化粧を1ミリも知らない男がコミケで女装コスプレをした話
C102でコスプレ参加してきました。
サークル参加で本を出しつつ、自分自身がコスプレ売り子になってきました。
コスプレするにあたってとにかく大変なことだらけだったので、日記みたいな感じで書こうと思います。
ちなみに写真はここには載せてないです。(恥ずかしいので)
コスプレをするために最初にやったこと
コスプレしたい、夢見りあむになりたい、と思い始めたのが約1年前。
私のプロフィールを見た方は、「幸子じゃないんかい」と思ったかもしれませんがいったんそれは置いといて。
タイトルの通り化粧の知識など1ミリもなかったので、どこから手を付けて良いかまったくわからない状態でした。
①YouTubeで動画を漁りまくった
まずメイク動画をたくさん見ました。
ありがたいことに、調べればだいたいのことはネットに載ってます。
メイクのことも、自分のすっぴんをさらけ出してまで解説してくださる方がたくさんいます。
……と言いつつ、女装コスプレについてはあまり動画がなく、探すのに一苦労しました。
女性でも女性キャラクターになることを「女装」と言うらしいんですよね……。
生物学的に男性の方が女装して、かつ解説までしてくれる動画は多くはなかったです。(検索の仕方が悪い説はある)
とりあえず一番参考にした動画がこちら。
見つけた動画の中では一番わかりやすかった動画だと思います。
ここで紹介されているコスメの類はほぼ全部買いました。
とりあえずスターターデッキを買って、追加パック買っていこうみたいな感じです。(カードゲーマー脳)
化粧の手順も、9割方この動画の通りにやりました。
他には、
(りあむは地雷系だと思ってないけどニュアンスは地雷系にいけばいいかなあと探しているときに見つけた動画)
この動画は女性のメイク解説動画ですが、
何より下地が大事というのを知ったのと、
アイラインってそんながっつり塗りたくっていいんだ……
と衝撃を受けた動画でした。
その他にも、青木瑠璃子さんの顔面ナワバリバトルとか、とにかく男女問わずメイク動画は見まくりました。
②必要な道具をAmazonで買いまくった
実店舗に買いに行く勇気はさすがになかったので、必要な道具はほぼ通販で買いました。
先ほどの動画で紹介されていた化粧品はほとんどAmazonで揃ったのでありがたかったです。
スターターデッキ(?)を買うときはめちゃくちゃ手が震えました。
急に化粧品を大量に購入してるけど大丈夫?ってクレカの不正利用とか疑われたら、まあそれはそれで面白かったんですが、そんなことは起きなかったです。
化粧品はもちろん、ブラシとかビューラーとかヘアアイロンとか、メイク道具ももちろん持ってなかったので、必要になるたび買ってました。
Amazonで買えないものってないのでは?ってくらいだいたいのものはあります。
コスプレをするうえで困ったこと
①化け物が生成される
男性に見えるとか女性に見えるとか、それ以前の問題で、人間じゃない化け物が生成されるんですよ。
こんなのが会場にいたらアイドル(キャラ)に失礼だと思うし、不快感を覚えるレベルの。
とりあえず道具を揃えて(本当は揃ってなかったのですが)、動画の通りに化粧を始めても、「そうはならんくない?」みたいなの連発でした。
動画では「ここでこれを塗るとこんなに肌が綺麗になる」と説明していても、鏡を見て、ならんが???ってなってました。
ただ、後々調べたり、他の動画を見ていると、みんな当たり前に知っている前提が抜け落ちていたり、道具を持っていなくて適当なもので妥協した結果だったりすることが多かったです。
特に化け物たらしめていた原因は、「肌」と「顔面の大きさ」かなと思っています。
一番最初に紹介した動画では、下地は特に触れられてなかったのですが、顔の脂を拭き取って、何か下地をつけるだけでも全然違います。
適当に手で延ばすのではなく、スポンジを使ってムラが出ないようにするだけでも肌が綺麗に見えます。
普段から化粧をする人にとっては当たり前だろ、みたいなことが本当に全くわからなかったので、この辺はトライ&エラーの繰り返しでした。
顔の大きさについては、化粧で影を作って小顔に見せるとか、髪で骨格を誤魔化すとかも目から鱗でした。
(もしかしたら参考になるかなと思って買った『着せ恋』で言ってた、気がする)
一応、小顔マッサージをするとか、食事を見直して脂肪を落とすとかも多少心掛けました。
これは効果があったかはわかりません。気持ちの問題だと思います。
いろいろ試して、まあ人間には見えるか……ってレベルにはなった……なってたらいいなあって感じです。
②どこで衣装を買えばよいかわからない
できれば服は実店舗で買いたかったのですが、あらゆる店を探しても、りあむどころかアイマスのどのブランドの衣装すらほとんど置いてなかったです。
基本的に置いてあるのは、昔から根強い人気のコンテンツか、旬のアニメやゲームのキャラがほとんどでした。
(秋葉原のめちゃくちゃ隠れたところにある店とか探して、衣装を見るのは楽しかったです。怖くて秒で出ましたが。)
もうデレも10年前のコンテンツだもんなぁ……。
それはさておき、通販で探すことにしたのですが、ありがたいことにりあむのN+の衣装(ナース服のやつ)は大量にありました。
なんならAmazonにもあったので、ここで買えば良いか……と思って調べていたら、業者によっては写真と全然違う物が送られて来たり、そもそも納期通りに送られて来なかったり……という話が。
こればかりはコスプレ経験者に聞くしかないと思い、知り合いのレイヤーさんに聞いて、良さそうなところをいくつか教えてもらいました(ありがとう……)
評判を調べるだけでなく、SNSのフォロワー数で判断するのも手らしい。
あと、私服に近いコス(デレで言うところの特訓前)だと、普通のレディースでそれっぽいのを探すこともあるらしいです。
③頭のパーツの付け方がわからない
りあむの頭の上にナース帽みたいな感じで置いてあるやつです。
クリップがこの位置にあって上向きについています。
ハートのマークは正面に見えるはずです。
どこに引っ掛けるの……???
ウィッグは別で買ったので、商品の見本ページにはマネキンの顔が置かれるはずの位置に置いてあっただけでした。
りあむのコスプレをしている人の写真を漁りまくりましたが、基本的に正面の写真しかなく、そもそも形状が全然違いました。
最終的にはこんな↓感じにしました。
厚紙とかで輪っかを作ろうと考えていたところ、東急ハンズにいい感じの立方体の発泡スチロールがあったので、それを白い布で包んで支えにして、それらをヘアピンで髪に止めるという作戦で挑むことにしました。
④アホ毛が立たない
これは本番前日まで解決せずに悩んでました。
ウィッグを固めるスプレーがあるそうなので買ってみたのですが、確かに固まりはするものの根本が貧弱すぎて倒れる。
なんならスプレーが変なところまで飛んでしまい、前髪の一部が固まってしまったり……。
針金を使うことも考えて買ってみましたが、髪が細すぎて針金が丸見えになってしまう。
最終的には、
ピンク色の輪ゴムで補強&ボンドで固める&固まるまで針金で吊るす
という感じで頑張りました。
(結局時間経過で輪ゴムの上の部分で折れてしまいましたが)
⑤夢と希望が詰め込めない
でっかい/ふつう/たぶんふつうのでっかいの話です。
衣装のサイズが結構ギリギリで、普通に着るだけでも肩幅がキツく、脱ぎ着の度に衣装が破れないか心配なレベルだったので、詰め込む余裕はなかったです。
そもそもそこまで頭が回らなかったし、着るつもりもなかったけど、いずれ完璧にりあむになりきるとしたら避けては通れない道だなあ……と。
⑥右目が見えないので左目のメイクが難しい
これは共感できる人いるのか?って感じですが……。
私は右目が乱視で、右目だけで見ると基本ボヤけます。
矯正してもあんまり変わらないです。
なので、左目の上あたりのメイクは難易度が鬼です。
⑦お金が消し飛ぶ
具体的にいくらつかったかは覚えてませんが、1回1回の買い物がまあそれなりの値段だった気がしています。
とりあえずスターターデッキは30kでした。
コミケ当日の日記
まあそんなこんなで苦難を乗り越え(てない)、いろいろ準備をして迎えたコミケ当日。
1日目は一般オタクとして一般参加、2日目がサークル参加でコスプレをする、といった感じでした。
①1日目の日差しにやられ、軽い熱中症&肌が焼ける
1日目はとにかく日差しが強かった。
基本的に企業ブースにいて、東館よりは冷房が効いているところにいたとはいえ、入場前の待機列でめちゃくちゃソーラービームを受けた感があります。(日焼け止め貫通)
この日のために保湿クリーム?とかを塗って肌の調子を整えてきたのに、最後の最後でやらかしました。
②荷物がキャリーバッグに入りきらない
コスプレ衣装(靴含む)
メイク道具
セットしたウィッグ(台付き)
新刊、既刊(50冊くらい)
を前日になって詰め込んだところ、1泊分のキャリーバッグでは入りきりませんでした。
せめて新刊は直接搬入すべきだったのでは?いやでも当日まで新刊が本当にできているかわからんのもなぁ……。
幸いなことに海外旅行用か?ってくらいデカいキャリーバッグも持っていたので、そっちに詰め込むことにしました。
ウィッグはさすがにセットしたまま入れることはできなかったので、めんどくなって髪を傷つけない程度にコンパクトにして入れました。
その結果、逆にスカスカになったので、持っていく予定のなかったもの(針金とか)を適当に詰め込みました。
熱中症で普通に思考力が鈍っていたせいか、詳細な荷物のチェックはしなかったので、これが後々悲劇を引き起こします。
③メイク時間が足りない
サークル入場者が先行して更衣室を使える時間は、サークル入場開始の8:00から9:30まででした。
つまり1時間半でメイクと着替えをしないといけない。
ここが一番緊張していた点でした。
普段は動画を見つつ、新しい手法とかを試しつつ化粧をしていたので、だいたい2~3時間かかることはザラでした。
前日にカンニングペーパー作って、イメージトレーニングして、もう迷わずちゃっちゃとやることを心掛けました。
結局1時間ちょっとかけて顔面を整えて、服とウィッグは適当に着て、細かいところはサークルスペースでやるしかない、といった感じでギリギリでした。
あと、アイライナーの出が悪すぎて、思うような線が描けなかったのは悔しい。
ちなみに、更衣室は広いし、冷房効いてて快適でした(薄着で化粧しているので、むしろ寒いくらい)
④いくつか忘れ物をする
荷物を適当に詰め込んだので、普通に忘れ物をしました。
1.リキッドシャドウを忘れる
主に涙袋に乗せる、ピンク色のなんかラメってるやつです。
涙袋の強調と、ラメでめっちゃキラキラするのでたぶん可愛く見えると思います。
家に帰ったらベッドの下に落ちてました。なんでやねん。
なくても致命的ではないんですが、キラキラした感じが好きだったので、割とショック。
2.ヘアピンを忘れる
頭の謎パーツをつけるために使うヘアピンです。
これはマジで終わったと思いました。
が、針金をヘアピンっぽくして、髪に固定して事なきを得ました。
なお、詰め替える前のキャリーバッグに残ってました。
⑤ウィッグが後ろにズレる
頭パーツを付けるのは、ほぼぶっつけ本番だったので、重さでウィッグがズレることは想定できてませんでした。
あと普段の前髪が眉より上で、ウィッグを被ることによって視界が悪くなることに慣れてなかったので、無意識に上にあげていたかもしれません。
本来、りあむの前髪は目にちょっとかかるところまであります。
写真を撮ったあとに、眉が普通に見えるレベルで前髪が上になっていて、そこが一番悔やんでいるところです。
コスプレ姿を見た知り合いたちの反応
リアルな反応やめろ。せめて笑え。
これはちょっと嬉しかった。(このあと一緒に自撮りした)
1200%くらいお世辞だと思ってるけど嬉しい。
めったにやりとりしないけどDMで送られてきた。
わぁい。
その他雑感想
書くのに疲れてきたので、思ってたことを雑に箇条書きで書きます。
家でコスプレをしているとき、「今、急に災害が起きて避難しないといけないことになったら社会的に死ぬなあ」などと毎回考えていた。
自分のメイクした姿がお母様の若かりし頃にちょっと似ている気がしてなんともいえない気分になった。
更衣室に入ってきたときは男性しかいなかったはずなのに、出るときはみんなほとんど女性になってて面白かった。
女性キャラの姿で男子トイレに入る実績を解除してしまった。めちゃくちゃ緊張した。
座っているときどうしても股を開きたくなってしまうが、鋼の意思で閉じた。
普段存在しない位置に髪があるので、めちゃくちゃ暑かった。
逆に足の装備が貧弱なので、スースーした。(初めてスカートを履いたときに言いがちなセリフ第一位)
おわりに
想いのままに文章を書いたせいで、結局何が書きたかったのか全然まとまってないですが……。
勢いでコスプレをしたいと走り出して、コミケ直前になって冷静になっていけんのか?と震えまくってましたが、なんとかコスプレ参加することができて良かったです。
特に、幸子、飛鳥、りあむのユニット「K.B.B.B」で一緒に写真を撮ることができて本当によかったです。
コスプレの大変さが身に染みてわかりました。
コスプレイヤーさんに頭が上がらないです。
これまで自分の醜悪な顔面を晒したくないという気持ちが強かったのですが、自分の顔面をいじっているうちに、日常生活でも身だしなみを整えればなんとかなりそうという気持ちが芽生え、そういう意味でも良い影響はあったと思います。
コスプレの完成度としては、まだ全然納得できる出来ではなかったので、冬コミまでにレベルアップできたら、またやってみたいと思います。
具体的には、つけまつげやまつげ上あたりのアイライナーの引き方がちゃんとできれば、もう少し良さげに見えると思ってるんですが……。
あと、可能であれば、[ぶちあがれ感情]の現場参戦りあむのコスプレをしたいです。
それっぽい服を探すのが大変だ……。
がんばります。
(本を描くのも頑張ります)
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