リピート率100%の秘訣


〝余命2ヶ月〟末期がんの夫の闘病経験

Voicyという比較的新しいSNSメディアでは、
私はまだまだ知られていません。

Voicyをきっかけに朝井さんのことを
知りましたという方も非常に多いです。

私の活動を長く見てくださっている方は、
私の活動履歴を知ってくださっている方も多いのですが、
そこまで詳しくお話をしたことは実はないんですね。

企業さんに呼ばれて、
専門家として長けている方のお話を聞こう!みたいな、
そういうセミナー講師として登場するときに自分の歴史を語ったり、
Webメディアで歴史を話したりしたことはありましたが、
SNSではお伝えしていなかったなと思いました。

なので、今回は私という人間を
より知っていただくいい機会だと捉えて、
自己紹介的になるかもしれませんがお話をします。

私は今、43歳。
(2022年11月14日時点)

整体師になったのは29歳なのですが、
ボディーワーク、人の身体に触れるお仕事を始めたのは27歳です。

なので、この道16年目ということですね。

では、何でこの道に入ったのかと言いますと、
私は22歳のときに結婚しまして、
その旦那さんが結婚半年後に
余命2ヶ月の末期がん宣告をされて、
肝臓にも巨大な腫瘍がありました。

すでに骨転移をしていたので
全身の転移がんとみなされて手術もできず、
余命をお過ごしくださいと病院からさじを投げられます。

でも、私まで彼を放っておくわけにはいきませんし、
どうにか生かしたいじゃないですか。

宣告を受けるまでは、
健康とか美容とか全く頭になかったですし、
まさか自分がそういう仕事を今後やっていくなんてことも
一切考えていませんでした。

そのうえ、当時は新卒で入った会社を寿退社して
主婦を始めたばかりのタイミングだったので、
末期がん宣告を受けるなんて青天の霹靂でした。

でも、もう病院でやってもらえることは何もないので、
自分たちでどうにかするしかない。

私は医者とか医療従事者ではありません。

そんな私が妻として何ができるかというと、体質改善です。

がんになるような体質だったということは、
がんにならない体質に変えるべきだということで、
食事を変えてみたり、健康食品やサプリメントなどで
内側からの体質改善を試みたりしました。

あと、私は元々アロマセラピーに多少興味があったので、
いい機会だと思って近所のアロマセラピーの講座に行ってみました。

そこに行ってみると、
アロマセラピーって自分が思っていたよりも奥が深いのだと知り、
そこから生活にたくさん取り入れました。

アロマセラピーでがんを直そう!というほどの
意気込みではなかったですが、
主人の心の癒しになればいいなと家中にいろいろ施してみたり、
ハーブとかクレイとかを生活の随所に取り入れてみたり。

あと、その頃は見よう見まねでしたが、
夫にハンドマッサージやフットマッサージをしてみると
結構喜ばれました。

だから、アロマセラピーには
すごく可能性があるのだなと感じておりました。

余命2ヶ月からいろいろ試行錯誤をした結果、
夫は末期癌ながら3年半も生きてくれました。

この3年半は、毎日、明日が来ることが奇跡だったんですよ。

夫と24時間、ほとんど一緒にいたのですが、
食材の買い出しとか、薬を取りに病院に行くこともあったので
離れなきゃいけないことも多々ありました。

その時も、帰ってきて何を一番最初にするかというと、
夫が生きているかの確認です。

その頃は、LINEとかメッセンジャーとか
気軽に連絡をできるようなツールがなかったので、
出かけて、そして用事をさっと済ませて一目散に帰ってきて、
寝室のドアを開けて息をしているかを確認する。

そんな日々でした。

その3年半で、どんなことを私が毎日感じていたかというと、
情報がない、情報を入手しづらいということです。

今はインターネットが普及して、
Google先生に聞けばなんでも分かりますが、
当時は情報の精査もむちゃくちゃだったので、
あやふやな広告も多かったです。

〇〇でがんが消えた!というのを見たら、
根こそぎ買っていました。

最初はアロマセラピストとしてデビュー

冷凍のサメの軟骨エキスだったか何かを輸入するのですが、
1ヶ月で10〜20万とかかるんですよ。

最初の頃は健康食品に1ヶ月1万円もかけるとか
信じられない!という感じだったのですが、
がんセンターの近くの薬局に薬を取りに行ったときに、
薬局のおばさまが言うんです。

「最低でも1ヶ月に1万、
いや、2万はかけた方がいいと思うよ。」って。

そんなに!?と思いましたが、
最終的には毎月30万円ぐらいはかけていましたね。

夫も私も仕事をしていないのに、
なんでそんなにお金があったのかという話をしますと、
夫は普通の企業のサラリーマンで30前半でしたが、
仕事に行けなくなったから収入がなくなりますよね。

でも、元々仕事ができる系の人だったので、
20代後半ぐらいから副業をやっていて、
それでお金が結構あったみたいなんです。

それらを3年半の闘病中に使ったというわけです。

そんなこんなで、手当たり次第に手を出しましたけれども、
中にはまがい物もありました。

でも、使ってみないことには分からないし、
そんな状況だと藁にもすがる思いで
いろいろ手を出したくなっちゃうじゃないですか。

今のような健康にずっと従事してきた知識があったら、
ある程度は取捨選択ができますし、
相談できるようなプロフェッショナルもたくさんいますが、
当時はまだ24歳とかですよ。

ないです、そんな人脈も知識も知恵も。

これはがんに効いたな!と思えたサプリや
薬に出会えたのは闘病3年目以降。

これを、がんがわかったあの瞬間から使っていたら、
もしかしたらもっと延命できたかもしれない。

たった1年の延命でも、科学が長けているこの世界だと、
1ヶ月長生きできれば、がんが消える特効薬とか治験とか、
新たな医療とか出てくるかもしれない
じゃないですか。

だから、延命できるというのはすごく大事
だと思うんです。

このとき非常に痛感し、
私の今後の人生の主軸になったことの1つ目が、
正しい情報を伝えられる人になりたい。

これを、この3年半で固く心に誓いました。

きっと我々のように困っている人はたくさんいるだろう。

そんな人たちを減らしたい。

私と同じように苦しんでいる、
困っている人たちに確かな情報を最速で届けられる情報屋さんであろう。

今後の人生はそうやって生きていこうと、心に決めたんです。

そして、彼のように病気に至る人をこの世から1人でも減らす。

これが私の生きる指標の2つ目です。

この2つを胸に、旦那亡き後、
私は一生この2つをやり続けると決めました。

そこが私の整体師としての道のスタート地点でした。

あとは、これを総称して、
本当の健康とは何かということを追求する人生。

これも非常に私の興味があるところなんですよ。

確かな情報屋さんでいることも、
夫のように死んでしまう病気に至る人を
1人でも減らしたいという気持ちも、
本当の健康とは何かを知らないと
結局は叶わないと思うんです。

健康ビタミンCを飲んだら免疫力が上がるとか、
鉄分が足りてないとイライラするとか、
そういった局所的なことじゃなくて、
本質的な健康とは何かということです。

26歳で夫が亡くなり、死後の整理を諸々して、
26歳の終わりに社会復帰をしました。

最初は、生活費を稼ぐためにバーテンダーをしながら、
念願のアロマセラピーの学校に入学しました。

アロマセラピーって、使いようによっては
メディカルアロマとか、非常に病気の治癒になるものなんですよ。

だから、もっと深く知るために学校に行きました。

そこのカリキュラムの中に、
フェイシャルとボディーのマッサージのクラスがあり、
それも取得しないと学校を卒業できないという
カリキュラムだったんです。

そこで初めて、人のマッサージをすることを体験しました。

余談ですが、今となっては日本一予約の取れない整体師とか、
カリスマとか、ゴッドハンドとか、長年言われていますが、
そんな私も当時は、アロマセラピーの実技の成績は
ABC判定のBの下とかでした。

合格したものの別に上手ではない。

だからもし、これをお聞きの皆さんの中で、
マッサージ系のお仕事を目指したいとか、
これからやってみようと思っている方がいらっしゃいましたら、
安心してください。

やり続ければうまくなります。

そして、その学校からホテルスパへの住み込みのアルバイトとか、
繁忙期のセラピストなどの紹介がありまして、
それをやってみたのがお仕事としてセラピスト、
ボディーワーカーをしたきっかけで、それが27歳でした。

整体師としては29歳、推拿療法から!

ホテルスパって行ったことはありますか?

結構高いですよね。

テクニックのないひよっこレベルであったにもかかわらず、
お金をいただいていました。

もちろん、デビューまでに練習をしましたし、
お客様を入れられるレベルと認定されたので
仕事に就けたのですが、それでも恐れ多いですよね。

そのときの私が、日々施術をしながら何を感じたかというと、
ホテルスパなのでリラックス目的の方が多いですが、
お客様は肩こりがひどいとか、腰が痛いとか、
腕が最近上がらないとか、そういうことをおっしゃるのですが、
そのときに何にもして差し上げられないんです。

お疲れですねと、言葉をかけることしかできない。

筋肉疲労に効くローズ・マリーの精油を入れる程度ですよ。

アロマセラピーは、精油の成分が心理面や肉体面に、
様々な働きかけをしてくれるのですが、時間がかかるんです。

それがもどかしくて、その場で困っている人の症状を
何とかできるテクニックはないものかと痛感しました。

そんな時に、東洋医学基礎講座に行ってみたら、
なんて人間の身体を治癒するうえで理にかなった療法なんだと、
それが今の私の主義のベースとなっている推拿療法、
中国の伝統的な手技療法です。

漢方、鍼灸、推拿という
三大中医学と呼ばれる療法のひとつなのですが、
それを取得することになりました。

最初の私の推拿のお師匠さんが素晴らしい技術者で、
そのおかげもあり、整体師として頭角を現し始めます。

推拿って素晴らしいんですよ、推拿ラブです。

最初にそのお勤めしたお師匠さんのサロンで、
3ヶ月間徹底的に手技を仕込まれて、
研修期間を過ぎてからデビューできるのですが、
デビュー初日から100%リピーターにして、
根こそぎ私の指名のお客様にしていきました。

そのサロンは、10分1000円のクイックマッサージで
通いやすいサロンだったので、指名とかはなく、
今から行きます!という方が多いサロンだったのですが、
その中で次回予約を取り指名までされるという、
前代未聞の人になりました。

そんなこともあり、師匠じゃない別の大先生に
嫌われたこともありました。

皆さんもこういう経験はありますか?

水を得た魚のようにというか、自分にはまること。

当時、他の整体師さんに比べたら経験が浅く、
特別上手ではありませんでしたが、それでも指名がきた。

その秘訣は何だったかというと、
自分たちが売っているもの、そのサロンでいう推拿整体を、
心の底から素晴らしいと思って、
いかに純粋に自信満々に語れるか
だと思います。

独立は〝しぶしぶ〟した

その後、そのサロンには2年在籍して独立をしました。

独立に至った経緯がまた面白くて、
独立する気はサラサラなかったのですが、
私の最初の師匠であり素晴らしい先生は、
技術者として素晴らしくても
経営者としてはちょっと微妙だったんです。

雇われた当初は週5勤務でしたが、
経営が傾いているから週3しか来なくていいと言われ、
週3になるなら他に何かできるなという感じで、
他のご縁で声をかけてもらい、
レンタルサロンのように場所を借りて、
並行して施術をしていたんです。

そうしたら、そっちのニーズがすごく膨れ上がっていき、
予約を取りたい日に推拿サロンの勤務日が重なるから
困るから早く独立しなさい!とお客様たちに言われまして、
私も結婚しているわけでもなく子供がいるわけでもなく、
何か守るべきものがあるわけでもなかったので、
しぶしぶ独立をしたわけです。

お師匠さんはサロンを途中で売って手を引いたものの、
師匠として私と仲良くしてくれていたんですよ。

そんな師匠からも、朝井は独立してもやっていけるレベルだから
独立したほうがいいぞと言われてはいたんですね。

師匠の次のオーナーが技術者でも何でもなかったので、
技術指導者として月に1日でもいいから残ってほしいと言われ、
2年ほど所属しましたが31歳のときに独立しました。

でもそのときに私は、
所属していたサロンからお客様を1人も連れて行きませんでした。

この業界では、技術者には顧客がつきますから、
独立とか場所を移動すると、店同士がトラブルになることもあります。

でも私は、最初のサロンでついた
自分のお客さんを連れて行くことはなく、
顧客ゼロの状態から始めました。

テレビにたくさん出ていたり、
雑誌にもいろいろ載ったりしたので、
元々タレントだったと思われがちなのですが、
そんなことありません。

時給1000円の普通のサロンに勤めていて、
未亡人で、別に学力があるわけでもなく、
財産があるわけでもありませんでした。

独立した当時なんて所持金6000円でしたからね。

人脈だって友達だけ。

お友達たちが独立したお祝いとして行くよ!
みたいな感じで来てくれました。

そうしたら、みんな友達として
付き合いで来たノリだったのに、
めちゃくちゃ上手いから普通に通いたい!といって、
全員リピートしてくれたんですよ。

そこからさらに紹介が生まれて、
独立して3ヶ月後には既に予約枠がいっぱいでした。

ここでも本当に同じで、私には素晴らしいお師匠さんがいて、
推拿という技術が素晴らしくて、
その素晴らしい技術をいただいたんだということを
嬉しそうに語っていました。

それがお客さんからすると、
一生懸命やってくれるセラピストさんとして映り、
どんどん好評を得ていきました。

自分1人の場合は予約の枠がそもそも少ないじゃないですか。

私の場合は1人につき2時間の施術をしていたので、
ベッドメイキングとかタオルの交換とかを含めると
さらに時間がかかります。

だから、1日のマックスが4人とかになってくるんですよね。

あと、整体はマッサージなので、
人によっては毎週行きたいとか、
2週間に1回は行きたいとか、
月に何度も来てくれる方が多く、
あっという間に予約枠はパンパンになります。

だから、SNS集客とかホームページとかは
本当に必要なのかなって思います。

これが、スタッフが何人もいたり、店舗型だったりすると、
いろいろな方法を考えるべきだと思いますが、
1人でやっているんだったら、
先ほどから何度も言っている「一生懸命さ」で十分じゃないでしょうか。

もしも今、同じように1人でお仕事されている方で、
集客に困っているとか、リピート率が悪いとか、
紹介が全然生まれないとか、そういった悩みがある方は、
力の出し惜しみをしていないかどうかを
自分の心に聞いてみたらいいと思います。

猪突猛進、全力投球する。

お客様が私を評価してくださった言葉の代表格が、
「とにかく一生懸命やってくれる。
こんなに一生懸命やってくれるセラピストは
今まで出会ったことがない。」
でした。

あと、実際にいらっしゃった70代の付き人がいるような貴婦人に、
施術の感想として言われた言葉が今も心に残っているのですが、
「私は世界中の良いものを知っている。
日本でも、たくさんのサロンや整体なども経験してきたけれども、
あなたほど力の出し惜しみをせずに全力でやってくれる人はいなかった。
みんな、どこかで出し惜しみするのよ。」
と、本当に感動していただきました。

これを何人にも言われるということは、
世の中がきっとそうなんです。

自分ファーストの人が多いんですよ。

施術をして人に健康になってもらいたいとか、
自分のコンサルの知識で世の中に羽ばたいてほしいとか、
自分と関わった人がよりハッピーになったらいいとか。

もちろんその気持ちは本物だとは思いますが、
お客さんとして定着しないとか、
更なるご紹介が生まれないというのは、
感動が生まれていないからです。

人は感動したら、またこの人に会いたいと思うし、
感動を自分の大切な人にシェアしたいと思うので、
どんどん言いふらしたくなるものです。

でも、そこが生まれないということは、
どこかで力の出し惜しみをしているのではないでしょうか。

その要因として言えるのが自分ファースト。

ありがとうと言われたいとか、
すごいセラピストだと言われたいとか、
そういう気持ちの方が先行しているんじゃないかと感じます。

私がお客様に愛されたのは、この人はすごく身体が好きなんだな、
自分が携わっている仕事に愛があるんだろうな、
そう思っていただけたからだと思います。

私は猪突猛進なんですね。

でも、こうなれているのは、
主人のように死に至る人を
世の中から1人でも減らすことがモットーであるがために、
心のベクトルが自分に向いていないからだと思います。

そして、そのベクトルの長さも隣近所までではなく、
地球を丸ごと包んでいるわけです。

そうなると、お客様を巻き込む力とか、
お客様が感動するためのエネルギーの大きさが変わります。

もっと知識があって技術が高い人がいっぱいいる中で
お客様を得られたのは、心のベクトルの飛距離が
あったからではないでしょうか。

だからSNSなどの外側へのアピールが必ずしも必要かというと、
1人でやっているのであれば、
まずは一生懸命突き抜けることが大事
なんじゃないかなと思います。

このVoicyは、フリーランスとか独立したいという方々が多い場だと思うので、
この話が役に立てばと思いお話しました。

▼音声で聴きたい方はこちら


(2022年11月14日配信分)

「緩和ケア」と「産後ケア」。一見対極な存在と見られがちですが、両方を経験しそれらは近い存在であり、両方の重要性を心から訴えたい。これらの在り方捉え方の啓蒙、それらにお役に立てる活動をすることが私の将来の目標です。頂いたサポートはそのために使わせて頂きます!