見出し画像

<小話>中国・孫呉で羊を一頭買いしたら

孫呉で居候していた時のこと。夕食時にお母さんがお父さんの文句をぶつぶつ。何を言っているのかと思ったら、「お父さんは知らない間に美味しいものをみんなに全部あげてしまう」という話だった。お父さんは、特産品や美味しいものに目がない。そしてなんでも人にあげてしまうのだ。前回は酢、そして今回は羊肉だという。四川の酢は中国で最も美味しいと言われ、お父さんはそれを買ってきたのに、なんと全部人にあげてしまって自分の分がなくなったという話だ。そして今回、3万円で羊を一頭買いしたらしい。羊一頭からは、臓器や骨を除いて30kgほどの肉がとれる。なのにお父さんはほとんどの肉を人にあげてしまい、残った肉は7kgだったらしい。「へ〜それは残念だったね」と口では言いつつ、頭の中では一頭3万円という格安の値段に目が飛び出そうになった。3万円?!安すぎる・・・!!月に一度私も買いたい!!私は羊肉が大好きだ。もちろん羊肉串やクミン炒めも好きだし、包子も好きだ。なんなら、包子を塩味のついたミルクで煮て食べるモンゴル風スープも大好き。羊肉のしゃぶしゃぶや、その翌日に飲む羊肉のスープなんかもたまらない。日本にいて思うのは、豚肉や牛肉、鶏肉だけでなくもっと羊肉が安くどこでも手に入ってほしいということ。そもそも日本と中国の物価が異なるとはいえ、この時ばかりは中国の人たちを心底羨ましく思ったのだった。

<あぽりんメモ>
まったくの余談だが、羊肉は健康的だとも聞く。それは、牛肉や豚肉の脂肪が30〜40度で溶けるのに対して、羊肉の脂肪は44度以上にならないと溶けないため。要するに、羊肉を食べても脂肪は溶けずに体外に排出されるというわけだ。もしそれが本当なら、私のような万年ダイエッターには心強い味方だ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?