新助っ人候補の話 -投手編-
12月29日の朝、吉村浩チーム統括本部長が「外国人選手は調査中です。投手、野手1名ずつは検討しています」というコメントをした。12月30日の昼にスニフキンさんとのスペースで新助っ人候補を挙げたので、簡単にまとめておこうと思う。
対象は現時点でFAになっている選手を中心に、メジャー契約しているものの今後弾かれる可能性のありそうな選手だ。このオフにマイナー契約を結んだ選手はひとまず除外している。
まとめてみると思いのほか長くなったので、ひとまず今回は投手編である。順調に書き上げられれば正月に野手編をあげる予定だ。
◆◆若手・元有望株◆◆
助っ人と言うとどうしても「MLB通算◯勝」といった肩書きのある大物が求められがちだが、投手に関しては「アジアで数年実績を作って逆輸入を狙う伸び悩んでいる若手」というのがトレンドになりつつある様に感じる。
40人枠にいる選手の割合が多くなってしまったが、判断基準としては「マイナーオプションが切れている」「過去にDFAされたりブルペンに回されたり序列が下がっている」投手を選んだ。
【NO.1】デイビ・ガルシア
19年に3Aへ昇格してから苦しんでいる、元ヤンキースのトッププロスペクト。小柄ながら速球の今季平均球速は152.6キロとまずまずで、変化球もチェンジアップ・カーブ・スイーパー・カッターとひと通り投げられる。まだ24歳と若いのも魅力。
【NO.2】ミッチ・ホワイト
平均151.1キロの速球とスライダー・カーブ・スイーパーを持ち、(今季は良くなかったものの)制球も纏まっている正統派のスターター。ちなみに韓国系アメリカ人でWBC韓国代表からもオファーがあった(辞退)。
【NO.3】コルビー・アラード
元ブレーブスの有望株で一度はクリス・マーティンの対価としてレンジャーズへ移籍するも芽が出ずに昨年トレードで復帰。速球は平均145.6キロとあまり速くないものの、カーブやカッター・チェンジアップを制球良く投げ分ける左腕。
【NO.4】イェリー・ロドリゲス
今季MLBで13登板した平均156.4キロの速球派リリーバー。スライダーとチェンジアップを織り交ぜ、MLBでは13.2回で15奪三振・3Aでは48.1回で63奪三振を記録。21年までマイナーでは主に先発。
【NO.5】トゥキ・トゥーサン
こちらも元ブレーブスの有望株であり、現ホワイトソックス所属。平均150.0キロのフォーシーム/シンカーに、カーブ・スプリット・スライダーを組み合わせるゴロP。内容はともかく今季はMLBで自己最多の87.0回を投げており、この5人ではもっとも可能性は低そう。
◆◆MLB実績有り◆
続いて現在FAになっていて、上記5人よりもMLBで実績のある投手達を3人選んだ。意図した訳ではないが、こう並べて見ると通算30勝/防御率5.00前後のアラサー右腕になった。
すごい実績がある訳ではないものの衰えている様子はなく、来日すればローテで2-3年は堅実に働いてくれそうなラインを選んでいる。
【NO.1】ホセ・ウレーニャ
イチロー在籍時のマーリンズで台頭し、17-18年は2年連続で規定投球回もクリアした右腕。32歳ながら先発でシンカー/フォーシームは平均153.2キロを計測し、奪三振は少ないもののスライダー・チェンジアップとのコンビネーションでゴロを打たせる。
【NO.2】ルーク・ウィーバー
16年に22歳の若さでMLBデビューし、30歳になった今季はレッズ→マリナーズ→ヤンキースと3チームを渡り歩いて合計123.2回を投げるも防御率は6.40。制球が良く平均151.3キロの速球とチェンジアップ・スライダー・カッター・カーブを投げられる大きな欠点の無い好投手。
【NO.3】チャド・クール
21年にパイレーツで開幕投手を務め22年はロッキーズで137.0回を投げるも、今季は先発で結果を残せずブルペンへ。球種は平均150.8キロのシンカー/フォーシームとスライダー・カーブ・チェンジアップ。助っ人候補扱いは1年早く感じるものの、今オフにメジャー契約を得るのは難しそうなのでリストアップ。
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