ひょんなきっかけでページをめくった「ロンリープラネット アイスランド版」。そこにはアイスランドで実際に起きた”妖精事件”なるものが紹介されていた。果たして現代のアイスランドに根付…
もっと読む
- 運営しているクリエイター
記事一覧
第1回「日本語文献がほとんどない“アイスランドの妖精”に興味を持った理由」連載|謎多きアイスランド 妖精と民俗文化ルポ(小川周佑)
まえがき実家の自分の部屋の本棚に、もう青い背表紙が朽ち果てたかのように外れかかっている本が1冊ある。 少なくとも欧米では最大のシェアを持つと思われる、海外旅行ガイドブック「ロンリープラネット」のアイスランド版だ。 初めてのアイスランド取材に出てもう6年になる。6年の間に自分は結婚をし、母が病に倒れ、そのまま亡くなり、1年が過ぎ、そして息子が生まれた。 禍福は糾える縄の如し、そんな言葉が思い浮かべられるように生老病死が自分の人生に絡みついてくる中でも、あの朽ち果てた青表紙は