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#ネタバレ TV「JKと六法全書」と「Believe-君にかける橋-」「アンチヒーロー」

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

① テレビ朝日開局65周年記念 木曜ドラマ『Believe-君にかける橋-』|テレビ朝日 と、② 金曜ナイトドラマ『JKと六法全書』|テレビ朝日

①の主人公は橋の設計士。ある日、自らが設計した橋が崩れて大事故に。原因は業者が無断で行った資材変更。でも、無実なのに社長に頼まれて口を閉ざし、原因を設計ミスとし、業務上過失致死⁉で実刑を受ける。会社のことだけで自分の家族の苦しみを考えない行為は老練なのか幼稚なのか。

一方②の主人公であるJK弁護士は、自分の弁護士活動に悪影響があるかもしれぬのに、「私は間違えます」と言って、殺人犯である依頼人の、隠された別の殺人を法廷で暴く。依頼人を告発する弁護士は、老練なのか幼稚なのか。

(追記)「私は間違えます」はヒロインの決めゼリフでしょうか。「ルールとしては間違っているかもしれませんが、私はこちらが適切だと思います」という意味を込めた。

金曜ナイトドラマ『JKと六法全書』|テレビ朝日 第3話を観ました。ヒロインであるJKB・桜木みやびが、同級生・マイから、無条件で2万円もらえるというSNS「人助けおじさん」の是非について相談を受けます。貧しい家庭なのでお金が欲しいのです。

( この相談場面ですが、JKBの「仕事の依頼であれば事務所を通してください」という言葉に、マイは自分勝手な反感を持ち、その腹いせもあって、助言を聞かずに、「人助けおじさん」に口座登録したようなところもありました。公私混同と言いますか、「(同級生だから)ちょっと教えてほしいだけ」という自分勝手な甘えは、(高校の法律研究クラブならしらないけれど)相手がプロなら軽々にしてはいけないという事を知って欲しかったと思います。)

①それに対して、「登録するマイの振込口座を悪事に利用される心配がある」として、関わらないように助言するJKB。しかし、どうしてもお金が欲しいマイは、一抹の不安を抱えつつも、助言に従わずに申し込んでしまうのです。そして口座登録をすると2万円どころか、200万円以上がふりこまれました。だんだんと深みにはまっていくマイ。

そして逮捕されます。警察はマイも悪事と知っての共犯だとの見立てです。その上、①の助言が明らかになれば、「弁護士の忠告も聞かずに犯行に手を染めた」と言われかねません。ますますマイは不利になります。

しかし、それでも弁護を引き受けたJKBは、裁判の席で、逮捕された犯人を挑発し、②犯人に「詐欺の手口は巧妙であり、マイには気づかれない」と大声で断言させてしまうのです。つまり「マイは知らなかった」ことに。にっこり笑って勝利を確信するJKBでした。

この時、おそらく真実は①なのでしょうが、それにふれては、マイどころかJKB自身にも不利になりますので、②を持ちだすことで①をうやむやにしてしまった感があります。

つまり、よくあるドラマのように冤罪を救うのではなく、本来は有罪なのに無罪にした!?。ならば、(正義とは何かと)議論を呼んでいる異色の弁護士ドラマ日曜劇場「アンチヒーロー」を連想してしまうのです。

(追記)それから、ヒロインの同級生・渡辺悠の父は特捜部副部長で、自宅にはマル秘の捜査資料も置いてあります。渡辺悠は父から「マル秘資料だから持ち出さないように」と言われたのに、隠して持ち出し、自分が高校で行っている法律研究会の教材に使うのです(将来は検察官をめざしている)。
ヒロインに恋しているから、面白い教材を使ってヒロインの関心を引きたくて、危ない橋を渡ったという側面もあるのでしょう。

しかし、法律研究会の主宰をしているぐらいなら、マル秘資料の何たるかはわかるはず。さらに、息子がそれなら、父も父で、マル秘資料を家族の目につくところに置いておくのは如何なものでしょうか。今週の回では、これが問題化しませんでしたが、この伏線は今後に回収されるのだと思います。

( これは2024.4.27と2024.5.4のパレット記事の抜粋・加筆再掲です。)

追記 2024.5.13 ( 「証人」と「保証人」 )

婚姻届には「証人」が必要ですが、これを「保証人」と呼ぶ人は多い。TVドラマでも、私の知る限り9割ぐらいは「保証人」と読んでいます。

このドラマの4話あたりでも、私の聞き違いでなければ、JKBが「証人」と言ったのに近くにいた先輩・早見は「保証人」と言い、その後のシーンでは、JKBも「保証人」と言っているように聞えました。


(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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