ふだんはさぞかしジャマだろう。

メスは、より大きな羽を持つオスに惹かれる。
生存に不利な大きな羽を持っているにもかかわらず生存していることで優秀な遺伝子であることを証明するという、不思議な繁殖戦略。

長〜い。

クジャクはとても大きな鳴き声で「ニャオ〜」と鳴く。
この声が聞こえてくるとクジャクがいることがわかる。

羽を広げているところを目撃したが、写真を撮ろうとしたら閉じてしまった、残念。
でも見事だっだな。

多少は飛ぶことができる。
木の上にいるところもよく見かけるし、時には民家の屋根の上にも。

これはメスかな。

サイチョウ。

この1個オマケのクチバシは何のためにあるのか?

これもまた、メスへのアピールとして誇示したり、オス同士の争いでぶつけ合ったり、など諸説ある。
人間の男女の形態も、生存には特に必要なくても異性へのアピールとして機能している部分はけっこうありそうだ。

レンカク。

なんだか、ブッダの世界観。

ハイガシラセイケイ。

インドトキコウ。

街中に野生のシカ。

サルは全土でそこら中にいる。

シモフリオオリス。

自然に恵まれ、多くの生命を育む美しい島、スリランカ。
しかし発展途上で人口過多、ゴミだらけでドブだらけ、まだまだ課題が山積みだ。

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