シェリング自然哲学と、その展開の批判。
道教における無為自然と比較するとよく分かるが、シェリングの自然哲学における自然は観察するために固定されている。
カントによると、感性と悟性によって成される認識は、シェリングでは理性による自然の観察へと転化し、それは自然の中の自己を通して倫理に至る、観念論の目的論化だと言える。
それ以後の展開は思弁的実在論に回収されるが、シェリングの哲学が持つ目的論的な性格は、
それ以後の展開では、文中で語られる実在間に生じた、文中には不在の関係そのものを目的化することで継続している。
また、