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【自動車教習所日記】初めて路上で運転した日

3月に入って、自動車教習所に入った。
2月の初旬にワーキングホリデーを終えてオーストラリアから帰国し、それから就職活動、3月に内定を頂いて時間ができたので入校した。

親からは「車の免許は車が必要になった時に免許を取りなさい」と言われていた。学生時代、地方に住んでいた私の愛車は自転車。遊びに行くときは延々と続く田んぼに沿って探検をするか、1日がかりで電車やバスを乗り継いで街まででるかのどちらかだった。就職とともに上京をし、移動手段が電車メインとなってからはますます免許から遠ざかっていった。

そんな私が重い腰を上げ教習所に申し込んだ理由は、今しかできないことの一つだから。4月に仕事が始まって土日を駆使して行ってもよかったが、そんな高いモチベーションは持ち合わせていない。それに、身分証明にも苦労するし、運転免許証をもっていないだけで損することが多々あるので、時間があるうちにさっさと終わらせたかった。

もちろんこの時期は繁忙期。教習生は800人を超え、私よりも10歳も年下の高校生、大学生ばかり。年上っぽい人といえば高齢者講習の人たちくらいだろうか。あと大型バイクの教習を受けている人たちにもちらほら。

通学を初めて約3週間。なんとか仮免許をとることができた。暇があるとはいえ、4月に入社する会社での配属先プロジェクトを決めるための面談が何回も行われており、そのたびに受講計画が狂っていた。最後の方は学科1コマがどうしても受けられず、最後の1週間は学科も受けられなければみきわめ(最後の技能講習)にも進めなかった。

ー*ー

昨日、初めて路上に出た。他の教習所がどんな場所にあるのかよく知らないが、私が通っている教習所は工場が広がっているエリアにある。すぐ近くには国道があり、初回から国道を走ることになった。

学生時代、教習所に言っている友人が口を揃えて怖いと言っていた合流を初回からやることになるとは思わなかった。加速しながらウインカーをつけ、直前で60km/hまで上げて、道を空けてくれたトラックの前にするっと入る。

怖すぎる。

…なんて思っている暇はない。この後も60km/hをキープしなければすぐに追突される。
工場地帯なので周りはトラックばかり。右も左も前も後ろもトラック。時折走る普通車もあるが、よく見ると同じ仲間(教習車)だったりする。トラックが前にいると信号は見えないし、車間距離を取ってもこの後に坂があるのか、カーブがあるのか全くわからない。いやこれは大変だ。運転する人全員を心から尊敬した。
しかもこの日は雨。3月に入ってから晴れの日が続いていたので初めての雨天走行。路面が濡れていると制動距離が何倍伸びる、学科試験前に叩き込んだ情報が頭をよぎる。しかし、今までのろのろ運転で教習所内を走っていたのである。何倍も何もない。

この日は冒頭に別の学習項目があったので、およそ30分の旅路。なんとか生きて帰ってくることができた。指導員の方にかなり助けられたが、路上を運転できたという達成感がわずかにあった。
これを10回繰り返した後には高速教習が待っている。いつまでも怖がっている暇はない。

ー*ー


私の近い親戚には50歳を過ぎてから免許をとった人が何人かいる。運転には身体的なさまざまな能力が必要なことから、歳を重ねるほど免許取得が大変と言われるが取れないわけではない。30代最初の挑戦。本当は仕事が始まるまでに免許取得までこぎつけたかったが厳しい。最後の学科試験は平日しか受けられないとのことで、入社してしまうと当面いけなさそうだから、まずはできるだけ早く卒業できたらと思う。

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