見出し画像

Meta Platforms 24'1Q決算及びカンファレンス

前期アナリスト予想を大きく上回る決算を出しさらに初の配当も発表して市場を沸かせたMeta、デジタル広告セクターの筆頭格でもあり先日自社開発の大規模言語モデル(LLM) Llama(ラマ)をオープンソースで発表するなど話題に事欠きません。それでは注目の決算を見ていきたいと思います。※特定の銘柄に言及する内容が含まれますが、筆者の経験と知識に基づいて見解を述べているものであり売買の推奨ではありません。この先に進まれる方はこの件に同意したものと判断いたします。


24’1Q決算

Revenue 36.46B(364億6000万$)Consensus 36.23B Y/Y+27.3%
EPS(GAAP)税引き後1株利益4.71$ Consensus 4.32$ Y/Y+214%
DAP(daily active people) 平均3.24B(32億4000万人)Y/Y+7%
広告インプレッション数 Y/Y+20% 平均価格 Y/Y+6%
2024年通年の設備投資額は従来の30B~37B → 35B~40Bに増額予定


Meta 24'1Q Result and Guidance


Meta 24'1Q Key Comments

アプリファミリー事業の営業収益が57%増の17.66B、純利益は2倍以上の増加に対しコストと経費の増加はわずか6%と筋肉質な経営にさらにシフト。
マーク・ザッカーバーグCEOは2024年の良いスタートを切れたとコメント
(これだけ凄い決算出したらそう思いますよね)


24’1Q R&D、G&A推移

1QのR&D(主に研究開発費)は思ったより増えていない(Y/Y+6%)のとG&A(販売管理費)が19.8%増えてますが、かなり強い1Q決算だったのでそこまで気にする必要は無いかと思います。

24'2Q ガイダンス

Revenue 36.5B~39B(365億$~390億$)Consensus 38.33B Y/Y+19.7%
24年通期での設備投資を35B~40Bに引き上げたがAIやビジネスAPI(自社サービスやデータの外部公開、機能提供)が実際には収益化していない(Microsoftと比べて収益化のモデルが見えてこない)事に投資家が嫌気したとみられ現在AHで-16%と大暴落している。

決算カンファレンスコール

Mark Zuckerberg CEOのコメント
Llama 3を搭載したMeta AIは、自由に使用できる最もインテリジェントなAIアシスタントであり、優れた品質の製品を手に入れたので、多くの人がWhatsApp、Messenger、Instagram、Facebook内で簡単に使用できるようにしています。全体として、私たちのチームがここで達成した結果は、世界をリードするAIモデルとサービスを構築するためのインフラストラクチャを拡張する人材、データ、能力があることを示すもう一つの重要なマイルストーンであると考えており、このことから、今後数年間でさらに高度なモデルと世界最大のAIサービスを構築するために、さらに多くの投資を行う必要があると考えています。

AIの設備投資とエネルギー費用を拡大しながら、会社の残りの部分を効率的に運営することに引き続き注力していきますが、現実的には、既存のリソースの多くをAIに重点的にシフトしたとしても、これらの新製品から多くの収益を上げる前に、投資範囲を有意義に拡大します。

Facebookフィードの投稿の約30%がAIレコメンデーションシステムによって配信されています。これはここ数年で2倍に増加し、史上初めて、Instagramで人々が目にするコンテンツの50%以上がAI推奨になりました。

また、AIは、より関連性の高い広告を表示することで広告主に価値を創造する上でも大きな役割を果たしています。また、Advantage+ ショッピング キャンペーンと Advantage+ アプリ キャンペーンという 2 つのエンドツーエンドの AI を活用したツールを見ると、これらのキャンペーンを通じて流れる収益は昨年から 2 倍以上になっています。

また、Meta AIやその他のAIサービスの規模を拡大する際にも、引き続き効率性を重視していく予定です。その一部は、モデルのトレーニングと実行の方法を改善することで得られます。オープンソース コミュニティからいくつかの改善がもたらされるでしょうし、オープンソース コンピューティングで見られたのと同様に、オープンソースが改善に役立つと期待している主要な分野の 1 つとして、コスト効率を改善しています。

〈Zuckerbergさんって生粋のエンジニアですよね、AIについて熱く楽しそうに話している姿が想像できます・・・この貼り付けたコメントは全体の1/3程度しかなくメチャクチャ長いです。気を取り直していきます。〉

JPモルガンの記者から広告収益に対してより慎重になっている事はありますかという質問に対しSusan Li(CFO)のコメント
マクロ環境において不明確な点が多い為、2024年通期ガイダンスを示していないが広告をより効果的にし、広告主により高い価値を提供し続けることを期待しています。

一通り読ませていただいた(超絶長い・・・)感想としてMeta AIはGeminiやCopilotとはすこし違う方向でビジネス化をイメージしている様です。Meta AIの収益メインはやはり広告の様ですがビジネスメッセージングという分野で、プラットフォーム上AIを非常に簡単にセットアップさせることができるようにする事でかかるコストをさらに下げ様々な企業とクリエイターを結びつける効果的な広告を打ち出すことができると考えておられる様です。この規模が数年のうちに拡大し数億、数十億人の人がMeta AIを中核として利用してもらう事を当面の目標とされておられる感じでした。
(Elonさんとは違ったスケールの大きさというか違うタイプの天才ですよね)記事を書きながら大変多くの事を学ばせていただいた事に深く感謝いたします。最後に投資家目線で・・・売られ過ぎじゃないですかね!?


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?