2020年最後の日、私はまだ海の上にいる
今日は2020年の最後の日だから、私の素直な気持ちを記しておきたいが、なんて書いたらいいのかしっくりきていないのが正直なところだ。
しかしながら記さないのもむずむずするので、スタートアップ起業家としての1年目を抽象的に記しておく。
2019年、あったらいいなっていう理想の島を絵に描いた。
2020年は、描いた絵をみんなに見せて「ここだったらみんな暮らしやすいと思いませんか?私はそう信じてやまないんです」と言い続けた。
そうしたら「私もそう思う、きっとその島で暮らすのは心地よいだろうな」と共感してくれる人たちが集まってくれて、どうやってその島を探すのか、見つからなかったらどよのうにして創り出すのかを一緒に考えてくれた。
島を探すにも作るにもまずは海に飛び出そうと思って、自力でボートを作って漕いでみた。
しかし、私の場合、このまま航海するには同じ船では難しかった。エンジン付きの船と、私の知らないことを知っている仲間が必要だった。
砂浜に戻ることもできたのだろうが、理想の島に似たような島すら見つけていないのに戻るのはイケていないな、と思ってやめた。おもしろい土産話もすらない。
だから叫んだ。今度は旅をする仲間だからちょっと大きめに声を出す必要があった。
「こんな島を見つけたらみんなが幸せになれると思うんです。私はそう信じてやまないんです。一緒に旅に出てくれませんか?」
思ったより大変だったし、いくつかの別れもあったが、無事集まってくれた仲間たちと創り上げた船で航海が延長できることになった。
旅の途中で、たくさんの人に会って話を聞いてみたが、私が理想の島を見つける、創り出す方法について確実な答えを持つ人はいなかった。
わかってはいたが、誰もその島を実際に見たことがないそうだ。
ただ「かつて似たような島を見つけた時の方法なら知ってる」という人はいて、その通り実践してみたり我々ならではの方法を試してみては、やっぱりなんか違う、を繰り返した。
いま私がいる海では、私のように各々が理想の島を描いて探している人たちがたくさんいる。みんなさまざまな船を調達して、前に進んでいる。
航海計画は何度も修正・調整をされていく。
中にはいきなり高速船と多くの乗組員を準備できる人もいるが、いいなぁと羨ましがるのは違うのだろう。
理想の島を見つける、創るのに注目すべきはそこではなくて、同じ方角を向いている仲間たちと最大限に考えて行動していくこと。それが現実であり、本質だからだ。
とにかく、なにがなんでも「我々なら見つけ出せる、切り拓ける、創り上げられる」と信じ続けること。そして、誰よりも考え続けて、時には嵐に遭い激しい波に揺られても航海し続けることを、胸に刻んで。
2020年、支えてくださったみなさま、お世話になったみなさま本当に有難うございます。どうぞよいお年をお迎えください。
2020年最後の日に、まだ海の上で航海ができていることを有り難く思いながらも悔しくもある。早いうちに理想の島の上からお届けできるよう一生懸命頑張ります。
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