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心の傷にかさぶたができ始めていまして

おままごとみたいな恋愛を終えてから、2年と半年が経った。
それでもずっと、わたしの自尊心は傷ついたままだ。

古傷になれない傷から血は流れる

元彼はゲームが好きだった。
わたしはあまり興味がなかったけど、好きな人の好きなものは気になったし、楽しそうにしているなら全然良かった。

女が絡んでいなければ。

元彼はわたしと付き合って以降、ゲーム仲間の女とずっと一緒にいた。
わたしではなくゲーム仲間の女と距離を縮めていることに怒りが湧いたが、交友関係を狭めるようで言えなかった。
それなのに、別れるときに言われたのは
「俺はゲームが一番だから期待に応えられない」
…期待ってなんの?
っていうか、気に食わなかったのはゲームじゃなくて、ゲームに付随する女なんだが!
そう思って、ちょっと違うよ、ちゃんと話そうよ、と諭しても、事態は悪化するばかり。
あまりにも会話ができなさすぎて別れた。

後日、元彼はゲーム仲間の女と付き合った。
その事実とそれを取り巻く環境は、わたしの自尊心をますます傷つけた。
あいつにとってわたしは「趣味を理解してくれなかった元カノ」か。
言ってたことも全部嘘か。

被害妄想と笑われるかもしれない。
だけどこんな場面を想像してみてほしい。

たとえば、歩道の曲がり角で人とぶつかって転んだとする。わたしの膝からは血が出て、ぶつかった人に「ごめんなさい」と謝られたとする。
そこでわたしが「大丈夫です。わたしも不注意だったし、気にしないでください」と明るく振る舞ったからといって、膝から出る血は止まらない。

それと同じこと。

「大丈夫。わたしも言えなかったし、彼とはちょっと意思疎通がうまくいかなかっただけ」って思い込んでも、傷がついてしまえば血は流れる

つまり何が言いたいかというと、自尊心が傷ついてしまった以上、被害妄想は膨らむ一方だ。

「恋愛が苦手」から見えてきた自分

わたしは基本、その気になればなんでも成し遂げられると思っているお気楽お姉さんだ。
そもそもやりたくないことや苦手なことは「その気にならない」し。
だけどこのマインドは、恋愛となると崩れ去る。
「その気になれば誰とでも付き合えるけど、自分のことを好きにならない人にはその気にならないし」とはいかない。
自分に興味のない人ばかり追いかけて、可愛い子と自分を比べて落ち込み、好きな人の一番になれっこないと思ってしまう。

自分の顔面が好みじゃないから、可愛いと言われれば気持ちは有頂天。
彼氏がいないことがデフォルトだから、周りの友達が結婚していく中で羨ましい気持ちこそあれど、焦って妬んで自己嫌悪に陥ることもない。
結婚に関しては「自分にとって必要になったら、出逢って結婚するでしょ」ってスタンスだ。
と書いていて気づいたのだが、暗い話からだんだん明るくなっていっている。
なんだよ自分、めちゃくちゃ思考が単純かつストレートな人間じゃん。
頭の中でアルプスの少女ハイジが踊ってるじゃん。

お気づきだろうか?
こんな超絶シンプルお気楽ガールがさっきまで「古傷が~」とか言っていたのだ。
自尊心が傷つくって、こんなにも人を変えるのか。
あの闇落ちした過去は、わたしの人生に迷い込んだ異物だった。

人間は良くも悪くも忘れていく

本当はもう一人の自分がずっと言っていた気がする。
「もういいじゃん、忘れても」って。
強い憎しみで保っていたわたしの心は、いつの間にかまた一人で立てるようになっていた。
そっか。もう大丈夫なんだ。

頭の中の大部分を占めていた憎悪はやがて、8割くらいになって、半分になって、いまは3割くらい。
そのうちすべて忘れて、ハイジの牧場が広がっていくのだと思う。

あいつらの悪事を世間に知らしめたいって過激なことを思ったりもしたけれど、それはたぶん本当の願いではなくて。
わたしが心から願うことは、自分のことを一番好きになって、前向きにワクワクした気持ちで毎日を過ごすこと。

そんな世界でわたしは、どんな人物に恋をするんだろう。
闇まで愛してくれる人が好きだと思っていたけど、そもそも闇落ちさせない人が好きかもしれないって考えに至ったとき、好きな異性のタイプが過去の恋愛に引っ張られすぎていることに気がついた。

元彼と正反対の条件をあげるのは、今日で終わりにしよう。

こいつぁ最高だ!やめらんねぇぜ!
って思える相手に出逢えたらもう、わたしの恋愛物語は大ハッピーエンド・コンティニューだ!!

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