2023年に朝日新聞出版から発売予定の文芸書単行本情報を一挙に解禁します!
■2023年1月10日発売予定
『植物少女』朝比奈秋
美桜が生まれた時からずっと母は植物状態でベッドに寝たきりだった。小学生の頃も大人になっても母に会いに病室へ行く。動いている母の姿は想像ができなかった。美桜の成長を通して、親子の関係性も変化していき──現役医師でもある著者が唯一無二の母と娘のあり方を描く。
■2023年3月発売予定
『また会う日まで』池澤夏樹
海軍軍人、天文学者、キリスト教徒として生きた秋吉利雄。3つの資質はどのように混じり合い、たたかったのでしょうか。著者の実在した大伯父の伝記と史実をみごとに融合し、起伏にとんだ超弩級の歴史小説。朝日新聞好評連載の書籍化。
▼朝日新聞出版からの既刊本はこちら
『誰に似たのか』中島要
江戸の商家・筆墨問屋白井屋を舞台に、時代小説の名手が描く家族ドラマ。隠居した老母の恋に振り回される子どもたち、嫁姑の確執、跡継ぎの教育問題 ……。女の幸せは、男次第、家次第なのか? 一筋縄ではいかぬ家族の絆と 情愛を描いた連作短編集です。
▼朝日新聞出版からの既刊本はこちら
2023年4月上旬発売予定
『李の花は散っても』深沢潮
海峡を挟み、国家と戦争に引き裂かれながらも戦前・戦中・戦後を生きた二人の女性。政略結婚により皇室から朝鮮王室へと嫁いだ李方子、半島の革命家に寄り添った女性・マサ。それぞれの激動の生涯と時代を描いた、著者渾身の大河小説です。
▼朝日新聞出版からの既刊本はこちら
■2023年5月発売予定
『白鶴亮翅』多和田葉子
ベルリンを舞台に、主人公の美砂は謎めいた隣人のドイツ人Mさんに誘われて、太極拳教室に通い、多様な文化的背景をもつ人びとと出会います。彼らと接しながら、大戦前後のドイツの歴史と日本の歴史に引き込まれ……。『罪と罰』の消された老婆アリョーナも復活する、「女性を励ます」小説です。著者のはじめての朝日新聞好評連載小説の書籍化。
■2023年6月発売予定
『男女逆転ディストピア・ロマンス』夕鷺かのう
「経歴も仕事も家族構成も同じだが自分たちの性別だけが逆転してしまった」というパラレルワールドに放り込まれたふたりの男女。男としての、女としての生きづらさをポップな切り口で描く新しい性別逆転物語。
▼朝日新聞出版からの既刊本はこちら
■2023年7月発売予定
『恋の幽霊』町屋良平
京、青澄、土、しき。高校で4人は出会い、恋に落ちた。身体が発熱し、恋愛のぜんぶを出し尽くしてしまった。あれから15年。「…… あけましておめでとう! 久しぶり。みんなどうしてる?」大晦日に送られた1通のメッセージが、どん底のいまを動かしはじめる。新次元の恋愛小説。
■2023年8月発売予定
『たすけ鍼 三』(仮)山本一力
大好評の時代小説「たすけ鍼」シリーズ第3弾。“ツボ師”の異名を取る鍼灸師の染谷。娘のいまりは跡を継ぐことを決意して辰巳芸者をやめ、染谷の治療院で見習いをはじめるが……。
▼朝日新聞出版からの既刊本はこちら
■2023年上半期発売予定
『焼け野の雉』梶よう子
飼鳥屋の女主・おけいは、かつての夫、羽吉への未練もようやく絶ち、鳥商いに励んでいた。だが江戸の町を大火が呑み込み……。清廉で快活な長編時代小説!
▼朝日新聞出版からの既刊本はこちら
『森絵都未書籍化短編集』森絵都
どうしても治らないこの歯の痛み。ウイルス禍で訪れた不思議な歯医者で下された意外な診断とは……(『太陽』)をはじめとする、この約10年間に様々な媒体で発表されたきらめく短編たちを集めて編んだ一冊。ユーモラスからエモーショナルまで自由自在の著者の魅力が横溢する、待望の短篇集!
▼朝日新聞出版からの既刊本はこちら
■2023年夏以降の発売予定
『未到の静けさ』(仮)塩田武士
平成3 年に発生した誘拐事件から30年。当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。異様な展開を辿った事件の真実を求め、執念の再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上がる。質感なき時代に「実」を見つめる圧巻の最新作。
『New Order World』(仮)榎本憲男
国民国家が消滅してひとつになった世界。あらゆる世界的に平等となり、人類はあらゆる理想を実現できたはずである。それにも関わらず、そこに抗う共同体(ゾーン)が出現する。世界秩序VS.共同体の戦いが今、始まる!『エアー2.0』の著者が『ブレードランナー』『地獄の黙示録』を凌ぐ空前のスケールで描く、近未来SF人類の本質を問う傑作書き下ろし長編。
■2023年秋の発売予定
『悪逆』黒川博行
計画的に強盗殺人を遂行していく探偵業の男――。府警捜査一課の舘野と箕面北署のベテラン刑事・玉川が最初の事件を追うなか、手口の異なる強盗殺人が起こる。犯人像が見えないまま、さらに新興宗教の宗務総長が殺害され……。警察捜査を撹乱する男の目的は何なのか? 新次元の警察小説。
■2023年10月発売予定
『屋根裏の散歩者』篠田節子
小説トリッパーに掲載してきた連作の書籍化です。
『七人の記者』一本木透
大学の新聞部に所属する美ノ輪七海は、学内での男性教授のセクハラ問題を追及するうち、同大出身の政治家らが絡む私学助成金の不正受給疑惑を突き止める。七海の「真実の追及」に対する情熱を呼び覚まされた名もなき記者たちが一丸となり、巨悪を追い詰めるための戦いが始まった。
■2023年12月発売予定
『和山夜羽の5W1H事件簿』大山誠一郎
これまでに、会社員、コック、運転手、花屋、ボディーガード、書道講師など、27歳にして10を超える職歴を持つ和山夜羽。しかも、彼女の勤め先では必ずと言っていいほど、不思議な事件が巻き起こる。童顔で、不思議な雰囲気を出しまくる夜羽が、鋭い推理で事件を解決に導く連作短編ミステリー。