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#20 成人後はもつと深刻になる成長ホルモン分泌不全|発達障害児を分子栄養学で育ててみた

なかなか背が伸びない息子は「成長ホルモンを分泌不全」でした。成長ホルモンの注射の治療は、15歳まで、または、身長が150cmに達したら終了です。

息子は小学校4年生の時にこの治療が始まり、15歳になってお誕生日を迎えて終了しました。ということは終了する頃にまだ150cmに達してなかったということです。

でも終了してもそのまま身長が伸びてくれたんです。今現在は160cmちょっと。男子にしては少し背が低いんですけれども、とりあえず160cmになることはできました。

成長ホルモン注射が15歳で終了することに実は意味があるんです。男の子の場合は16~17歳頃までが第二次成長期で、この時期に成長ホルモンが活発に分泌され、背が伸びたりします。そして性ホルモンが分泌されたら、男の子の場合は髭が生えたり、声が変わったり、また、筋肉も女の子と比べるとどんどん筋肉隆々になってきます。

これは全部この男性ホルモンの影響なんです。ですから、この時期に投与することは、第二次成長期をサポートする意味があるんです。

成長ホルモンは、徐々に低下していきますが、なくなるわけではないです。40代50代、高齢になっても成長ホルモンは分泌されているんですが、やっぱり少なくなっていきます。

この成長ホルモンを成人後に注射で補ったらどうなるでしょうか?

第二次成長は特別な期間です。20歳を過ぎてから、成長ホルモンの注射をしでも身長が伸びるわけではない。正常にこの成長ホルモンを使うという意味では、やっぱり15歳前後で終了するのは妥当だと思います。

では成人後は? 注射が終わった後はそのままにしていいのかどうかなんです。当時の私は知識がなくて、とりあえず成長ホルモンのお注射をしてなんとか160cmになったからラッキー。良かった、この注射が受けられて、と、そのぐらいの感想しかなかったんですよ。だけど違います。

通常よりも成長ホルモンが分泌されなくて、どうなるかというと、急激に生活習慣病になるんですよね。

成長ホルモンが出ることによって新陳代謝が促されているわけですから、新陳代謝が低下してしまうと食べたものをエネルギーとして効率的に使えないんですね。だから、体の中でこの使えないものが脂肪に変わって蓄積しやすいということです。

ですので、飲酒しなくて、お菓子や麺類などの糖質を食べなくても、いわゆる生活習慣病、脂肪肝とか動脈硬化とか心筋梗塞とか高血圧とか、こういった生活習慣病には非常になりやすいということなのです。

生活習慣病のリスクを注意しておかないといけない。
ここまで教えてくれるドクターがいませんでした。

息子は低体重で生まれて、小さい頃は身長も低くって、小学校の低学年なんかクラスで一番手が低かったし、2歳違いの妹に背を追いこされて20cm ぐらい差がありましたからね。私は、非常に小さい息子がかわいそうで仕方なかったんですけど、成長ホルモンのお注射を打ったら、成長が促されましたから、やっと人並みになったかなという風にちょっと喜んでたんです。

ところがやっぱり、息子は20代の中頃になぜか急激に横に成長するようになりまして、あっという間に今メタボです。もうびっくりするほど。あの小さかった息子の面影は全くありません。

ある学会でたまたま研究発表を聞いていたら、成長ホルモン分泌不全患者の脂肪肝の症例報告があって、私はびっくりして聞き入ってしまったんです。その内容は、原因不明の脂肪肝。飲酒もなく、糖質もとらず、また、医師の指導のもとに厳密に食事制限を行ってもどんなに頑張っても脂肪肝の改善ができなかったという症例報告でした。

肝臓は、再生能力が非常に高い臓器なんです。通常なら、飲酒を制限したり、糖質制限、例えばパンをやめるお菓子をやめるとか麺類をやめるとか、そういったことをしたらであっという間に良くなるんですよ。

ところが、この患者さんに関して言えば、どのようなことをやっても全く改善が見られなかったと、それでを調べてみたら、実は子供の時に成長ホルモン分泌不全という病気でホルモン治療を受けていたということが分かったという内容だったんです。

通常の生活で生活習慣が乱れていなくても、生活習慣病になってしまう。

一般的には脂肪肝、高脂血症、動脈硬化、単純に体脂肪の増加の肥満…こういったことが避けられない。ですから、非常に注意しなければならないですよ。という内容だったんです。びっくりですね。本当にショックでした。

ちょうどこの学会発表を聞いたのが、息子が医学部に入る頃だったので、早速息子にこの内容を伝えました。「あなたは今後もしかしたらメタボになるかもしれないから、やっぱり食事は徹底しなきゃだめよ」って。

息子は、真面目に糖質制限をやっていて、玄米を炊いて朝は納豆とかめざしとかを食べているんです、こういった食事をやっても、やっぱりメタボは阻止できなかったんです。

なので、途中から、私は肥満防止のためのサプリメントを息子に送っています。特にビタミンB群、これは脂肪の燃焼を促しますから。それから、紅麹やら EPAとか亜鉛とか、いっぱい送って息子に飲んでもらってるんですけど、でもやっぱりこのメタボは止められなかったということです。

本当にこれは今後取り組まないといけない私の仕事だと思ってます。息子を健康に。大事にですね。医師という仕事をしっかりしてもらわないといけないので、今後も取り組んでいく私の課題だと思っています。

お知らせ

沖縄県宜野湾市「新垣形成外科」にて分子栄養学に基づいた栄養療法を行っております。遠方にお住いの方へは、ZOOMでの栄養カウンセリングを行っています。どうぞお気軽にお問い合わせください。

新垣形成外科

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