見出し画像

驚きのスターシップ試験飛行3回目

いやあ、すごいものを見てしまった。
いつまでも見ていられる映像だった。

日本時間の2024年3月14日22時25分頃、スペースXが新しい宇宙輸送システム「スターシップ」の3回目の試験飛行を実施した。スターシップは1段目にあたるスーパーヘビーと2段目であり宇宙船部分であるスターシップを組み合わせたもので、組み合わせた状態で全長120mもの。なんでも、牛久の大仏を同じ高さらしい。こんな大きなものが果たして宇宙まで飛んでいくのかと思ってしまう。

スターシップの試験飛行は2023年4月20日に1回目が、同年11月18日に2回目が実施された。両方とも射場から打ち上がったものの、1回目は1段目と2段目が分離できずに終わり、2回目は分離できたがその後すぐに指令破壊となった。試験飛行のスピード感は速いが、あと数回試験をしないとしっかり飛行できる状態に持っていくのは厳しいかなと思っていた。

そして、3回目の試験がおこなわれた。あれほど大きなシステムの試験飛行を1年間に3回も実施するスピードはものすごい。なんでこんなに早くできるのか不思議だ。お金の面も含めて周到な準備をしているのだろうけれど、驚異的としか言いようがない。

今回のスターシップのライブ中継はスペースXのX(旧Twitter)でおこなわれていて、イーロン・マスクが相乗効果を狙ったのかなと思った。

スターシップの打ち上げは、予定していた時間から1時間半ほど遅くなったもののしっかりと打ち上がった。スーパーヘビーのエンジンもすべて点火したようだ。その状況を僕もX(旧Twitter)で連投してしまった。その投稿で3回目の試験飛行を振り返ってみよう。

宇宙機の打ち上げや飛行は打ち上げの部分だけは見ることができても飛行中の様子は画像や映像がないとか、後から画質の悪い数枚の画像が出てくるとかいうことはあったけれど、リアルタイムできれいな映像で見ることができるとは、すごい時代になったものだ。

クルードラゴンの打ち上げなどで経験していたところもあったけれど、巨大なスターシップで、しかも試験飛行の段階で、その様子を余すところなく見ることができるなんて、すごい。映像だけでなく、スーパーヘビーでスターシップのステイタスなどの情報も確認できる。何てオープンなんだ。前日にスペースワンのクローズな体制に辟易した身としては、コントラストがすごすぎる。企業文化の違いといってしまえば、それまでだけど、日本の会社ももっとオープンにしてほしいものだ。

スターシップは再突入して上空65kmまでは到達したものの、そこで信号が途絶えてしまった。もしかしたら空中分解したのかもしれない。予定していたインド洋への着水までは実施されなかったものの、ここまで達成できれば大成功ではないか。確実に時代が1つ進んだ様子を目撃したと感じるほど、衝撃的だった。

これから宇宙開発はどのように進むのかとても楽しみだ。JAXAや日本の企業にもがんばって欲しい。

サポート頂いたお金は、取材経費(交通費、宿泊費、書籍代など)として使用します。経費が増えれば、独自の取材がしやすくなります。どうぞよろしくお願いいたします。