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家計は管理するべからず

私のお金への感覚が激変した出来事

今回お話する「家計管理」という言葉からすると、家計簿をどのようにつけるとか、おすすめの管理アプリのご紹介とか、口座やクレジットカードをどうやってうまく活用するか、といったノウハウ系のことを皆さんは期待されるかなと思います。
 
ですが、恥ずかしながら私は全くそういったことをやったことがないです。

苦手なんです。

いつか言ったことがあったかと思いますが、私はこの人生で、一度も給料日にお給料を引き出したこともないし、自分が毎月いくらもらっているのかも知ったことがありません。
 
こう言うと、「もしかしたら、あんた、いいとこ育ちのお嬢様でお金があるからでしょう?」と思った方がいらっしゃるかもしれませんが、答えはノーです。

実際は極貧でした。
 
父がタクシーの運転手だったのですが、勤務中に海辺でトランペットを吹いていたり、そのまま海に潜ったりしていた人だったんですよ。

なので、父の月収7万円。

5人家族で7万円って相当大変ですよね。

だから母がいつも嘆いていました。

そして私は、小さい頃に何も買ってもらえず、本当に悲しい日々でした。
 
おじいちゃんとおばあちゃんが同じ敷地内に住んでいて、わりと裕福だったのですが、お金を孫たちにくれるみたいなタイプではなかったので、いずれにせよ親の恩恵を受けたことはないですね。
 
私は短大に行ってそのまま新卒で一般企業に入りまして、一旦OLとして2年間働いて、寿退社をして一度主婦になりました。

そこからですよね。

高校はアルバイト禁止の学校だったので、私が会社員としてきちんとお給料をいただきだしたのは就職してからなのですが、それ以降、一度もお金を追ったことがないんです。
 
東京で一人暮らしの新卒のOLなので、そんなに稼ぎが多いわけではないということは当たり前に感じていただけるかなと思います。

でも、自分が貧乏であるというふうに思い込んでいたので、OL時代もそんなに散財していなかったんですよね。
 
私は短大に奨学金で通っていたので、それを社会人になってから毎月3万5000円ずつ返金していたのですが、22歳で結婚することになりました。

その奨学金は5年かけて返すプランだったので、借金を抱えてお嫁に行くというのが感覚的に嫌だったんですよ。
 
結婚する相手にそれを言ったら「れいかの借金は俺の借金でもあるから、俺が返す」と言ってくれたのですが、そんなことをさせるわけにはいかないので、お嫁に行く前に銀行通帳を初めて記帳しました。

そうしたら、まあまあ入っていたんです。

そこで実家の母に、奨学金がいくら残っているのかと聞いたら、返せるギリギリの金額だったので、一括で返金しました。
 
そのときに、私のお金に対する感覚がガラリと変わったんですよ。

先ほど申し上げた通り、昔は貧乏で毎月お金が足りなかった。

だから何も買ってもらえない。

ときには学校で使う教材ですら買ってもらえなかったこともありました。

そういったすごく悲しい思いをしたこともあって、こんなにお金がない家に生まれた私ってなんてかわいそうなんだ、とずっと思っていました。
 
短大も奨学金で行きましたし、自分でアルバイトをして足りない分は補っていました。

そして社会人になっても、新卒OL、東京で一人暮らし、さらには奨学金を毎月3万5000円ずつ返す日々が5年も続く。

だから自分は本当にお金がない人だと思い込んでいたんですよ。
 
だけど、2年が経って一括で数100万円を返したときに、お金ってどうにかなるんだと思いました。

同時に、うちの親って大したことないじゃん!と見下してしまったんですよね。

これは後々、私が乗り越えていかなきゃいけない課題になってしまいました。

それまでは自分の親のことをすごく尊敬していたんです。でも親を見る目が変わっちゃいましたね。
 
話を元に戻しますが、そこでお金に対する感覚が変わりました。

これは私の1つの成功体験でもあります。

貧乏だと思い込んでいた私にとって、これは大きな転機となったし、大きな感覚の変化になりました。

やっぱり自分の人生、お金に対する感覚を激変させてくれたので、とても大事なプロセスでしたね。
 
そして私はお嫁に行きます。

一旦、寿退社をしました。

すぐに再就職をしようと思っていたその矢先、旦那さんが末期がんになり余命2ヶ月と言われてしまったんです。
 
2ヶ月後に死ぬかもしれないという人を抱えているのに、再就職しよう!とはならないじゃないですか。

そこから専業主婦として看病をしていたので、私は1円も稼げなくなりました。
 
ここで先に、今回の放送で私が最終的に何を皆さんにお伝えしたいかを言っておきます。
 
家計管理とかお金を隅々まで追っていくと、逆に小さくまとまってしまうんじゃないかと私は思うんです。
 
この前、お客さんと話していて、「丼ぶり勘定は、何とかするよりも悪だ」という言い回しがあると言っていたんです。

ちょっと度忘れをしてしまったのですが、丼ぶり勘定は相当悪い。

人生の失敗は丼ぶり勘定だと。

だから、家計簿をつけなさいというお話があって、そのお客様も丼ぶり勘定だったからちゃんと家計簿をつけるんだ!とおっしゃっていました。

それを聞いて、私はスーパー丼ぶり勘定だし、絶対に家計簿を付けないと思いました。
 
賛否両論、考え方はありますが、今回の私の話を1つの参考例としてひとまず聞いていただいて、自分はどっちのタイプであるか、どの考え方が自分にあてはまるかというのを考えていただけたらと思います。
 
お金を追い求めていくと、お金は逃げます。

恋人と一緒ですよ。

好きと言って追いかけると、男性って逃げていくじゃないですか。

男性は追い求めたい生き物ですから、女性がそっぽを向いているようなときこそ追ってくる。

お金も似たようなものだと思うんですよね。

お金はエネルギーですから。

「お金はどうにかなる!」と思い込むのだ!

決して実家がお金持ちでもなく、私自身も別に稼ぎまくってきたわけでもないのに、結果的にお金がついてきているよ、というお話です。
 
お金が足りない!お金が欲しい!という状態が、お金が足りない、お金が欲しいという状態を生み出しているんじゃないかなと思うんです。

だから逆に、お金はどうにかなる!お金がある!というふうに潜在意識レベルで思い込むと、そういう状態が自然と用意されるんじゃないかなというのを、自分の経験を通して皆さんに感じてもらえたらと思います。

では、話を元に戻します。

夫が末期がんになって専業主婦となりました。

主人がそれまでに貯めていたお金などを全て放出して闘病しました。

健康食品とか保険のきかない治療もいくつかやりました。

結構いい会社だったので、会社が家賃の8割を負担してくれていましたし、当時千葉に住んでいて自己負担分が2万円ぐらいだったので、夫が仕事できなくなっても住むところがなくなるほどにはならなかったんですよね。

そして、夫は仕事がすごくできる人で、上司にめちゃくちゃ気に入られていたので、その上司も夫が会社に行けなくても在籍できるように工夫してくれていたんですよ。

本当にありがたかったです。

そうやって私達は闘病中に守っていただいて、お給料は入らないけれども傷病金手当というのが会社から出るんですよね。

もらっていたお給料の6割を、仕事に行っていなくてももらえたのでなんとかなりました。

それに戻ってきますもんね、高額療養費は。

一旦はお金を病院に支払いますが、ほとんどは戻ってくるんですよね。

私は元々貧乏出身で節約術にも長けていたので、月額2万円で食費を切り盛りしていました。

でも、主人が亡くなったときに義理のお母さんから、200万だか300万だか返せ!と言われたんですよ。

確かにお金をくれていました。

主人宛に会社のサポートや傷病金手当があったけど、もちろんお金は稼げていないし、私自身も仕事をしていないし、生活費とか治療を受けるとかは自分のお金なので、相当お金を使いました。

ご両親は自分の息子の余命がないので、余裕があれば10万とか30万とか、貸してくださっていました。

でも、そんなのは日々の闘病でなくなるし、足りるわけはないですよ。

だけど、亡くなったときに返してと言われた時はびっくりしましたね。

でも仕方ないですよね。

分割でお戻しさせていただきますと、結局200万返しましたよ。

その時も、お金はどうにかなる!とやっぱり思ったんですね。

奨学金のときと同じように。

そこから私は、自分が生きるためのお金稼ぎをしていかなきゃいけないので、バーテンダーをしながら彼の闘病中にお世話になったアロマセラピーを勉強したいと思って、アロマセラピーの学校にも行って、学生をしながらバーテンダーをしていました。

アルバイトのお金なんてたかが知れていて、バーテンダー以外に日雇いのバイトとかもしながら、月に10数万稼いでいたかどうか。完全なるニートですよね。

それを27〜31歳まで続けていました。

そんな状態でも、通帳を給料日に見るとか引き出すということをやったことがないんですよ、不思議でしょう。

周りには、今日は給料日だ!とか、振り込まれた金額のおかげで首の皮が繋がった!と言う人がいますが、自分はピンとこないんですよね。

もう1回言いますよ。

私だってそんなにあり余るほど稼いでいないですよ。

もしかしたら、他の方々よりも稼いでいない人生の方が長いと思います。

だけど、お金に目くじらを立てて必死になっている感覚に、一度もなったことがない。

でも、いろんな支払いをやってきましたよ。

引っ越しも何度もしていますし、独立したり、そのときにサロンを契約したりしました。

気づいた時には全財産が6000円しかない時もありました。

おそらく一般的な感覚だと、6000円しかないと思うのかもしれないですが、その時も私は1週間6000円で繋げば何とかなる!と思っていました。
 

お金は追い求めたら逃げる💨

その物件に入って2日目かな。

お金をいただけるお友達が来てくれたんですよね。

そこから現金収入が入るじゃないですか。

しかも、友達が週1で通いたいと言ってくれて、あれよあれよと現金が増えていきました。

だからやっぱりお金は何とでもなるんですよ。
 
そこからカーテンを買い、棚を買っていきました。

そして、いつかの放送で、安物のハンガーを使っていたら、立派な背広を着たおじさまに怒られて、すぐに高級ハンガーを買ったという話もしましたよね。
 
でも、そういう行動がお客様の信頼を買っていって、素敵なお客様が増え、数百円からスタートした独立サロンが、数ヶ月後には予約がぎっしりになって、あっという間に予約の取れないセラピストになっていったんですよね。

そこらへんから、私の人生にお金がちゃんとある状態になっていますね。
 
もちろん、紆余曲折、お金の動きはありますが、お金を求めたことは一度もないんですよね。

お金に対して、お金はなくなるものだ、お金は稼ぐのが大変なものだ、お金は節約しなければならないものだ、そういうイメージがそのまま現実を作り出すと思うんですよ。
 
ちょっとマニアックな話になりますが、現実と心で思うこと、深層心理や潜在意識が感じることって私達は区別できないんです。

潜在意識はすごく素直で、現実には起こっていないことを口にしたら、潜在意識はそう思い込んじゃうのです。

だから、お金は大変!お金を管理しなきゃ!慎ましやかに節約しなきゃ!というふうに言ったり思っていたりすると、潜在意識はあなたのそういう状態に合わせます。
 
だから、給料日にお金が入っていることを楽しみにする、給料日でなんとか繋いでいるという感覚で日々を過ごしていると、給料日が大事な人生になっていくと私は思います。
 
でも、実家がお金持ちで、最初からいい企業に就職できているような人が言っていたら、最初からステージが違うじゃん!と思ってしまいますが、私の人生にはそういう要素がないじゃないですか。

だけど一度も困ったことはないし、お金は何とかなってきたんですよ。
 
そんな人生を通して、そういった考え方を魂レベルで刻んだからでしょうね。

だから、私を取り巻く全てが、お金が何とかなる状況にしてくれているんじゃないかなと思います。
 
正直、3歳の息子を抱えるシングルマザーで、私が倒れたり、病気になったりしたらどうなっちゃうんだろうとか、思わなくはないですけれども、きっとお金は何とかなると思い込み続けていきたいなと思います。
 
というわけで、今回のお話はいかがだったでしょうか?

家計管理とは程遠い、むしろ管理をするな!という話でした。

自分にはどの感覚が合うか、ご自身のお金とのベストな付き合い方を皆さん模索してみてください。
 
1個だけ勘違いしていただきたくないのは、お金を追い求めることなく気にせずにやったらいいよ、好き放題使っていいよ、そういう話ではないですよ。

無駄使いを日頃から避けることが大事だと私は思っているうえでの考え方なので、お金を気にせず散財していいと言いたいわけでは決してないので、そこは忘れないでいただけたらと思います。
 
 
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「緩和ケア」と「産後ケア」。一見対極な存在と見られがちですが、両方を経験しそれらは近い存在であり、両方の重要性を心から訴えたい。これらの在り方捉え方の啓蒙、それらにお役に立てる活動をすることが私の将来の目標です。頂いたサポートはそのために使わせて頂きます!