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SEOを捨てるという選択も。中小ベンチャー企業はどう向き合う?2024年のSEO最新動向

中小ベンチャーは最新のSEO動向にどう向き合う?

イントロダクション

中小ベンチャー企業はリソースが限られるため「何をやらないか?」が大切。ところが、デジタルマーケティングはやれることが無限にあり、あれもこれもとにかく手を出してしまいがち。デジタルマーケティングの主役のひとつであり常に専門家・非専門家のどちらからも過剰な期待をかけられる「SEO」はその代表格でしょう。

この記事では、最新の「The Digital Marketing Podcast」のエピソード「The State of SEO in 2024」からの洞察を基に、中小ベンチャーが如何にこれらのトレンドをマーケティング戦略に取り入れることができるかを考察します。

The Digital Marketing Podcastについて

「The Digital Marketing Podcast」は、Daniel Rowlesがホストを務めています。彼はデジタルマーケティングの経験豊富な専門家であり、デジタルマーケティングのスキル向上を目的としたオンライン学習プラットフォーム「Target Internet」のCEOでもあります。このポッドキャストでは、世界中の専門家をゲストに迎え、最新のニュース、ツール、戦略、テクニックを紹介しています 。

2024年のSEO最新トレンド

①生成AIの活用

Chat GPTに代表される生成AIは、コンテンツ生成に革命をもたらしています。中小ベンチャー企業にとっては、この技術を活用して独自のコンテンツを迅速かつ効率的に生成し、SEOとユーザーナーチャリング(育成)の両方を向上させるチャンスです。常に人手不足に悩む中小ベンチャーにとっては、生成AIをフル活用することで有望な新規見込み顧客にリーチし獲得し効率的にナーチャリング活動を行うことで、競合他社と差別化を図ることができます。

ポッドキャストでは、生成AIがSEOに与える影響についての機会と課題が議論されました。特に、生成AIを利用したコンテンツ作成が効率とスケーラビリティを大幅に向上させる一方で、コンテンツの品質と独創性の管理が重要であると指摘されています。Googleは、良好なユーザー体験を提供する高品質でオリジナルなコンテンツを評価します。これは、後述のE-E-A-T(専門知識、権威性、信頼性、経験)基準に沿っています。AIによって生成されたコンテンツは、これらの基準を満たしていなければならず、検索エンジンで上位表示をするためには、特に重要です。AIが生成するコンテンツがあまりにも一般的で、新しい洞察を提供できない場合、Googleのアルゴリズムがユーザーに有益でユニークなコンテンツを優先するため、評価が低くなる可能性があります。

そのため、マーケターはAIによって生成されたコンテンツを慎重にレビューし、品質基準を満たすように修正することが重要です。人間の創造性とAIの効率性を組み合わせることで、読者にとって魅力的で価値のあるコンテンツを生産することが可能です。

②E-E-A-Tを中心としたコンテンツ戦略

GoogleのE-E-A-T基準は、専門知識、権威性、信頼性に「経験」を加え、よりリッチなユーザー体験を提供することを強調しています。中小ベンチャーは、これらの要素をコンテンツ戦略に組み込むことで、検索エンジンの表示順位を改善し、顧客の信頼を獲得することが可能です。特に、製品やサービスに対する具体的な経験や成果を前面に出すことが重要です。

これからは、特に有資格者や専門人材を抱えている、また、権威性がある公的な組織などとの、コラボレーションをしてコンテンツ作成・発信することなどが重要になるかもしれません。ニッチな分野に強みがある中小ベンチャーにもSEOで存在感を増して成果を得るチャンスが拡がっているとも言えます。

③アルゴリズム更新への迅速な適応

SEOの世界では、Googleのアルゴリズム更新に迅速に対応する能力が求められます。中小ベンチャー企業は、これらの更新を機に、SEO戦略を見直し、最新のトレンドに基づいた最適化を行う必要があります。コアウェブバイタルズ(ウェブサイトのユーザーエクスペリエンスを測定するためのGoogleが提供する指標群、コンテンツの読込み速度など)の最適化や、モバイルファーストの設計は、検索エンジンの表示順位に直接影響を及ぼし、ビジネスのオンラインプレゼンスを強化します。

リソースが限られる中小ベンチャーのマーケティング担当がGoogleアルゴリズムの変化にリアルタイムで対応するのはなかなか難しいでしょう。BtoBビジネスであれば、半年に1回などSEO の専門業者やコンサルタントに相談して最新のアップデートに対応する程度でも充分かと思われます。

結論

2024年のSEOトレンドは、中小ベンチャー企業にとって大きな機会をもたらしています。これらの変化に適応し、新しい技術を取り入れることで、マーケティング効果を最大化し、競争優位性を築くことができるます。一方で、リソースが限られる中小ベンチャーとしては、どこまでやるか?何をやらないか?極論、対象となるキーワードの検索エンジン上での競争環境、検索ボリューム、などによってはSEO に力をいれない、あえて捨てるという選択もあると思います。

ぜひ、ご自身のビジネスを取り巻く内外の環境をよく理解された上でSEOに向き合って、適切なご判断をされることをオススメします。

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