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【勝手に美術手帖📕】知ると面白い!麻布台ヒルズで見られるパブリックアート!

麻布台ヒルズで見られる
パブリックアートは

全部で4点

ほとんどが中央広場で
もうひとつは
その奥にある
タワープラザ(森JPタワー)
のエントランスにあります

まずはひとつめ

なんだこれ…😶

思わずそう思ってしまいました😅

中国を代表する彫刻家のお一人
Zhan Wang(ジャン・ワン)氏の作品
《Artificial Rock. No.109》

ジャン・ワン氏

Artificial Rock(人工的な石)という
シリーズの109番目となるもので
中国は宋時代にあった
”庭園で珍しいかたちの石を愛でる”
という風習を
現代アートに蘇らせた作品です

このシリーズは実際の奇石の
複雑な表面を
叩いて映しとり
繋いで磨く

表面のステンレスを
磨き利上げるのに
10人の職人で1年はかかる

という
聞いただけでも
骨が折れる作業のものです
(言われないと凄さが全く分からない😅)

周囲の全てが映し出され
不思議と街に溶け込んでいるのが
印象的でした

環境問題にも注意を向けられているという
ジャン氏から
なにかのメッセージなのでしょうか…?

続きましてこちら

7m越え!!

ななななにこれ!?

再びそう感じてしまった作品😅

奈良美智氏
《東京の森の子》

です

奈良美智氏

奈良美智氏をご存知ない
という方も

この作品なら一度は目にしたことが
あるのではないでしょうか

そう!

この作品の方なんですね!

ドイツと日本で芸術家人生を歩まれた
奈良美智氏

ネット上の機関誌
「HILLS LIFE」内で
シリーズの根源ついて
このような説明をされていました

無垢な感情とちょっと意地悪な感情が入り混じっている子どもの絵。僕の中では、それは孤独感や疎外感の表れだと思っているんです。僕自身が、どこに行っても仲間に入れなかったり、入りたくても誰も声をかけてくれなかったりする少年だったので。(抜粋)…
そこには疎外感を覚えるのと同時に孤独が好き、でも人恋しいという自分自身のアンバランスな精神が投影されていると思います。

そして
そういう矛盾は僕だけじゃなく
誰もが感じることだと思いますが”

なるほど
確かに私の中にも…
また現代人の誰もが
共感できる気持ちのような
気がしますね

ですが
今回麻布台ヒルズに建造された
≪東京の森の子≫については

子どもの頃
青森の真っ暗な空と
光る星を見て
亡くなった
おじいちゃんやおばあちゃんに
話しかけていたあの瞬間…
さも宇宙と一体だった
"あの頃の自分の世界"
を投影させた作品なのだと言います

こちら先程撮ったのですが

なんか神々しい…

大きな作品ということも
表情も手伝ってか
仏像みたいだな…
と思いながら写真を撮りました

さてお次はこちらです

…ん?

え…?これもアート作品なの

と思ってしまいました😅
(そんな感想ばっかり)

正直、連日通っていても
全く気が付きませんでした

曽根裕(そね ゆたか)氏
《石器時代最後の夜》
です

曽根裕氏

昨年南青山にできた
ISABEL MARANT(イザベルマラン)の
イエローハウスを建てたアーティストです

イエローハウス

東京藝術大学
建築科卒業の曽根氏

”出来事に形を与えること”

を制作のモットーとされています

当然かたちにならないものを
なんとかかたちに留めたい
だって瞬間が奇跡だから

という風に私は受け止めました

また、作品の背景となる
石器時代には
後世まで留めたくとも
技術が追いつかず
かたちに留められないものが
たくさんあったと言います

それでも尚
情熱を燃やし
石を切り、研ぎ、熱し、砕き
様々な方途で石を利用してきた我々人類

石に対しての文化、情熱は
石器時代と
なんら差異はないという
原始的な思想を留めた作品
でもあります

追憶から紡ぎ出された
《石器時代最後の夜》

座ってみたら
先人たちとの
繋がりを
感じられるかもしれませんね

では最後はこちらです

え?これも作品だったんだ!

と思いました
だって森JPタワーの入り口天井部分なので…

でもそうなのです!
こちらはなんと
金沢21世紀美術館の恒久パブリック展示
でもお馴染み

カラー・アクティヴィティ・ハウス

オラファー・エリアソン氏の作品

《相互に繋がりあう瞬間が協和する周期》

先の記事の中で
作品について自ら解説されています

金属のピースが連なって光を反射し
ある場所からは円や球のように見え、ある場所からは平面的に見えます
(抜粋)見る人が歩き回るごとに視点が刻々と変わり、違った形に見えますが、どのポイントから見る形も等しく重要です。瞬間ごとに変化する無数のエレメントが集合した形だとも言えます。

この記事を読み私は
キュビズムに影響を受けた建築家
ル・コルビュジェを思い出しました

国立西洋美術館を建てた
コルビュジェ氏もそのような思いから
美術館の2階部分に
螺旋状の回廊を作ったといいます

哲人の哲学って似通うものなのかも
しれませんね!

環境活動にも熱心で知られているという
オラファー氏
その素材のほどんどは
再生金属であると言います

ということで
以上4点

知れば知るほど奥深い作品だった
麻布台ヒルズのパブリックアートでした!

最後までお読みいただきありがとうございました^^

ジャヌTOKYOに映る東京タワーと佇む《Artificial Rock. No.109》

アラフォーからの豊かな人生をガイドする
ライフクリエイター朝比奈 卵🗼

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