「自分時間」を大事にしたい日々/おすすめエッセイ
2023年は読書の時間を意識してとれなかったのが反省点だったので、お正月と先日の旅行中に、えいっとまとめて4冊のエッセイを読みました。(コツコツと読むのが苦手です…)
YouTubeで誰かの「モーニングルーティーン」を見るように、何も考えずに気軽に読めるのが、エッセイのいいところ。
縁もゆかりもない「どこかの誰か」の日常に、くすっと笑えたり、ほっこりしたり。意味があるようでなかったり。
小説はストーリーや登場人物を覚えるのに結構頭を使うので、エッセイのゆるい気持ちで読めるところがすきです。
今回は、読書に最適だったカフェと一緒に、最近読んだエッセイを紹介します。
・パセリカレーの立ち話/平松洋子(著)
「フードエッセイ」と聞くと、一番に思い浮かぶのは平野紗季子さん。平野さんの「おいしい!」の感情を言語化するボキャブラリー、食に対する貪欲さを崇拝しています…!
なので、作家・エッセイストとしてずっと長く活動されている平松さんの本を読むのは初めてでした。
「パセリカレーの立ち話」というタイトルは、平松さん曰く、’’立ち話や何かの話のついでに話すような会話に、とても大事なことが込められている’’から。
圧倒的な食の表現力に、どうしたらそんな表現ができるんだろう、とただ感服するしかありません。言葉の魔術が細部までちりばめられていて、お店や食べ物のリアルな情景が浮かびました。(パセリカレーのレシピももちろん登場します)
3月には新刊「酔いどれ卵をワインで 」が出版されるので、チェックしたいです。
・日常は5ミリずつの成長でできている/一田憲子 (著)
紹介文によると、「暮らしの中での発見と工夫を一年を通して綴った実践録」。
この本に出会えてよかったと思ったのは、四季の変化、日常のとりとめのない出来事を綴る日記で終わらないからです。
一田さんがさまざまな出会いからヒントを得て、暮らしを変化させて成長していく過程は、まさに「実践録」という言葉がぴったり。飾らないありのままの言葉が綴られていて、心にとめておきたい考え方がたくさんありました。
どんなときでも、日常の出来事からさまざまなヒントを得たり、考えたりすることの大切さを忘れないようにしたいな。
・それでも日々は続くから/燃え殻(著)
「消えてしまいたい」それくらいの傷だらけで今日も生きている。決定的な出来事は、そんなに起きないけれど。
そんな紹介文にも惹かれるエッセイ。
日々の出来事を淡々と、でも物語のように繊細な文章で綴られています。沈んだ感情の表現が面白くて、電車の中で読むと危ない一冊です。
・たゆたう/長濱ねる(著)
自己認識が固まっていない不安を抱えながらも、ゆらゆらと変化する感情を認める。彷徨いながらでもいいではないか、という願いも込められたタイトル。
「たゆたったまま、せめて下降しないようにとたまにあがく。それでいいのかなと」
元アイドルで全人類が憧れるようなかわいい容姿の持ち主でも、悩んだり落ち込んだりしているんだなあと。社会にも揉まれながらあがく、人間味あふれたエッセイに共感ポイントがたくさんありました。
読書におすすめのカフェ
「COFFEE HOUSE punkt.(プンクト)」
三重県いなべ市に、2023年8月にオープンしたカフェ。すぐ近くに系列店の「上木食堂」「ギャラリーの岩田商店」などがあるので、歩いて散策するのもおすすめです。
古民家をリノベーションした建物は、中に入ると別世界のようにオシャレ。あまり外から人が来ないようなローカルなエリアに、地域と人をつなぐ場所が増えていくのは素敵ですね。
おいしいコーヒーとスイーツはもちろん、テイクアウトできるスコーンやクッキーなどの焼き菓子、パンの軽食メニューも充実。
サラダ以外に、ハムやデリなどをカスタムできるのも自由でいいなあ。あれこれ気になるメニューがあったので、また伺いたいです。
ぽかぽかとあたたかい窓際で、のんびりと読書ができました。
つきよ
定期的に通いたい、野菜たっぷりのランチ。旬の野菜がぎゅっと詰まっていて最高なんです。この日も天気が良かったので、窓際に!
ヘルシーなのに満足感たっぷり。いつものことながら、感動しながら夢中でいただきました。
おやつにいただいた「抹茶豆腐クリームと柑橘のタルト」。濃厚な抹茶が感じられて、めちゃめちゃおいしかったです。たっぷりとおひとり時間を楽しみました。
どちらのカフェも、自宅から車で1時間ちょっとかかりますが、音楽を聴きながらのドライブだってひとり時間を楽しみのひとつ。これから、少しずつ春に向かって変わっていくのかな。適度に息抜きをしながら、2月も頑張っていきましょう~~
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