体が〝一瞬で〟変わる2種類のことば


【実験】体を瞬時に変える言葉

今日のテーマは言葉です。

最近、とても心が和んだ、そして感動した、
言葉に対する表現がありましたので、
みなさんにシェアしたいと思います。

今日の話を聞けば、
みなさんの普段の言葉遣いが変わるはずです。

本題のエピソードの紹介にいく前に、
一旦言葉について解説させてください。


私は自分の著書で紹介するぐらい、
自分の口から発せられる言葉、
いわゆる言霊に重きを置いています。

なぜならば、自分が発した言葉が自分の現実、
人生を作ってきているからです。

人生は不思議なもので、自分が願ったことではなく、
自分が思ったこと、そして口にしたことが
どんどん現実となっていくんです。

一旦、ありのままでこの話を聞いていただきたいのですが、
もし、これを聞いている方が今ストレスフルな環境下にいたり、
自分にとって不都合な状況下にいたりするとしたら、
それは誰のせいでもなく、あなた自身が
今まで口にしてきた言葉の集大成が、
そのまま現実を作っているだけかもしれません。

これは嘘のようで本当の話です。


では軽く実験してみましょう。

今その場に立つことができる方は立って、
前屈をしてみましょう。

そしてそのまま手をぶらんと横にして、
今度は後ろに反ってみてください。

現状の可動域を覚えておいてくださいね。

次は、腕を片手ずつ上げ下げしてみましょう。
右が上げづらいとか、左を上げると途中で突っかかるなとか。

続いては首。

前を向いてゆっくり右を向くと、
今どの辺まで見えていますか。

前に戻して左を向く。
どの辺まで見えていますか。

それぞれの可動域を覚えておいてくださいね。

それでは、立っている方は立ったまま、
立つことができない方は座ったまま、
今から私の言葉に従ってイメージをしてください。

目を閉じて私が言った言葉を想像していきます。

まずは、嫌い。

嫌いな食べ物、嫌いな人、自分にとって嫌いなものや仕事、
自分が嫌いだと思うことを思い出して、
そして嫌いと言ってください。


続いてはつらい。
自分にとってつらいこと。

仕事、家事、育児、生活、自分の今置かれている環境、
もしかしたら人生丸ごと。

自分がつらいことを思い出しながら、つらいと言ってください。


続いては、むかつく、イラつく、ふざけるなという
経験や出来事を思い出して、
あいつむかつく、この現状にイラつく、
そういう経験って誰にでもありますよね。

今もし言葉に出せるのなら、口に出して言ってしまいましょう。

あとは、ちょっとしたことでもイラつくとか、
大きな声を出せなかったとしてもボソボソ声で言ってみましょう。

では、そのまま前屈をしてみてください。

後ろにも沿ってみてください。

さっきやったのと同じように手を上げ下げして、
首も右を向いて左を向く。

いかがでしょうか?

最初にやったときと比べて可動域は
どのように変化しているでしょうか?


それでは次の実験。
一度リセットしましょう。

大きく息を吸って吐いて。気を取り直してくださいね。


続いては、好き。

あなたが好きな食べ物、好きな人、好きな趣味、
好きな思い出、好きな記憶、好きなアーティスト、好きなアイドル。

みなさんの好きなものを思い浮かべて、
口に出して好きと言ってみましょう。


続いては、楽しい、嬉しい。

みなさんにとって楽しいことや嬉しいことって
たくさんありますよね。

それを思い浮かべて、楽しいことや嬉しい思い出、
楽しいイベント、楽しい人、これがあると嬉しいと感じるもの、
何でもいいので、あなたの嬉しい、楽しいを
思い浮かべながら言ってみてください。


続いては、かわいい、美しい、愛している。

これらは似た感覚であると思います。
皆さんにとって想像しやすいもの、そして言いやすいもの。

かわいい自分の子供、ペット、かわいいお人形、
美しい自分の家族、美しい風景、美しい自分の大好きなアイドル、
愛している家族、愛している恋人。

自分がいっぱい愛をかけられる人、物、出来事、
それらを想像しながら、かわいい、美しい、愛しているを
口に出して言ってみてください。


それではそのまま、また同じように前屈してみてください。

続いて後に反ってみて。
両手を左右1本ずつ上げ下げしてみてください。

首も同じように、正面を向いてから
右と左をそれぞれ向いてみてください。

さあ、1回目と2回目とやってみて、
可動域にどのような変化があったでしょうか?

おそらく、2番目のときに身体が硬くなり、
3番目のときに一番柔らかくなったのではないでしょうか。

何ヶ所もやったのは、
人によって四十肩だったり首が悪かったり、
変化が出づらい弱いパーツというのがあります。

だから何個かやって、
どこか1ヶ所でも大きく変化が出た箇所があれば、
言葉の意味をご理解いただけるかと思います。

大して変化がない、意味がわからないという方がいらっしゃいましたら、
また改めて、静かな場所で落ち着いて
実験してみてもらいたいなと思います。

おそらく多くの方に変化を実感してもらえたんじゃないかなと思いますが、
不思議じゃないですか?

今この瞬間、皆様を取り巻く現実って変わらないですよ。
でも、身体には大きな変化があらわれた。

何を変えたかというと、自分の頭でイメージしたことと発する言葉だけ。

自分で思ったこと、そして言葉に出したことが現実を作る、その証拠です。

この実験で皆様の人生が、願った通りではなく思った通りになり、
さらには、思ったことを口に出すことが、
強力にご自身の人生を左右していく
ということを
ご理解してもらえたら本望です。

これを踏まえて、私が本日、皆様にシェアをしたかった
言葉についてのエピソードをお話します。

3歳息子から学んだ2種類の言葉

皆さん、「チクチク言葉」って聞いたことはありますか?

これは私の3歳の息子が、ある日、家で言い始めたことです。

チクチク言葉なんて今まで聞いたことがなかったので、
「チクチク言葉って何?」
と聞いたら同じようなことを言うので、逆に
「チクチク言葉じゃない言葉って何?」
と聞くと、
「ふんわりして優しい、ふわふわした言葉」
と言ったんですよ。

これを聞けばわかりますよね。
なんて優しい表現なんだと、そしてとてもわかりやすい。

これを保育園の先生に聞いてみました。

そうしたら、SDGsの観点でセミナーのような機会を設けたんだそうです。

息子が言う通り、チクチク言葉は相手を傷つけるような言葉で、
ふわふわ言葉は相手が笑顔になる言葉。

それを発泡スチロールでハート形を作って、
そこに矢を刺していって、いっぱい矢が刺さっていくと
ハートはどうなっていくかということを表現したんですって。

素晴らしい教育の仕方ですね。
大人のみなさんだったら想像がつきますよね。

発泡スチロールで作られたハートに矢を刺していったら、
ボロボロになって発泡スチロールが壊れてしまいますよね。

1本2本だったら耐えられても、
チクチク刺されば刺さるほど心は壊れます。

これを3歳頃の子供たちが視覚的に、
そして感覚的に知るというのはとても大事で、
彼らはまだ純粋なので、
脳波が潜在意識に近いアルファ波やシータ波の状態なので、
脳の記憶の奥底にしっかり入り込むんです。

これがあると、この子たちの人生でこの先、
チクチクするような言葉は相手を傷つける、
相手の心をボロボロにする。

でも、ハートを包むふわふわした綿あめのような言葉や、
そのハートの優しい触り方や取り扱い方だと、
このハートはずっとピカピカでいられる。

それをもとに、その子供たちから発せられる言葉が
成り立っていくと思うんですよ。

そのおかげか、うちの息子はとても心が優しいんです。

何日か前にディズニー映画『モアナ』を見たんですよ。
その中で、モアナと海賊みたいな大男が喧嘩するシーンがあったんです。

大人目線で見ると、
その喧嘩は起承転結の転で大事なところなのですが、
息子は
「喧嘩は駄目。喧嘩がない映画がいい」
と言うんですよ。

優しいなと思いました。

私は一緒にその映画を見ていましたので、
「そうだね、喧嘩は嫌だね。
でもこれは、相手を傷つけようと思って
言っている喧嘩じゃないから、大丈夫じゃないかな?
〇〇くんも言いたいことがあったら、
相手のためを思って一生懸命伝えようという気持ちだったら
言ってもいいんだよ」
と伝えました。

その息子が、チクチク言葉とふわふわ言葉の話を私に教えてくれて、
それがさらに息子の優しさを促進させたのか、最近
「ママ大好き。ママが僕のことを怒っても、
僕はママのことが大好きだからね。
ママのご飯は美味しい。ふわふわでかわいい」
とか言うんですよね。

保育園で教えてもらったチクチク言葉を1個も言わないんですよね。

反対に私は、一応気をつけて入るものの、
恥ずかしながらチクチク言葉を言っています。

例えば、今朝マンションの窓の清掃があったんですよ。

結構背の高いマンションなので、上から紐に吊るされて、
男性作業員の方が窓の外を拭いてくださっているんです。

それが朝、食事をしている最中だったので、
それを息子に見せたくて、こっちに来て!と言ったのですが
モタモタして来なかったんですよ。

彼が来た頃には家の窓の清掃が終わってしまい、
お兄さんを見られなかったんです。

そのときに私は
「〇〇くんが来るのが遅いから見られなかったじゃん。
せっかく面白いものが見られたのに」
と言いました。

これってチクチクしていますよね。

窓の清掃状況を見せたかったのは私なのに、
それを見られなかったのを息子のせいにしているのですから。

小さい子供がいる家庭あるあるだと思いますが、
早く行くよ!来ないと置いて行っちゃうからね!とか、
悪気はもちろんないけど、日常的に言ってしまいますよね。

冒頭に、今回の話を聞いたら
ご自身の使う言葉が明らかに変わっていきます、
ということを言いましたが、
これは感覚で覚えることで身につくと思うんですよ。

ネガティブな言葉は避けて
ポジティブな言葉を使っていくようにしましょう!
という言い方をされると、なかなか入ってこないんですね。

人によってポジティブとネガティブの境界線が曖昧ですし、
本当の意味でいうと、ネガティブは悪いことではないんですよね。

世の中、ポジティブは良い、ネガティブは駄目
という風潮があるじゃないですか。

でも、ポジティブしかないというのは通常ありえません。

なぜならば、ポジティブというものがあると
ネガティブが必ず発生するからです。

ポジティブな出来事の中にもネガティブはある。

逆に言うと、ネガティブな出来事の中にも
ポジティブは必ずあるんですよ。

世の中の全ての物事は絶対に両極がある。

シーソーと一緒です。

片方にしか乗っていないと動かない。
つまりエネルギーが生まれない。

だけど、反対に同じ重さを乗せることで動いて、
初めてシーソーを楽しめるじゃないですか。

そして両極に動きが生まれることでエネルギーが起こり、
真ん中に中庸が誕生するんです。

五感を満たす言葉遣いを心がけよう❤️

よく、中立、中庸であれ、という言い方をするじゃないですか。

それって、片方しかなかったら中庸も何もないですよね。

男と女、上と下、右と左、北極と南極といったように、
全ての物事に両極があります。

男より女がすごいとか、
上より下が偉いとかないじゃないですか。

これと同じで、ポジティブが良くて
ネガティブが悪いというものじゃないんですよ。

ポジティブとネガティブ、その両極を経験しながら、
その動きの中に中庸を見いだしていく。

ポジティブと感じる感情もあれば、
ネガティブと感じる感情もある。

その両方を経験しないことには、人間、深みが増しません。

いろいろな経験と共にいろいろな感情を体感して、
最初は感情に振りまわされながらも、
段々それらを俯瞰して、少しずつ中庸の位置に移動して、
ポジティブとネガティブという両極を見据えながら
大きな結果を出していく。

これをできる人間になっていくことで
魂を向上させていくんです。

だけど世の中がポジティブ信仰で、
ネガティブには目を伏せているとエネルギーが生まれません。

だから、自分が生み出すエネルギーを大きくしていくことが、
自分がこの世に人間として生を受けた目的であるのに、
目の前で起こっている事象に対して一喜一憂する、
楽しいことしか起こらないといけないと勘違いしているのが、
ポジティブ信仰であると私は見ています。

だから、本来はポジティブもネガティブも同率なんですよ。

だから、ネガティブな言葉を使っちゃ駄目!
という表現は妥当でないと考えています。

そうやって頭で理解をするんじゃなくて、
感覚に訴えかける学びというのは、
ものすごく理にかなっているなと今回を通して感じました。

ふわふわ言葉と言ったら、すごく優しいイメージとか、
包み込む温かさとか柔らかさとか心地の良さとか、
五感が満たされることは容易に想像がつくじゃないですか。

それに対してチクチク言葉というのは逆の感覚ですよね。

チクチクから連想されるのは、痛い、心地が悪い、気持ち悪い。

だから、自分も相手もチクチクと感じるような言葉を
避ければいいんだとわかりますよね。

これって、五感を傷つけるようなことはしちゃ駄目だよということを
示唆していると思うので、老若男女に共通して
わかりやすい表現方法だと思うんです。

よく、飴と鞭と言って、スタッフとか自分のパートナーとか、
育てていきたい人を鍛えるのに使う教育方法があるじゃないですか。

あと、感情任せに怒るのは駄目ですが、
教育とか指導の中で、本当にわかってもらいたい場合に
しっかり伝えることは決して悪いことじゃないですよね。

必要なプロセスですよね。

それだってチクチクはしないと思うんですよ。
だけど、捉え方によってはネガティブですよね。

だから、ネガティブは駄目だと言っていると、
そういった機会を損失してしまうんです。

なので、これをお聞きのみなさんが、
ご家族やパートナー、職場、友達、親友など、
人間関係には言葉が必ず発生してくるので、
そのときにチクチク言葉を意識すると、
自分の口から出る言葉や表現方法が
変わるんじゃないかなと思います。

もしチクチクしてしまったら、
直ちにふわふわ言葉で包み込む。

相手の五感をふわふわで満たしていく。

そういうことを意識すると、非常に良い人間関係が構築され、
自分の人生もふわふわでピカピカになっていく
んじゃないかなと思います。

目の前の現実では一切変化がなくとも、発する言葉ひとつで、
あなたの人生はチクチクにもふわふわにも瞬時に切り替わります。

こういう話を小さい頃から知ることができたら、
その人の人生にとって素晴らしい財産になると思うので、
今日の話を周りの人、特にお子様たちに伝えてあげてくださいね。

私自身、小学校の廊下に「ナイフより 鋭い言葉 胸に傷」という俳句があって、
小学校1年生から6年生まで毎日それを目にしたんです。

それが強烈に私の脳裏に残っています。
これが私の人生において大きな教訓になっていると今も感じるんですよね。

私にも、ナイフより鋭い言葉を投げつけてしまった人がたくさんいて、
思い出すたびに反省しますが、
こういうことを知った上で言ってしまった場合は
罪悪感や反省に繋がるんです。

でも、知らなかったら深く反省できなかったのではないかと思います。

だから、みなさんが何歳であろうが、
知った今日から、あなたの口から出す言葉を
チクチクではなくふわふわにしてみてください。

もしチクチク言葉を言っちゃったなと思っても、
ふわふわで包み直せば大丈夫です。

ぜひ皆さん心がけてみてください。

私も実践します。

▼音声で聴きたい方はこちら


(2023年2月13日配信分)

「緩和ケア」と「産後ケア」。一見対極な存在と見られがちですが、両方を経験しそれらは近い存在であり、両方の重要性を心から訴えたい。これらの在り方捉え方の啓蒙、それらにお役に立てる活動をすることが私の将来の目標です。頂いたサポートはそのために使わせて頂きます!