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◆怖い体験 備忘録╱第17話 友人宅にいたもの
学生の頃に知り合い、長らく文通(歳がバレますね)をしていた友人がいました。
彼女は横浜の人で、一度北海道へ遊びに来てくれたこともあり、数年後、今度はわたしが出向くことになりました。
彼女のお宅は、田舎では見たこともない規模の市営住宅の一角にあり、お母さんと弟さんと三人暮らしということでした。
2泊3日、ご厚意で彼女のお部屋に泊めて頂くことになり、少し観光したりしながら、一緒にたくさん絵を描きまし
◆怖い体験 備忘録╱第15話 黒い犬
20代前半でしたか、一時期社長秘書として商社にいたことがあります。
事務員から引き抜きに合い、6年ほど勤めていました。
その会社は雑居ビルの2階にあり、応接セットと事務机が5つ、会議テーブルがひとつ、それに小さな社長室がひとつという、大変奥ゆかしい事務所でありました。
建物はかなり古かったのですが、内装はリフォームがかけられていて、それなりに綺麗でした。
ただ働き出してからしばらくして、わたしは
◆怖い体験 備忘録╱第14話 電気の怪
以前、自室で金縛りを含む怪異に遭遇した時、なぜかトイレと廊下の電気がしばらく点かなくなったお話をしましたね。
今回は、オバケと電気のお話です。
以前お話した怪異の話⬇️⬇️⬇️
よく、ホラー映画なんかでも使われる描写。
オバケが出ると、電気が点いたり消えたりする。
あと、電話からオバケの声が聞こえてきたり。
はてさて、ところでオバケにはそんな力があるのでしょうか?
物理的にスイッチを押してい
◆怖い体験 備忘録╱第13話 祖父が来た話
あれは、実家を出て間もなくの頃でした。
その頃わたしは寮暮らしで、親の目を気にせず同年代の子たちと遊べる環境は目新しいことばかりで、それこそ毎日のように寝る間も惜しんで遊び歩いていました。
しかしだいぶ昔の話ですし、田舎暮らしのことでしたから、若者が遊ぶ場所など限られています。
せいぜいカラオケボックスか、ゲームセンターか、行きつけの飲み屋さんか。
そんな中、付き合った人の影響で、わたしは一時期
◆怖い体験 備忘録╱第11話 ペンションにて
前回登場した彼とは、3年ほどお付き合いしました。
これは、その彼とF市にあるペンションに泊まった時のお話です。
F市は、数多くの映画やドラマの舞台にもなった景勝地で、以前から一度そこに行ってみたいね、とよく彼と話していたのです。
ちょうどお互いに時間の取れたある夏、張り切ってお洒落なペンションを予約し、出掛けて行きました。
そこは、本当に童話に出てくるような可愛い作りのログハウスで、一階は暖炉
◆怖い体験 備忘録╱第10話 霊感は伝染する?
若かりし頃、お付き合いした人がいました。
豪放な性格で、絵に描いたような体育会系、頭っからオバケなど信じない類いの人種です。
なので、わたしが多少そういう傾向があるということを打ち明けた時も、粛々と肉体的金縛りのメカニズムを説明されたあと、俺がいるから大丈夫だよ、と言われました。
さて、お付き合いを始めてどれくらい経った頃でしょうか。
ひょんなことから職場の仲間と肝試しに行く流れになってしまいま
◆怖い体験 備忘録╱第7話 旅館の日本人形
これは、高校の部活動で旅館に泊まった時に起きた、ある騒動のお話です。
わたしは高校の頃、美術部に所属していました。
あれは2年生の頃だったか…
確か高文連の大会で、北海道のY市にある旅館に泊まったのです。
公立高校の貧乏文化部が大会で泊まる旅館と言えばだいたい想像がつくことでしょう。
そう。大変レトロで趣のあるリーズナブルな宿泊施設でした。
わたしたちの部屋は、二階の一番奥の突き当たりにあり、
◆怖い体験 備忘録╱第6話 夢との奇妙な符合
高校1年生の時、父が一念発起して家を建てたため、それまで住んでいた公営住宅を引っ越すことになりました。
生まれて初めて自分の部屋を持てるようになることもさることながら、数々の怪奇現象に悩まされたあの家を離れられることが結構嬉しかったことを覚えています。
わたしの父は比較的道楽者で、釣りと狩猟を趣味としていました。
わたしが物心ついた時には、父の友人や兄弟分(?)、釣りや狩猟の弟子を自称する人たち
◆怖い体験 備忘録╱第4話 K子ちゃんの話
又従姉妹の【K子ちゃん】が、とても強い霊感体質であるらしい、という話は子供の頃から何となく聞いていました。
噂話はよく聞くのですが、遠方に住んでいて歳もかなり離れていたため、実際には曾祖父の葬儀の時に一度しかお話しした記憶がありません。
実物の彼女は叔父や叔母たちと楽しそうによく笑いながら話をしており、その姿からはとても霊感体質など垣間見ることができませんでした。
自分も少なからずそういった体験を