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一級建築士受験(学科)において心がけること

3.予備校の必要性について

結論:学科は不要。製図は初学者は必須

予備校で学科の対策ってどんなことするの??
って思う方いると思います。

私はS校に一時期通っていたので、その時の様子をまとめます。

授業のルーティーンについて

1.事前に宿題をこなす(予習)
2.授業前に予習の到達度テストを行う
3.授業
4.授業内容に関するテスト

という構成です。

この授業で使うのは、予備校のテキストからさらにエッセンスのみ抜き出して作成された小冊子。

エッセンス中のエッセンスです。

こう書くと、試験合格のための極意が書き留められているようで、なんだか期待しちゃいますよね・・・

でも実際は大したことありません。テキストの内容と変わらないんですから。

授業の内容も、テキストに載っていない、予備校のみが持っている情報を遺漏なく伝えてくれるものかと思いきやそうでもありません。

ぶっちゃけ、テキスト読んでるだけです。

授業を受けて私は思いました。
「このおっさんの読むスピードより自分で読んだほうが早くね・・・?」

次の日から授業でなくなりましたね・・・

学科は予備校に通わなくてもいいと思う理由の一つです。

もう一つだけ、皆さん今まで小中高大と学校を経て、沢山の授業を受けられてきたのでわかるかと思いますが

「授業は、個人(私)に向けたものでなく、受講生(みんな)に向けたもの」

であります。

「は?そんなのしってるよ!」思った方いると思います。

ではなぜ、あなたは「「みんな」」向けの授業を受けるのですか?

「そんなこと今更言われなくても知ってるよ」「テキスト見れば3秒でわかるじゃん」ってことをなぜ皆と膝突き合わせて勉強してるんですか??

はっきり言って、無駄ですよね?

ディスカッションのような皆でないとできない形態ならつゆ知らず・・・
先生から一方的に教えられる形態のどこに効率性が認められるのでしょうか・・・?

集団授業は時間の無駄なので、私はお勧めしません。

(ここだけの話、製図に進んだとき学科で見た顔の人はほとんどいませんでした・・・)

次に製図

次の二つの理由から私は通うべきだと思っています。

1.時間的制約
2.出題された建物用途による制約

まず1.時間的制約から

私は機械工学科出身で、はっきり言って建築はずぶの素人みたいなもんです。

エスキス?製図版?なにそれおいしいの??状態でした。

そんな人間が、独学で製図手法学ぶのは「困難ではないが、時間が足りない」です。

学科試験から1か月半で製図試験という中、「どうやって書けばいいの・・?」という状態で時間を浪費してはとても予備校組に敵いません。

学科合格から製図試験までは、「どれだけ図面を書いたか」が勝負を決めます。

素直に講師から書き方教わって、一枚でも多く図面を書いたほうがいいと思います。

次に2.出題された建物用途による制約について

製図のミソは、ゾーニングです。

共用部門、管理者部門、専用用途部門の動線をどのようにまとめ上げていくかが重要になります。

この作業を行う際に、「建物用途特有の室の特性」と「実際の運用方法」が重要になってきます。

R5の製図試験課題  「図書館」  を例に挙げてみましょう。

・閉架書庫を○○m2 設けなさい。

という出題があったとします。

皆さん、閉架書庫とみて実際の運用方法の想像はつくでしょうか?

司書の経験がある方であればわかるかもしれませんね。

閉架書庫とは、「管理部門に配置」し、「管理者(従業員)しか入れない室」で、「重要な書類が保管されている」、「蔵書数を多くするために可搬式の集密書架とする場合もあり」、構造的には「床スラブに小梁を多く設ける」などの対策が必要になる。また、「本の劣化を防ぐために無窓居室としなくてはならない」などの制約がある。
運用上は、利用者が管理者に対し、借りたい本を要求し「管理者が閉架書庫まで本を取りに行く」ため、室は「管理者ゾーンに配置しなくてはならない」。そのうえ、利用者の待ち時間を少なくするため「貸し出し受付スペースから閉架書庫までの動線が極力短くなるように」プランニングしなくてはならない。

・・・とまぁ、こんな感じで「建物用途特有の室の特性」と「実際の運用方法」を考えなくてはならないわけです。

どうですか?実際難しいですよね?

夏ごろに製図の課題発表があって、そこからその用途の建物にはどんな室があって、それらの室はどんな思想で運用されていて、ゾーニングや構造、設備的観点からどんなことに気を付けて製図をまとめ上げていかないといけないか・・・

1か月半でありきる自信ある方ならよいかと思います。

私はさすがに働きながらそこまでする自信はなかったですね・・・

以上、私が考える予備校の必要性についてでした。



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