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フランス映画のジャポネーズはしょぼねーず

『キャメラを止めるな!』( 2022/フランス)監督ミシェル・アザナヴィシウス 出演ロマン・デュリス/ベレニス・ベジョ/グレゴリー・ガドゥボワ/フィネガン・オールドフィールド/マチルダ・ルッツ/竹原芳子


解説/あらすじ
「山奥の廃墟でゾンビ映画の撮影が進められていたが、俳優たちの下手な演技にキレた監督が、本物のゾンビを召喚してクルーを襲わせ、超リアルな映像をモノにする!」という日本で話題となった映画のリメイクを30分間生放送、カメラ1台でワンカット撮影するよう依頼されたのは、フランスの監督。現場には、監督志望だが純粋すぎて空気の読めない彼の娘と、熱くなると現実とフィクションの区別がつかない妻も加わり大混乱! 問題ばかりの製作チームは、全く話のかみ合わない日本人プロデューサーとのバトルを乗り越え、ラストシーンまで完走できるのか? フランスでも映画を愛する者の誓いはひとつ! 何があっても、カメラは止めない!

日本版『カメラを止めるな!』のフランス版リメイク。それだけに日本版をただパクるのではなく、フランスならではのオリジナルティが欲しかった。ほとんど脚本と作りは同じなので、日本版を見た人はあえて見なくてもいいかも。ゾンビ映画が好きとかこういうパロディ映画が好きとかなら別だが。感動しないということはない。同じぐらいには感動する。

ただ前半のゾンビ映画のシーンはあえて下手に撮っているのかかなり見にくい。そこはフランス映画らしくきっちり撮って欲しかった。あえてリメイクにするなら、もっとゴダールらしくとか。メタフィクション的な要素はあるのだが、最初のゾンビ映画の出来が当たり前すぎて、というかもうストーリーは知っているのだからもっとプロっぽさを見せるとか芸術映画っぽくしてしまうとか、工夫が欲しかった。

ラストの残りの出演者でもソンビ・タワーでのクレーン撮影のシーンだよね。日本版でも感動したのは。そこはこの映画でも感動的だったのだが元の映画を超えるというほどでもなかった。日本版を見てない人は楽しめると思います。

むしろ超豪華なハリウッド版とか歌って踊ってマサラ・インド版とか見たいかな。

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