FF11の続編に求めるもの(1)

諸君、私は FF11 が好きだ。以下略。

というわけで私の人生の中で不動のベストワンに輝き続ける FF11 ではありますが、昨年サービス開始から二十周年を迎えるに至って、流石にあちこち古臭さが限界突破して久しいことはどう足掻いても否定できません。
巷ではリメイクやオフライン化を望む声も散見されますが、リソースのボリュームを考えると到底現実的ではありません。むしろオンラインであるからこそハードの寿命を超えて、莫大な移植コストを必要とせず、今なお遊び続けることができているのだと考えます。

個人的には FF11 はアビセアで事実上の終わりを迎えたと認識しています。アドゥリン、星唄はストーリーこそ素晴らしい出来でしたが、アドゥリンで導入された IL とコンテンツレベルは今なお大きく傷跡を残す FF11 史上最大の聳え立つ糞であることは疑いありませんし、星唄で導入されたエミネンスレコードは、FF11 が本質的に終わっているからこそ受け入れられたシステムだと思います。エンブリオは完結まで評価を預けておきましょう。

いずれにせよ FF11 はサービスとしては完全にロスタイムに入っています。最早ここから蘇ることはないでしょうし、蘇らせようとする労力に成果が見合うとも思えません。このまま終焉までの時間を無限遠まで引き延ばし続けることこそが最善の道なのです。
そして、そうであればこそ、FF11 の本質を受け継ぐ続編を私は待ち続けています。

かつてその方針で産み落とされたはずの旧 FF14 は、様々な要因によって致命的に失敗し、その後奇跡の復活を遂げたものの、その過程で FF11 的な要素は削られ、置き換えられ、最終的に完全な別物として生まれ変わりました。
それが現在では評判的にもビジネス的にも大成功を収めていて、それはそれで正しい選択だったことが証明されていますが、少なくとも新生した段階で、FF14 は FF11 の続編ではなくなっていたことは事実です。

ここからはいよいよ僕が考えた最強の FFXI-2 について妄想を膨らませていきたいと思います。新生 FF14 に引き継がれることのなかった FF11 の要素は様々ですが、引き継がれなくて良かったもの、FF14 の方が優れていると感じるものもまた多数あります。
FF11 と FF14。この両者を比較しつつ、好みの分かれそうなところから整理していこうかと思いますので、お口に合わなさそうな方はそっ閉じでお願いいたします。



RTB(FF11)

RTB(リアルタイムバトル)が正式名称かどうか、残念ながら出典を確認できませんでしたが、FF11 のバトルシステムを指してこう呼ぶ派閥があるようです。
FF11 での 1vs1 の戦闘を見ると交互に殴り合っているように見えることからターン制と誤解している方もいます。しかし、撃てる条件さえ整っていれば WS やアビリティは任意のタイミングで実行できますし、魔法はキャスト時間とリキャスト時間が魔法ごとに設定されていますので、1 ターン 1 回行動を基本とするターン制バトルとは根本的に異なるものであることは明らかです。
どれだけプレイヤーの反射神経が優れていても、システム側が受付状態になければコマンドを入力できない構造であるために、今の流行りとも言えるアクション性はほぼありません。
本気でアクションを志向する方から見れば FF14 の GCD も大差ないと感じられるかもしれませんが、あれはあれで一定周期で押せるボタンは全部押すことを要求される忙しないシステムなので、RTB とはまた違う気がします。
雑にまとめますと、私はプレイヤーが戦っているのかキャラクターを戦わせているのか分からなくなるような操作性や速度感ではなく、適宜アビリティを挟みながら AA で TP を貯めて WS を撃つ、キャスト時間と効果時間とリキャストタイマーを管理しながら効率的に魔法を放つ、PT メンバーとタイミングを合わせて連携攻撃を成立させる、あの腰を据えたバトルがやりたいのです。

HB/XHB(FF14)

HB(ホットバー)は FF11 のマクロパレットに相当する機能ですが、マクロ編集機能とスロットを分離したことで使い勝手がかなり向上しています。XHB(クロスホットバー)は FF14 チームの皆川裕史氏が考案した HB のゲームパッド向け UI です。
パレット表示、アクション選択、実行の 3 ステップをワンボタン 1 ステップに短縮できるので、採用しない手はありません。ジョブチェンジの際に自動で切り替わるのも、マクロパレットに対して HB/XHB が優れている点と言えます。
HB/XHB は純粋にマクロパレットの進化系と言って差し支えないでしょう。導入しない理由がありません。

階層型コマンドメニュー(FF11)

HB/XHB とは逆に、FF14 には存在しないのがこちらです。FF14 では全てのアクションを HB/XHB に配置しておく思想なので、キャラクターに許されたアクションは最大でも 40 弱という制限があり、これでは FF11 の多彩な WS や属性ごとに用意された魔法をカバーできません。主要なアクションは HB/XHB に設定しておくとしても、未設定のアクションやアイテムを咄嗟に使用したい場合などに、それらに素早くアクセスできる UI が必要です。
FF14 の方向性は真逆で、そのようなシチュエーション自体を発生させない(40 弱のアクションで全てを賄う、状態異常回復アイテムを必要としない)ようにバトルデザインが調整されているように見受けられますので、差別化を図るには良いポイントではないでしょうか。

着替え戦闘(FF11)

WS を撃つ瞬間や魔法を詠唱する間と着弾のタイミングでだけ、マクロで必要なパラメータを最大化する装備に切り替える戦術で、FF11 以外での例は寡聞にして知りません。
元々はシステムの穴を突いた裏技的なテクニックだったらしいのですが、現在に至るまで潰されることなく存続し続けており、完全に市民権を得た状態となっています。
お陰でかなり昔に実装された古い装備や、ブーストされるパラメータのバランスで常用が難しい装備であっても、意外な場面で使い所が生まれて重宝される事例が多く見られます。苦労して手に入れた装備を長年に渡って活用することができるので、装備収集ゲームとも呼ばれる FF11 との相性が極めて良いシステムと言えます。
一方で古い装備を無条件で切り捨ててゆく IL 制は上記システムとは根本的に相性が悪く、それまで FF11 が築いて来たゲーム性の伝統的本質部分を毀損し得ることは素人目にも明らかであったため(事実 IL119 で打ち止めになり形骸化しました)、アドゥリンではなぜ誰もその導入に反対しなかったのか、FF11 史上最大の謎とされているとかいないとか。知らんけど。

クエストナビゲーション(FF14)

クエストを受領すると、関係する NPC の頭上にアイコンが表示されたり、指定地点にマーカーが表示される FF14 の便利機能です。
これが FF11 にあったら用語辞典データベースなしでもプレイすることが可能になることでしょう。現実問題として、これらの有志サイトがなければ FF11 を独力でプレイすることは不可能(断言)です。
時代に即した健全なゲームであろうとするのであれば、ゲーム内の課題は可能な限りインゲームの情報で解決するためにも、クエストリストの強化版とも言えるジャーナル機能も含めて、FF14 と同程度のナビゲーション機能の導入は必須であると主張します。
ナビゲーション機能繋がりで、自キャラの周辺地形を常時表示し続けるナビマップも FF11 にはない便利機能なので、導入は必須と言えましょう。

インスタンスフィールド(その他)

手前味噌ですが、フィールド狩りによるハクスラレベリングを重視する MMORPG において避けては通れない狩場争い問題を解決する一案として、是非ともご検討いただきたい施策であります。
詳細は以下をご覧ください。

テキスト鞄(FF11)

こと UI に関してはぶっちぎりで FF11 を引き離すクオリティを誇る FF14 ですが、インベントリ系だけはアイコンモードでしか表示できず、マウスオーバーなどでカーソルを合わせるまで何のアイテムかわからないという問題を抱えており、一向に解決される気配がありません。
アイコンは元来分類に使用されるへきものであって、割り付けられる対象の数が増えれば増えるほど識別子としての用をなし得なくなってゆくものです。どう考えても無限に増えてゆく絵柄とその意味をいちいち覚えるよりは、最初から文字を読む方が楽になっていきますので。
Windows で言えばエクスプローラがサムネモードでしか使用できないようなもので、UI としてはともかく UX としては間違いなく最悪の部類に入ります。
なぜこの問題がいつまでも解決されないのかと言えば、単純に FF14 開発チームの中ではこの糞 UI に慣れきってしまって疑問すら湧かない状態なのだろうと推測されます。
百歩譲って現在装備しているものは FF11 と同様にアイコン表示で構いませんので、インベントリ系の UI はテキスト表示こそが最適であると認識してもらえることを願っています。

パーティリスト(FF14)

FF11 にもあるにはありますが、メンバーの HP と MP のみならず、バフデバフの残りの効果時間まで表示される点で FF14 に軍配が上がります。FF11 に導入されれば、詩コ白学が泣いて喜ぶこと間違いありません。

敵視リスト(FF14)

これは一度慣れてしまうと手放せないタイプの便利機能です。少々便利すぎるかもしれません。
FF11 ではターゲットした対象一体しか表示されない上に、PT メンバーそれぞれに対するヘイト量も分かりません。FF14 の敵視リストではそれらに加えてバフデバフの残りの効果時間も分かります。FF11 に導入されれば、赤魔が以下略。
希望的観測ですが、FF14 風敵視リストであれば、戦闘中に生えた各種耐性もバフとして表示されそうな気がします。無条件で丸見えではあまりにも便利すぎますので、FF11 ならバフデバフ情報はライブラか見破るあたりを通さないと表示されないとしても納得できそうですけど。


無限に続けられそうなのでいったん切ります。

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