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VRを使った住宅設計打合せ記録-3

こんにちは!アーキロイドの福井です。
取り組んでいることのお話の続きです。1.から読んで頂けるといいかも!
1. もっと面白い家作り...! の下ごしらえ中
2. VRを使った住宅設計打合せ記録-1 (プレゼンの仕方)
3. VRを使った住宅設計打合せ記録-2 (打合せてみての気づき①〜③)

前回は、建築用語を分からなくたってモノで会話できたり、プレゼン案から住宅内覧会みたいだったり、現実の寸法のまま体験できる面白さをを書いた。
そりゃあバーチャルリアリティなんだから、そうなんだけど、気づきの多さや今までモヤモヤしていたことに向かい合えてて、とても嬉し楽しい。

気づき④ 空間把握の仕方って人それぞれ

VRの世界に降りたったクライアントには、自由に見てまわってもらう。
図面で説明する場合は、順序だって(できるだけ)論理的に…を心がけていた。
それは、頭の中で住宅のプランを積み上げていっていく作業に近い印象。
VRの世界では、目の前に住宅が現れるので解像度を上げていくイメージかな?

(VRの世界で、デッキに座って日向ぼっこしている。現実世界では視線の先をモニターで共有)

外観から確認したい人、全体のプランを歩いてざっと確認したい人、気になっていたことをまず確認したい人、空間把握(理解)の仕方が本当に各々であることに驚いた。クライアントの視線の先がモニターに映っているので、言葉にしていない関心の濃淡の方が饒舌だったりする。

気づき⑤ 窓からの景色もそのまんま

周辺環境もVRの世界に再現してある。
提案する住宅の窓から見える景色や近隣との距離感の確認をする。
(一方的に設計者が説明というより、みんなで共有する意識が強い)
誰だって景色がいい窓が欲しいし、お隣の室外機や窓の正面に窓は欲しくない。

(VRの世界で、デッキに寝っ転がる夫。現実世界から微風を送る妻)

建て替えの場合は、打合せに伺った際に色んな窓から景色や近隣の確認していた。
以前、高台の住宅を担当した時に、2階からの景色を確認するため、2階の床の高さに合わせた仮設の物見櫓(ヤグラ)を建て、クライアントと確認したことがある。
とても景色が良く2階をLDKにしたのだが、絶景に対して壁になる(見えなくなる)位置まで、うまく共有できていなかった反省がある。(それも改善できる…!泣)

気づき⑥ 一緒に住宅づくりに取り組む感覚

VRの世界は、現実世界が気にならなくなるほど、どっぷり楽しめるようだ。
窓際でゴロゴロし始める。(現実世界では、床に寝っ転がってる)
ダイニングの椅子やソファに座った目線の高さで見える窓からの景色に、まったり〜と過ごし始める。(現実世界では、椅子に座ってる)
この窓から子供が、いってらっしゃいと手を振ってくれそうだと引っ越後の想像を始める。(現実世界では、エアーで何かを覗き込んでる)
デスクの幅は、このくらいでいいです。と手を広げる。(現実世界では、広げた手をまわりの人がメジャーで計っている)

(VRの世界では、階段を上っている)

クライアントが「とにかく要望を伝えなきゃ!」というより「こういうことってどうかな?」「あの要望はどうにでもなるから辞めます」と、提案した住宅に対して、美しさと生活の両方を拮抗させてブラッシュアップしていこうという姿勢をお互いに共有できている。

ゴーグルを外すと、総じて「あ、そうだった」と現実世界に引き戻されたような反応が面白い。

これってどうなんだろ?みたいな、もっと面白がれる気になるポイントありましたら大募集中です!備忘録の続きは、次回へ続く〜。福井


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