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【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~ まとめ

#異世界転生/冒険/女主人公/現代/チート/魔法/百合/TS/追放/転生#
202,015文字


※以下、最終話まで読んだ感想です。ネタバレNGな方はご注意下さい※
 

 

 

 
 オディールという貴族令嬢に転生した元20代のサラリーマンが、砂漠にゼロからの村作りをする様子が丁寧かつテンポよく書かれている前半。対して後半は意外な急展開を迎えます。
 ガラっと変わったように見えても一貫して私が感じていたのは、オディールたちは物理的に村を作っていただけではなく、その意志や行動で世界を選んでいたということです。
 
 一番驚いたのはローレンスに聖水風呂を勧めたことです。絶対に悪用するだろうと、読んでいてハラハラしました。ですが逆にオディールがあの時あの選択をしなければ、ローレンスと手を取り合うことは難しかったでしょう。
 
 因果応報というのはエクセルでいう抽出のようなものでしょうか。似たような魂、世界を望む人ごとにそれぞれ専用のシートへ集めているのかなと、後半を読んでいて予想しました。一つのシートが、ファンタジーではなく私たちが普通に言う「住む世界が違う」の世界。
 
 オディールは自由を求め、新しい出会いを受け入れることを選びました。だからオディールの周りには、自由に考え新しいものを受け入れる人たちが集まったのかなと。
 
 伝統を重んじることは悪いことではありませんが、貴族たちは囚われるレベルまで伝統のみを選んでしまいました。その結果もうオディールとは同じブックでも違うシートの住人だから、前例のない光に包まれた神託や王宮に落ちた雷というヒントがあってもオディールの真の力にたどりつけなかった。
 
 特に公爵はオディールに手駒以外の気持ちを少しでも向けていれば、はっきりと神の力に匹敵すると教えてあげようとしたオディールとの未来があったかもしれません。オディールの「え……?」や「よ、よろしいのですか?」という反応に胸が締め付けられました。この場面までオディールは公爵に、刺繍糸一本分くらいの繋がりを感じていたのではないでしょうか。それさえも公爵が断ち切ってしまった瞬間だと思いました。くすぐるように垂れ下がっていた糸のしまつをオディールがするのは後半になってからですしミラーナや自分をどうするつもりかが決定打でしょうが、私はこの部分がとても大きい気がしています。
 
 ちなみにこれは最終話にも当てはまると思っています。
 20年予定が埋まっている女神に時間を割いてもらえたから、オディールは間の悪い呼び出しに悩まされる。というのは考え過ぎでしょうか?
 物語の前半はどちらかというと温かい住み分けでしたが、これこそ因果応報ではと私は苦笑いしました。
 
P.S.
 ヴォルフラムが子供たちも踊りに加わったら音楽を変えたことにキュンとしました。

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