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vol.01 現代アートはよくわからない?


私は中学生の頃から夏休みや冬休みのたびに地元の長野県から上京し、美術館を渡り歩いていました。展覧会で集めたポストカードとチラシを眺めては「この展覧会、最高だったな〜」と思い出にふける学生生活を送っていました。アルバムをめくって思い出を懐かしむ感覚に近いかもしれません。
今はモノを減らそうと断捨離を頑張っていますが、この収集癖は止まりません。笑

それはさておき、この「Art + Design = !?」では、少しでも多くの方にアート&デザインを知る楽しさをお伝えできればと思い、書き始めました。

みなさんの心の中にあらわれた疑問「?」や驚き「!」を大切に、
一緒に作品を鑑賞していきましょう。

現代アートの父と呼ばれているマルセル・デュシャンは、
男性便器にサインだけをした《泉》という作品を制作しました。

なぜ便器がアートになるのかー。
そう思う人は多いのではないでしょうか。

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マルセル・デュシャン
《泉》
1917年
セラミック製便器
61 x 36 x 48 cm
オリジナルは消失、レプリカ複数あり
引用元:https://www.artpedia.asia/fountain/


現代アートと聞くと、なんだかよく分からない…

という印象を受けるかもしれません。

でもそこで「分からないから観るのをやーめよ」と
アートから離れるのはすごく勿体ないと思います。

アートは私たちの五感を刺激し、メッセージを伝えることのできる、
ある種のメディアなのかなと思います。私は作品を観たとき、作品がもつ空気感、音や匂いなどの情報がぎゅっと詰まった色鮮やかな絵本を読んでいるような感覚を覚えます。

私は難しい表現で書かれた記事を読んだ時、内容がピンとこないことがあります。それに対し、五感を使って鑑賞するアートは、作品のメッセージが感覚的に、私たちの心の中にスッと入ってくると思います。もしかしたら、アートはニュース以上のメッセージ性があるのかもしれません。

作品を観て、私たちの心の中に浮かんだ素朴な疑問「?」や驚き「!」に対し、どうしてそう思ったのか自問自答すると、

アーティストはこれについて問題視しているからこの作品をつくったのか!
アーティストの考えていることって意外とシンプルなんだな。

などたくさんの発見があると思います。
これらの発見を通して、今まで触れたことのない分野に興味を持つきっかけになるのかもしれません。

「?」「!」を大切にすると、私たちとアートの距離が縮まり、
作品鑑賞を楽しむことができるのではないでしょうか。

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