矢乃荒樹

ここに詩のような日記のような思いつきの雑文のような ひ、お(ひを)を流していきます、そ…

矢乃荒樹

ここに詩のような日記のような思いつきの雑文のような ひ、お(ひを)を流していきます、それだけ

最近の記事

氷魚5月13日 「保谷和太鼓」

マイイタコバイバイ さよならマイイタコバイ 太鼓の音はここ こここの音が しみるんだだだね ぼくの全身で りんご飴に座っていたさ マイイタコバイ 祭り装束の足が 綿あめから出てきて ばばんがばんばんて 太鼓のひびきに叩かれるから ぶんぶん覚まされるみたいで いびきの向こう ほそいみこしが運ばれて 露店のくらがり 串を渡し合う心が燃えて 電気がついた 空に振り上げた十二本の腕ばい 空に届かないから 振り下ろされる ばい 忘れてたこと 体は覚えてばばばば ちゃんとさよ

    • ライトヴァースな、(詩?)羽音

      ライトヴァースな、(詩?)羽音 ほんの少し光がさしてきた ただ思いたくて 手当たり次第を光らせているのかもしれない まだ判別がつかない 適当に歩いてしまったら 判別がつかなくなる  真顔で歩いていくうち 暗くなる 夜明けなのか 夕暮れなのか いま踏みしめてしまった 草いっぽんない舗道の 足音 (ぷに、ぷにっ、) 明日に近づきながら 昨日に帰っていく 今日という一日 夢中でがらくたを作っていた そのなかでひとつ 光っているのがある くちばしで水を飲んでくれた(人) がら

      • ひお5月 詩の修繕 何かに触発されて書いていく言葉が意味をなさなかった土曜日、爆質だ

        爆質 ふるいウタを、お持ちですね。 と言われて 忘れていました 髪にさらし降る くしかごのいわぶち しぶくはごろものとんぼが二列につらなって爆室に入るのが 今日でした 少納言からダイナサウルスのこいぶみ もぞもぞと しわぶくはごろものいわぶち 保険のきくはんいで 爆質をかけなさい今日は眠りなさい 明日になれば 何も変わらないただ決意がにぶくなる それだけのことです 明後日になれば あたらしいウタと替えてもらえますか あたしんちはカードが使えないのです 爆質をかけてもらっ

        • ひお、 旭川サブレの影響

          白黒のバンに乗っている数人が侍のように前方を見ていた 特に斎藤くんが前方を見ていて車のサイズからしても明らかに斎藤くんは大きかった、見据えていた、ぼくは斎藤くんはピッチャーだったと気づいた 彼は侍の姿勢をしていた 車窓から見える家は急に燃える家があった、ぼくは気づきながら前方を見ていた 旭川市を北上していく感覚があった 目が覚めた。東京、郊外、の畳のうえで 目が覚めてから、旭川市を北上していく感じ、と、言葉で思ったのかも知れない、ここからは起き上がるだけ。北上の続きではなさそ

        氷魚5月13日 「保谷和太鼓」

          honはどこへいった

          もともとのエネルギーが弱いのだ、と感じることがある。だからどこをどう直してもよくならいと。(自分みたいじゃないか)それで書き直し続けてしまうことがある。 「本はどこへいった」                おかしなリズムで歩いている 二十メートルほどの行列に 暗がりのなか近づくと 阿波踊りの練習 ぼくも最後尾について 一緒に踊った コンビニに寄ると 本のコーナーは箱ばかり 本のかたちをしているけれど 生き抜く工具 キャンプに使える便利なエプロン それらを手に取り ひとつ

          honはどこへいった

          氷魚もう4月だった・・「ハイジズ・ハイ」

           ハイジズ・ハイ              何も音沙汰がない というかたちで自分にかえってくる音が あめいろのかえるになってひっついたり じんせいをあらったりしています 一番 サードの子が光る、と話すおじさんたちに耳をそばだてて、永久的に大人になれない気が していた 二番  木曜日 エレベーター使う盗塁王、は、 バッチコーイ音楽のダンス グランドに立つ理由とは水溶性の 地下アイドル 三番 おしえて、おじいさん 二回たずねてへんじがないから ハイジは 草野球のグランドに

          氷魚もう4月だった・・「ハイジズ・ハイ」

          二月三十日

                       やっと2月のカレンダーをはがした まだ数日あると思っていた 短い月 うるう日に生まれた人は 四年に一度しか年を取らない そんな話を母としていた冬 市役所に問い合わせるでもなく ネットもなく 17歳のおばあさんを想像していた頃 窓の内側に水滴がたまるので  雑巾で吸い取るのが 新しい仕事になった 窓は随分進化しました 暦からはときどき  水滴が落ちてくる 70歳のおばあさんは今では若いですね 働く理由があり できることと できなくなっていくこと

          二月三十日

          DOGSON寺

             生けるサバエドッグ、 もはやボルガライス死。 生けるサバエドッグ、 もはやボルガライス死。 生けるサバエドッグ、もはや 由比ヶ浜にすむ蛾が天候につられてうたうヴヴ、胃がドッグ・ソング。 原形をとどめない時代劇のたおれ方とセリフ (みずぼとけのおとがしている) みずぼとけ、の、おとがしている あれつちぬすびとはぎを抱いていた クリシェ意味知らずを、靴下にはいていた 桃が眠るときだ サブスク、崇高なる人生。 サブスク、崇高なりそうな、り、 生けるサ

          DOGSON寺

          氷魚3月「それはそれは迷子センター」

          わたしへの賛美も罵声もきこえないところへ バスに揺られて それはそれは迷子センター前で降りる と空の色、と吸気の感触で都道府県がわかるのだが いくら吸ってもわからなかった 家へ帰ろうと思えるほど遠くへ来たのに 足任せで歩けばからだが覚えていて 方角はあとからついてくると進むうちスイカの残額もなくなっていた それはそれは迷子センター前は煙で混雑している どちらへ歩こうか 帰れないとわかっていて ここが家にもなる うっすらした思いは煙やがて 人の姿になり人々、やあ、 街を作り始

          氷魚3月「それはそれは迷子センター」

          ひ、お 光のような青い白い

          谷川俊太郎の詩を読んでいると、青白い光のようなものを 感じることがある。最近、現代詩手帖だったと思う、掲載された詩を読んでいて、それを感じた。 ずいぶん昔だが、彼の詩の文庫本を買って読んでいたことがある。その時も青いような白いような感じがしていたが、言葉で捉えて思うことはなかった。 光?のような感触。 それは余白にあらかじめ眠っているのか、文字のほうに宿っているのか、私は何を言っているのか。 私が読む、という行為のなかに自然とさしこんでくる光、のような、感触。 けして得体の知

          ひ、お 光のような青い白い

          ひお、3月8日 

          やっと更新ができた。見ている人がいようと、いまいと。 ダイナマイトです、見たことがありませんか 理由があって、それを記すと穴に落ちてしまう気がするから黙っておく ひお、3月8日 詩を一個おきます よるのことほぎ               矢乃荒樹 じぶんの骨を編んで作った (い)草のおとに座るとき 認められない(み)とりの骨は、ため込んだ草のなかへ、じぶんを通した針を刺しては、風にしていく。生まれたみどりの骨、置き場所のないみどりの骨を重ねて、並べて、畳を編み上げていく

          ひお、3月8日 

          二日分のひお

          体調わるいときに詩が書ける現象があるが 健康なほうがいいにきまってるじゃん と声がして ひお、ひお、2月11日 しばらく低浮上ですと胸で言いながら書いたりしている、雪どっかーん、窓ばっしゃーん、 寝る前に三つ よかったことを記録するといいそうだ 一度濡れたら乾かない雑巾は根性 ど根性カエルが有名だ。 根性を探してみたら根性は自分で根性を出していた人には出させたくないと今は思ってるようだった とにかく何とかしなくては、という状況は減ったがなくなったわけではないの

          二日分のひお

          hio2月の7日

          茶新 ぎほこと 逆さにするのは容易だが 体で逆立ちするには力がいる もうできないかも知れない ちだかさの座りが悪くて ちだかさかだちにすれば回文となる hioih、ひお、ひお、鳥がないている 有言実行からずれて 行き止まりでアイテムをつかう 願いを口にしたほうがいいという人と 紙に書いてしまっておく人 イメージする人などがいる hioih、ひお、ひお、鳥がないている 日本の人口を、詩を書く人の総数で割って出た余りに バナナをぶつけたり、夜のおしょうゆをたらすと マリオ

          hio2月の7日

          2月4日ひお、雪のまえぶれ

          雪がふるというので一年以上前に書いた雪の詩を思い出して書き直していた、はかあらし、という言葉がでてくる、 昨日まかれた豆をカラスが食べているのをみた、と付け加えるともう去年の詩とは言えなくなった、まだ完成しない、は降っている 詩について思うこと。キャベツを出したら、そのキャベツを深めて何かにしようとする定型を最初からやぶっていること キャベツでなければならないほど情動がキャベツならキャベツと書くしかない、がまわっている と牧師は言う 詩を書き始めたのはコロナ禍と呼ばれた頃

          2月4日ひお、雪のまえぶれ

          ひお、2月3日詩豆のふくらみ

          息は宿る が や ど 陸は眠る が ね む り 亀! ! 十二支のはじまりを亀にしてしまった 二 支 の 亀 !ワンクリックで 一年中笑いっぱなしの神さまがいないこと 鬼 は 内は外の福は内は は 鬼

          ひお、2月3日詩豆のふくらみ

          氷魚1月31日 この期間限定の宇宙旅行、

          チェーンに属しているわけでもないのに、品ぞろえがよく、コンビニと呼ばれている小さな商店があった。店に入ると、レジらしき場所の奥にのれんがかかっていて、テレビの音がしてくる。コンビニのようにいらっしゃいませ、とは言わない。お客の気配を察知して、腰を上げるシステムのようだった。 この、期間限定の、宇宙旅行、ひとつ。 私は小さな踊る箱を店主に、店主らしき人物に渡した。 レジと私の間には川が流れていて、たくさんの親戚の顔があった。 店主は川をようやく渡り私の頬まで近づいて、踊っている

          氷魚1月31日 この期間限定の宇宙旅行、