オリエンティアのためのセルフチェックシステム構築の試み


こんにちは、宮本(有村)知江子です。オリエンティア Advent Calendar 2023 22日目を書かせていただきます。図も華もない文章ですが、そんなに長くないのでお付き合いくださいませ。

<自己紹介>
オリエンテーリング経歴(45年):
都立国分寺高校 オリエンテーリング同好会→部11期
筑波大学オリエンテーリング愛好会8期
京葉OLクラブ/千葉OLK
国家資格:はり師きゅう師あん摩マッサージ指圧師

私のトレーナー歴(国家資格取得から)は20年。
これまで何回、学生向けの講習会をやってきたことだろう。
私のトレーナー人生はあと何年だろう。
その間に思いを継いでくれる若い有資格者が現れるだろうか。
誰も現れなかったら、その後の若い人たちはどうなるのだろう。
私が若かったころのように、ケガをしても処置法がわからず、そのうち運動から遠ざかってしまうのだろうか…。(私はどうにか留まったけど)
そんなことを考える暇があったら、次善策を考えよう。

トレーナーの立場からすると、オリエンテーリングは大変特殊なスポーツ競技である。

例えば、足関節のテーピングを非伸縮テープ(ホワイト)で行う。
これは他競技の視点からすると“非常識”である。“そんなにガチガチに固定したら、パフォーマンスがガタ落ちじゃん”というわけである。でも私たちは‘だってぇ、伸縮テープじゃ全然固定されないんだもん’と言ってホワイトを使う。

不整地相手の競技だから、それぞれのテレイン特性によって体の負荷が大きく変化する。
まんべんなく筋力体力がある人はそこそこ対応するが、どこか弱点がある人はてきめん故障する。
身体づくりと思ってロードトレを急に多く積むと、“それまで森をたくさん走っていたから筋力体力は十分!”と信じていたことがもろくも打ち砕かれて故障する。いくら森で鍛えていても、同じ動きの繰り返しには弱い身体かもしれのだ。

競技者への情報も極端に少ない。幸い競技方法や技術力アップの話は最近かなり増えてきた。でも体作り、ケアの仕方など、オリエンテーリングに特有な所を強調した情報はごく限られている。競技者たちは“スポーツの一般論”を参考にすることとなり、その競技特性から来る不整合もあって混乱する。

困ったもんだ!!

勿論、一般論の中にとっても参考になる話もある。マラソンやトラック競技についての情報の中にはそのまんま取り入れられるものも数多い。特に基礎的体力づくりには10kmマラソン向けのトレが参考になる。

どうやって情報を取捨選択したらいいんだ????
これは大問題なので、簡単には回答できませんわぁ。
ここであきらめず、オリエンテーリングに特有なところに着目し考えていくことにしよう。

どんなテレインにもそこそこ対応できるまんべんなく筋力体力がある人は本当に少ない。
だから、自分の特徴・弱点を知っておき、それを補うトレやメンテナンスをしておくことが、故障なくベストパフォーマンスを導くカギとなる。

オリエンテーリング競技のもう一つの特徴は、大多数の人が大学から競技を始めるということだ。小中高ではオリエンテーリングを体験することなく、大学で初めて競技に接する。だから、競技用の身体づくりもその時点でスタートする。それまで個々人がどんな競技種目を経験して来たかによりスタート地点が大きく異なる。そのため、新入生のうちに基本的な体力テスト(筋力と柔軟性)を行うことが大変有意義なことだと考える。

そこで、学生が自分たち自身つまりセルフで、その筋力や、関節や筋の柔軟性をチェックする仕組みを作れないかと『実現可能な夢』をいだいた。
まず「セルフチェックシート」などのファイルをビデオ付きでアクセスしやすいところに置いておく。各大学でこの「セルフチェックシート」を使い、新入生が定着した後の合宿や練習の合間に集団でチェックしてもらう。その結果を「フィードバック用のアンケート」で送信してもらうとともに、同じところに格納してある「セルフチェック解説」で問題点を解決する手がかり(筋トレ、ストレッチメニュー等)を見つけてもらう。私はフィードバックを基に、セルフチェック項目など、この仕組みの改良をしつつ、数年で恒常的に使用できる完成を試みる。
まずは、明日(12/23)に行われる日学合宿で初回のセルフチェック会を行ってみる予定。日学合宿の関係者の方々には大変感謝しています!!合宿参加者の皆さんと一緒に作り上げられたらなぁと楽しみだ。また、その時にビデオ(暫定版)が撮影できたらいいなあと考えている。

この書き方だと、この仕組みが使えるのは大学生だけということになるが、中高生でも興味がある人は問い合わせてくだされば、上述セルフチェックの仕組み一式を提供。また、社会人になっちゃったけどこの機会にチェックしてみたいと思った人も同様。もちろんシニアで最近衰えが気になるという方も“qzy10343@nifty.comに連絡ください”。

今のところ未定ですが、日学の技術委員会のページにこの仕組みファイル一式を置かせてもらえると思います。JOAにもアプローチしてそのHPのどこかに置かせてもらえると嬉しいですね。

さて、以上、私のこれまでの経験に基づく苦悩と今回の挑戦、実現可能な夢について語りました。最後までお読みくださってありがとうございました。2020年の裏カレンダー12/13にも投稿しています。併せて覗いてくださると超うれしいです!そして、是非、今後のあなたの身体づくりにこのセルフチェックの仕組みを生かしてくださいね❤。オリエンテーリング界の更なる発展を祈って。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?