見出し画像

平沢進に初めて触れた日

平沢進と出会うまで

元々バンギャ上がりのワイは活発にライブに行っていた時に活動していたバンドを幅広く対バンで観ていて人生の前半はほぼV系の曲ばかり聴いていた。視野が狭いと思うでしょう?当時はインディーズバンドが無数にあった
メトロノームとフロッピーというバンドのピコピコ電子サウンド×バンドサウンドという組み合わせがガキの私にはセンセーショナルだった。


そんなメトと推しの対バンで再会ビックリした。だってギャを卒業し社会の荒波に揉まれ、大人になった私の推しは地下アイドルの絵恋ちゃん。まさか時空とジャンルを超えた対バンが存在するのか?素晴らしいライブだった。ありがとう数年前の鬱フェス。

(余談だが十数年ぶりに見たメトは相変わらず可愛い衣装に可愛い写楽の声で、イケてるサウンドを当時と全然変わらない雰囲気のメンバーが奏でてくれて、さながら気分は青春時代。忘れかけてたフリを近くのお姉さんを見ながら脳トレしつつ、やっぱりセトリ後半にはバッチリ思い出して最高だった。福助可愛いレロレロレry

卒業したものの、やはりヴィジュアル系というジャンルごと思い入れがあるのでわざわざライブに行かなくなってもやはり古巣との接点があると心躍るものだ。

当然Twitterで沸き散らかす私

鬱フェスの対バン告知を見て目を疑がったり嬉しくてキャーキャーTLではしゃいだ気がする


すると、えれにすと(有識者)からリプが👓



メトロノームがお好きなら平沢進はどうですか?



これが私と平沢進の出会いになった。

もちろんハマる。それからは平沢進という謎の概念を調べ続け、数年は音源厨(在宅)になる。DVDとバンド時代の音源を集める(Big Brotherが胸に刺さった)が、長すぎる活動歴の中で選択に困ってYouTubeの動画に書き込みをすると、暖かい返事がたくさんきた。

その期間に国際フォーラムホールAで平沢進がライブをする告知が。国フォは広いぞ〜絶対チケ取ったるで!正直舐めていた


チケが取れない

唖然とした。ネットでは大活躍だがリアルやメディアでは全く見かけないのに…周りに名前を言っても、驚くほど皆んな首を傾げた。フジロック出たのに?国際フォーラム(しかも一番でかいホールA埋めるのに!?)

それから何度かのライブの度、ことごとくチケ発に破れついに重い腰を上げ今年ファンクラブに入会し次のライブに備えた。






当選\(^o^)/

もっと早く入会すりゃ良かったわい。調べによると🔍FC抽選にチケをほぼ全フリし一般に出回るのは数枚という信じられない事実がそこには広がっていた。信じる者を(ほぼ)確実に愛してくれるなんて良心的な神だ


やっとライブの感想だよ


これが直後の感想である。私はあらゆる全ての漠然とした不安から解き放たれ、救われた。
初めて肉眼で見た平沢進は私にとって、救済の神と初音ミクとマグマのような衝動的情熱と強烈な光と闇を静寂で包んだような人だった。
みんなにはどんな風に映ったの?


師匠の語りで
〜今回のライブは前回の追加公演になるのでレプリカだっけ?だけど、楽器も若干変わって会人は長い冬の間に若返り(会人は冬1日進んでは3日戻る)より、色を多く抽出できるようになった。今もステージ袖で今か今かと始まるのを待っている〜的な物語の導入からスタート。もちろん語り終わったら大歓声

会人が2人出てきてデカい+を持ってきてステージ中央の三脚に登り思想の強い絵柄?にくっつける。そして大歓声


師匠登場…大歓声\( ˆoˆ )/  
まるで待ち望んだ教祖様のお出まし!くらいの割れるような歓声と拍手に圧倒されちまうワイ。だが無数の愛がステージへ向けられているのをビリビリと感じる…凄く良い

一曲目からギタートラブルだったと思うんだけど…
しなやかでゆっっくりとした品のある動きで機材ら辺を上手ステージ袖を見て指差していた。あまりにも優雅でそういうパフォーマンスに見えた(後にスタッフがギター取り替えに来たからたぶんそう)

セトリとかは賢い常連に任せて、にわかが初ライブに行った感想はまさに壮大であった。

左右に分かれた細長い縦画面はDVDや動画で予習済みだが、あれがまた良く出来ていて
左右に分断されることで師匠の存在感がより引き立ち、時にエフェクト効果で平沢進自らが放つオーラのようにも見えたり楽曲に合った映像がサブリミナルのようにジワジワ効く。あの映像作ったの誰?凄くない?向こうの世界見える系の人?

大自然の中に行くとポツンと急に人が小さく無力でちっぽけに感じ、自然の強いパワーに圧倒される時のような感覚が音を浴びた主な雰囲気。私は曲と曲の合間にシンバルを持ったチンパンジーのおもちゃのように、一心不乱に両手を打ち鳴らす事しか出来なくなっていた。

ライブが進むにつれて演奏前に色のついた炎の映像が上がり、その楽曲の雰囲気を醸しているような、ライブの進行を色で判断できるような の?合ってる?そして炎が上がる度に大歓声

ー走馬灯だー

にわかなので当然知らない曲も出てくる(自分好みの曲にすぐスキップしちゃうしね⏭️)でも決まったフリなんてなくて、ただ音に身を委ねるだけの心地良い空間が永遠と続く世界を平沢が作り出す。(周りの美しく光る攻撃を全部撃たないと攻撃が効かないような幻術系の強キャラみたいな雰囲気)
ある楽曲の数分間流れた映像と曲があいまって、これは走馬灯か?事故った時に見えた映像笑気ガスを吸いまくり呼吸を忘れて看護師さんに叩き起こされた時に見た景色に似てると思う瞬間もあったw幻覚系のやつみたいな。心なしかライブ後も足がフワフワした。まさに長めな走馬灯のようだったw

MCはギターについて語ってた。突然の内容でジワる会場。なんか口下手な雰囲気もめちゃくちゃお茶目で良かった

様々な師匠

出だしは救済の教祖だ!と思いきや闇落ちしたラスボスのようになったり、爽やかな青空に広がる天使の師匠やファンサ(ゆーっくり客席に手をかざすような指差ししながら歌ってくれる)や、ピンスポに当たった瞬間にポーズをキメてくれたり(大歓声)様々な楽曲や魅せ方をしてくれた。
ちなみに私は初音ミクの師匠が好きだ(異論はめちゃ認める)

とにかくなんか、凄かった(小並感)
激しい楽曲やライブパフォーマンスが大好きだった私がまさか平沢進を見に行く日が来ると思わなかった。もっと早く出会いたかったなんかゆっくり動くのにメリハリがあって無駄がなく、めちゃくちゃ穏やかなのに自分の内面が激しく揺さぶられるような、いろんな意味で激しいライブだった。ただモッシュやヘドバンをする事だけが激しさではないのだと。

私はまだ師匠のことこれっぽっちも理解できてないんだけど、きっと何年経っても理解できてない気がした。
ただ、実在した本人を目に出来た事実に感動し感謝した。

帰り際結構放心していてペットボトルを落としてしまって鉢合わせになった人に、すみませんと無視される前提で言ったら
「大丈夫ですか?」とにこやかに返ってきて、素晴らしい民度の高さを再認識した。きっと彼女も救済されたのだろうか

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?