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『チャットGPTに挑戦!らーめんガイコツさんの物語』

先日「アートケアひろば」で、チャットGPTに関するワークショップを開催しました。

チャットGPTなどAIの世界は、これからの子どもたちは避けて通れないので、利点と注意点を知って怖がらずに実践できるように、アートケアで子どもたちにできることをしたい。保護者の皆さんにも安心を届けたい。

ですが私は ITが苦手、がんばってやっている状態… ここは詳しい方にお願いすべし!と、真っ先に浮かんだのは、当会理事をしてくださっている奥誠一郎さんでした。
ITに詳しく、アートケアOBご家族で、美術鑑賞もご趣味。奥さんならアートケアらしさを出してくださると思い、お願いしました。

『チャットGPTに挑戦!らーめんガイコツさんの物語』

奇想天外な「らーめんガイコツさん」という言葉は、奥さんの息子さんMくん(今は社会人!)が小さい頃、アートケアひろばの「音ことばワーク」で創作した物語のタイトルです。
(アートケアでは美術の他に、音や言葉、身体表現のワークショップを実施しています)

ある日のワークで。五味太郎さんの絵本「がいこつさん」が大好き、ラーメンも大好きなMくんに、奥さんが「ラーメンがいこつさん」という言葉を発しました。するとMくんの中で物語がひらめいて、どんどん絵と言葉が出てきました。

奥さんは「”ことば”は、ただそこにあるだけで、無限のおはなしを生み出すスイッチにもなったりします」とおっしゃいます。
そんな奥さんだから、言葉とアートの世界のおもしろさを子どもに投げかけることができるのだなぁと思います。

4歳の頃、アートケア「音ことばワーク」ワークシートに親子で書き込み。
Mくんのイメージが湧くスピードがすごかった!

さて、話題のチャットGPTは、言葉の入力の仕方次第で、出てくる文章が異なります。
どんな言葉を投げかけたら、どんな話が出てくるか? 
今回はそんな試みを、みんなと経験してみました。

皆さんが手ぶらで参加できるよう、奥さんにデバイスを準備していただきセットアップもバッチリ。 
チャットGPTのあらまし、注意すべきことなどの基本ガイダンスも、奥さんにお願いしました。

奥さんがわかりやすいガイダンスを作ってくださいました

みんな好奇心いっぱいで、チャットGPTにお題を出していました。
チャットGPTの文章量は意外と多くて、出てきた回答は長文!
下段に、奥さんが記録してコメントしてくださった文書を掲載します。よかったらご覧くださいね。
チャットGPTは、事実でないことを事実のように答えますし、「これってあの有名なアニメ映画のパクリよね?」というような、著作権問題になるのはこういうことだろうなという回答もあったり。
とても興味深いです。

チャットGPTの文は長いので、その前に、参加したお子さんや大人の方の感想を。
(自主的に感想をお寄せくださいました!)

・・・・6年生 Sさん・・・・

「チャットGPT体験してみての感想」
よくニュースで話題になっているものを身近に体験することによって、どれだけすごい物なのかを具体的に知ることができ、今後の成長に期待することができた。
「ラーメンガイコツさん」の物語を誰も考えられないような視線からとらえられていて、かつ、その物語を一瞬にして作りあげてしまっていて便利な機能だなと思った。
「時計の短針と長針」の物語から、こんな物語を作りたいという気持ちが湧いてきた。
チャットGPTは人に夢を与えるものでもあるのだなと感じた。

奥さんのおかげで楽しい体験をさせていただきました。ありがとうございました。

・・・・お子さん2人とご夫婦で参加したYさん・・・・

チャットGPT 小学校から夏休み中、適切な活用をするようお知らせが配布されたものの、内容よく分かっていなかったので、今回セミナーを開いていただきとても勉強になりました。
最新技術とそのスピードに圧倒されっぱなしでしたが、AIから生まれたアイディアをアートなどにどう活かすか、上手な付き合い方まで教えていただけて良かったです。
夫も、説明だけでなく、実践を交えながら皆で考えられたのが良かったと言っています。
悪いところだけでなく良いところが知れたところも。
子ども同士の会話も自然と生まれていて微笑ましかったです。

・・・・奥さんが送ってくださったチャットGPTのログと奥さんの所感・・・・

 忘れないうちに、今日のセッションのうちで面白かったものの記録を書き留めて送ります。
 思ったよりずっと盛り上がってよかったです。
 子どもたちのなにかのスイッチになればありがたいです。

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「いろいろな感情が登場人物になる、小さい子供向けのお話をかいてください。ひらがなでお願いします」
ChatGPT
むかしむかし、あるところに、いろんなきもちたちがすんでいました。よろこびさん、かなしみさん、おこりんぼさん、びっくりさん、と、いろんなきもちはそれぞれちがういろをもっていました。
あるひ、まちのちゅうしんにおおきなつみきでおいわいのたんじょうびかいをすることになりました。みんなでつみきをつみあげるけど、だれもがほしいいろのつみきをさがしていました。
よろこびさんはきいろいつみき、かなしみさんはあおいつみき、おこりんぼさんはあかいつみき、びっくりさんはむらさきのつみきをもってきました。でも、みんながじぶんのつみきだけをつみあげていると、なんだかたのしくないな、とみんながおもいました。
そこで、よろこびさんが「みんなでいろちがいのつみきをつかってみましょう」といいました。すると、たんじょうびのつみきはにじいろのかわいいつみきやまになりました。
それをみて、みんなは「いろんなきもちがまざることで、もっとたのしく、うつくしいものができるね!」とわらいました。それからというもの、みんなはいろんなきもちをだいじにするようになりました。
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私(奥さん)の息子に似ている、とおっしゃった子の問いです。あの子は言葉が溢れて止まらない感じで、小さな頃の息子を思い出します。

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「1マイクロリットルあたりの象の体重の重さをキロで教えてください」
ChatGPT
まず、象の平均的な体重を調査します。アフリカゾウの成獣の平均体重はおよそ6,000kgとされています。
次に、1マイクロリットル(μL)あたりの体重を求めますが、体重は体積の単位であるリットルではなく質量の単位であるキログラムで表されます。この二つは通常、直接比較することはできません。ただし、比較を可能にするための方法として密度の概念を用いることができます。
水の密度は1g/1mL(または1kg/1L)と定義されており、ほとんどの生物の体は約70%が水で構成されていますので、密度は水に近いと言えます。ですので、体重(質量)と体積を直接比較するためには、水の密度を基準にします。
これらを考慮すると、1マイクロリットル(0.000001L)あたりの象の体重は、体重を体積で割ったものとして計算できます。つまり:
6,000kg / 6,000,000L = 0.001kg/L
したがって、1マイクロリットルあたりの象の体重は0.001mg(ミリグラム)となります。
ただし、上記の計算は大雑把な推定に過ぎず、実際の密度は、個体や種類によりさらに異なります。また、体重を体積で割った結果は密度となりますが、これを「1マイクロリットルあたりの体重」と表現することは一般的ではないため、注意が必要です。
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もう一人の小さな子の問です。質問の意味がつかめなかったけれどあえてそのまま放り込みました。
GPTは文字通り解釈して回答しています。
論理的には意味の通らない、いかにも小さな子らしい言葉の投げかけですが、AIは真面目に解釈して答えを探してるのが面白いです。

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6年生の女の子の問と回答は、なぜかLogに残っていません(残念です)が、すばらしかったです。
「時計の長針と短針を主人公にしたお話を作って」という問に対しAIは、
長身のステラと短針のエマ(名前記憶が薄いですが)の物語を書いてきました。
いつも時間が進む方に動いていたふたりがふと、時間を逆に戻して人々が驚く、というような話でした。
彼女もこの話が気に入り、絵本を書いてみたいと言っていました。

ChatGPTやAIはときに人間の創作の敵のように思われることも多く(そういう側面も否定できませんが)ありますが、このように人間の創作のスイッチを押す事もできるのではと思います。
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あと盛り上がったのが「空想レシピ」でした。

「パクチーとしいたけを使ったお菓子のレシピを提案して」
ChatGPT
「パクチーとしいたけのショートブレッド」をご紹介します。パクチーのフレッシュな風味としいたけの旨味が絶妙にマッチした、一風変わったお菓子です。

【材料】
パクチー(葉部分):20g
乾燥しいたけ:2枚
バター(無塩):100g
砂糖:50g
小麦粉:150g
塩:ひとつまみ
【手順】

乾燥しいたけは水に戻し、柔らかくなったら軸を取り除き、細かく刻みます。パクチーも同様に洗ってから細かく刻みます。
バターは常温に戻し、ボウルに入れて砂糖と一緒に混ぜます。まんべんなく混ざったら刻んだパクチーとしいたけを加えてさらに混ぜます。
別のボウルに小麦粉と塩を入れ、混ぜます。それをバターミックスに加え、まとまるまで混ぜます。ここで手で混ぜすぎると、生地が硬くなるので注意してください。
生地をラップに包んで冷蔵庫で30分ほど冷やします。
冷やした生地を薄く伸ばし、型で抜いてオーブントレイに並べます。
170℃に予熱したオーブンで、15-20分焼きます。焼き色がついたら取り出し、冷ましてからいただきます。
パクチーとしいたけの風味が引き立つ、ユニークで美味しいショートブレッドが出来上がります。ティータイムのお供にいかがでしょうか。

「卵とキャベツをつかった、少し変わった料理をおしえてください」
ChatGPT
「卵とキャベツのマーマレード」をご紹介します。これは少し風変わりな一品で、料理のアクセントとして使うことができます。

【材料】
キャベツ:1/2個
卵:2個
砂糖:50g
レモン汁:大さじ1
塩:少々
【手順】

キャベツは千切りにして、塩を少々ふり、10分程度置きます。
卵はよく溶きほぐします。
キャベツの水気をよく絞ります。そして、フライパンに入れ、砂糖とレモン汁を加え、弱火でじっくりと煮込みます。
キャベツが透明になってきたら、溶き卵を加え、ひたすら混ぜます。混ぜながら火にかけ続けることで、卵がキャベツに絡みつき、マーマレードのような状態になります。
しっかりと冷ましてから、パンに塗ったり、チーズと一緒に食べたりすると美味しいです。
この一品は、卵とキャベツの優しい甘さとレモンの酸味が絶妙に絡み合った、ユニークで美味しい料理です。モーニングのトーストに塗ったり、チーズと一緒に楽しむと良いでしょう。

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拙いセッションでしたがなにか面白さをそれぞれが感じてくれれば、と思います。この子たちは、まちがいなくAIを知的活動や創作の相棒にしていく世代だと思います。
もちろん、ややこしい問題は山のようにありますが、それでも僕は彼ら彼女たちが羨ましいと思っています。

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奥さん、ありがとうございました!
参加した大人も子どもも、和やかで充実したお顔をされていたのが印象的でした。
今回参加できなかった人もいるので、またぜひお願いします!


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